アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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[D] PEよりフロロの方が飛ぶ!?ベイトフィネスの意外な真実

ベイトフィネスの進歩は、ついに5gプラグを快適にキャスト出来る次元に到達。
しかしなぜか、PEよりフロロの方が飛ぶ!?
軽量ルアーの飛距離と、ラインの関係を考えます。

notice : Please select your language and translate by “Google Translator”on the sidebar(or selectbox below).Thank you!

日進月歩のベイトフィネス

皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さて先週から、17カルカッタコンクエストBFS-HGのレビューをお届け中。
その圧倒的なスプールレスポンスには、掛け値なしに驚かされたというのが本音です。

これにより、5gクラスの軽量プラグも「普通に」キャストする事が可能になったと感じました。
タラシを長く取って大きく振りかぶって・・・といった配慮が要らず、低弾道のショートキャストも出来るほど。
ベイトタックルでこのクラスがストレスフルにキャストできるというのは、ベイトフィネス史におけるちょっとした革命と言っても過言ではないと思います。

しかし飛距離を計測してみると、素晴らしいキャストフィールから期待する程には距離が伸びませんでした。
もちろん計測する状況にもよると思いますので、またあらためて比較テストをしてみたいと思うのですが・・・。
軽量ルアーの飛距離というものは、いくらスプール回転が良くなっても劇的には伸びないのかもしれません。

ところが色々と試行錯誤を重ねている最中、飛距離がグッと伸びるセッティングがある事に気が付きました。
それは個人的にはかなり意外な方法だったのですが・・・。
というわけで今回は、ベイトフィネスで軽量ルアーの飛距離を伸ばす方法について考えてみたいと思います。

 

フロロの方がPEより飛ぶ!?

さて最初のテスト時には、1.5号のPEラインを60mほど巻いて試投しました。
次にバスフィッシングで頻用されると思われる、フロロ8lb-40mを巻いて試してみたところ・・・
なんとフロロを巻いた方が、PEセッティングよりも10%ほど飛距離が伸びたのです。

 
どちらもラインキャパシティの90%程度まで巻き込んであり、比重が軽い分PEの方が慣性は低くなるはず。
実際キャストしてみても、(若干)PEの方がスプールレスポンスが鋭く立ち上がる気がするのに・・・。
何度投げてみても、フロロの方が飛ぶという結果になったのです。

 

慣性はある程度大きい方が飛ぶ?

正直ちょっと信じ難い様な結果ではあったのですが、事実は事実と言うことで・・・。
その理由を幾つか考えてみると、まずは「慣性はある程度大きい方が飛距離が伸びる」という事が考えられるかもしれません。
(ある程度重いルアーであれば、アンタレスのような重い大径スプールの方が飛ぶ)

スプールの慣性が低ければ低いほど回転の立ち上がりは素早くなりますが、逆に回転が落ちるのも早くなる・・・。
逆に慣性が大きい方が、ある程度スプールが回ってしまえば「回り続けよう」とする力は大きくなるはずです。
ですからこのリールに5gプラグの組み合わせでは、フロロを巻いても充分にレスポンスが良いため、慣性が大きい(糸が重い)方が飛距離が伸びる・・・と言う事なのかもしれないと思うのです。

もっと言えば、空中を飛んでいるラインの重量がアシストしている可能性も考えられます。
フライではラインの重量を利用してキャストするわけですが、ルアーにおいても飛んでいるのはルアーだけではありません。
つまり重いフロロのラインが飛んでいく事で、ラインの重さでスプールを引っ張っている(つまりルアーウェイトが増えたような感じ)のかもしれないと思うのです。

あるいはブレーキセッティングとの兼ね合いも考えられるかもしれません。
PEラインを巻くとスプールが軽くなってレスポンスが鋭くなるので、リリース直後に回転が上がり過ぎてバックラッシュする事があります。
それを避けるために、少しブレーキを効かせ目にしたり投げ方をソフトにしたりする傾向があるように思うのですが・・・。
それが結果として、飛距離の低下に繋がっているのかもしれません。

というわけで、私自身もまだ明確に理由が整理できていないわけですが・・・。
今回実験した限りでは、フロロ・セッティングの方が飛距離が出るという結果になりました。
これが3.5gのプラグになれば結果が変わってくる可能性はありますが、5gクラスならあえてPEを使うメリットは少ないのかもしれません
(少なくとも、キャスタビリティを考える上では)

なかなか信じ難い結果かもしれませんが、ぜひ一度皆様もお試しいただければと思います・・・。
(そして私に理由を教えて下さい!!)

 

※次回記事UPしました!

 
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    • やまほん
    • 2017年 7月 13日

    はじめまして
    いつもディープな記事、楽しく拝見しています。

    私はベイトタックルが好きで、ベイトタックルのみで釣りをしています。

    たまたまカルコンBFSを試投する機会があり、
    そのキャストフィールに衝撃を受けました。

    浜名湖ボートのトップゲーム用にスコーピオンBFS
    (パワープロZ1号を大体60〜65m位。75mでスプール目一杯の感じでした。)
    を使っています。
    (スコーピオンなのは予算の都合上です。。)

    機種は違いますが、
    フロロセッティングも試してみようと思います。

    飛距離の件、「慣性」はもちろんですが、
    FTBのリールは「フロロ専用」と書かれていたのが気になります。

    個人的な予想の話ですが、
    (周知の事実であればお恥ずかしい限りです)
    FTBはフロロを基準にブレーキシステムが作られているのでは?と思っています。
    (FTB以外でもバス用リールはフロロナイロンを基準に作られていると考えていますが)

    他にもジリオンTW、ジリオンTWSVをPEで使用していますが、
    投げた直後のバックラをしにくいブレーキ設定にすると
    後半は効きすぎる印象です。
    そしてそれは36mmスプールのTWではマイルドで、
    34mmでスプールも軽いSVではピーキーな印象です。
    BFS機のスプールは更に口径も小さく軽いので、
    その傾向は強まるのではないでしょうか?
    (私は5g程度のルアーなら、マグネット3個の外部4が限界でした)

    フロロ基準で作られたブレーキで
    バックラを抑えるセッティング=後半効きすぎる

    記事内でも触れられていますが、
    このあたりが飛距離の差となっているのかも、と思いました。

    突然の長文失礼致しました。

    • いつもご覧頂きありがとうございます!
      やはりブレーキセッティングが怪しいですかねぇ・・・。
      立ち上がりが鋭すぎるので、そこを制御しようと思うと後半に効きすぎる・・・という感覚は確かにあります。
      ラインの差うんぬんというよりも、ブレーキのセッティングによるものなのかもしれませんね。
      ところで実は、私も浜名湖のベイトプラッギングゲームに使えないかと思い、PEを巻いてみたのがキッカケです(^^♪
      ちなみにスコーピオンBFSは私も気になっているのですが、キャストフィールはカルコンBFSと変わらない印象ですか?

        • やまほん
        • 2017年 7月 14日

        皆さんのディープなコメントに圧倒されています。

        まずスコーピオンBFSのキャストフィールですが、
        私レベルでは全く違いが分かりませんでした。
        今のところクラッチの感触が
        異常にチープなこと以外は不満はありません。

        浜名湖でのベイトプラッギング、
        また色々と参考にさせて頂きます!
        楽しみにしてますね!

        ソルトや渓流でベイトフィネスを使用されている方のセッティングを見ると、
        太くても0.6号などが多い印象です。
        使用ルアーが軽量な分、糸の太さの影響が強いのかもしれませんね。

        私も早速、0.6号とフロロ6ポンドを用意したので色々試してみようと思います。

        フロロ専用スプールの件、
        教えて頂きありがとうございます。
        確かにあれだけ繊細なスプールだと、
        メーカーとしては耐久性を気にした表記になるのでしょうね。

        • いやぁ・・・当サイトの読者の皆様のディープ具合は、たぶん日本一ではないかと思います(笑)。
          日々勉強させて頂いてます<(_ _)>
          浜名湖でのベイトフィネス・プラッギングは私も試行錯誤中ですが、頑張って0.6号にもチャレンジしてみたいと思います!

    • Nori
    • 2017年 7月 14日

    始めまして、いつも拝見しています。

    私自身以前よりベイト、スピニング問わずPEを多用しており、飛距離について思い当たることがありましたので
    コメントさせてください。

    慣性モーメント等のスプールレスポンスによるところではないのですが、
    圧倒的にPEラインの号数が太いのではと感じました。
    このようなベイトフィネスの領域の用途ではPE0.6号以下に8ポンド前後の
    リーダーの組み合わせがバランスがいいのではと思います。

    今までの経験上、モノフィラと同じ号数では明らかにPEの方が飛距離が落ちます。
    おそらくは撚り糸という特性上、ガイドなどへの摩擦抵抗が大幅に大きいためだと思います。
    しかし同じ号数ではなく同じポンド数と考えるなら、今度は逆にPEラインのほうが飛距離が逆転します。
    太さが半分以下になることによる、摩擦抵抗の低減もさることながら、空気抵抗の減少が大きなキーに
    なっているのではと感じています。

    私自身、バスフィッシングにおいてもPEをよく使用しますが、パンチやフロッグを除いては
    0.6~1.5号+用途に合わせたリーダーという形に落ち着きました。
    琵琶湖のウェーディングで1オンスを超えるヘビキャロを遠投するときもMAX1.5号までです。
    それ以上ではPEの飛距離のアドバンテージをスポイルしてしまいます。

    オカッパリシーバスでミノーを50mオーバーキャスト、サーフキャスティングで30号錘で200mオーバー。
    竿やリール、ルアーの進化ももちろんですが、このような飛距離はまさしく細糸PEの恩恵無くして
    到達できなかった領域ではないでしょうか。
    (ベイトフィネスと概念もキャストウェイトも全く違う釣りですが・・・)

    また、私自身の話でなくて申し訳ありませんが、ソルトベイトフィネスにおいてPE0.3号を駆使して
    1.5gジグヘッドや2gスプーンなどを常用している方もいらっしゃいます。
    その方は極端な軽量ルアーを投げれるロッドが市販されていないため自分で組んだり、
    ロングノーズのレベルワインドをわざわざ自作して組み込んでみたりと、
    タックルトータルで組み立てておられるので、一概にPEだけの力とは言いがたいですが極細PEも
    大きな武器になって釣りを支えているのは間違いありません。

    このような感じで、うまく使いこなしてやると大きなメリットを引き出せるのが
    私がPEラインを多用するところです。
    まだまだバスの世界では一般的ではないですが、用途が確立されて
    ナイロン、フロロに次ぐ3番目の選択肢となり一般的になっていけばいいなと思います。

    PS スプールの慣性モーメントなどの考察記事、数字で武装された記事は非常に興味深く何度も
    読み返してしまいます。今後も楽しみにしています。 

    • 非常に詳しいコメント、ありがとうございました!
      「モノフィラと同じ号数では明らかにPEの方が飛距離が落ちる」
      確かにこれ、私も今ヒシヒシと感じている所です。
      4本撚りと8本撚りでもかなり差を感じますので、やはり摩擦抵抗が大きく関係していると考えるのが自然かもしれませんね。。。
      ちなみに私も細糸ベイトPEに挑戦したのですが、バックラッシュによる投げ切れや、糸噛みに悩まされて挫折してしまいました。
      ブレニアスや新エクスセンスDCのようなナロースプールがあると違うかもしれませんが、今のベイトリールではなかなかそこまでの細糸PEを使いこなすのは難易度が高いように感じています・・・(;^ω^)

        • Nori
        • 2017年 7月 14日

        そうですね、細糸PEにおける投げ切れと噛み込みはベイトPEの宿命ですね。

        今まではサミングをシビアにするか飛距離を犠牲にしてオーバーブレーキで使う等で対応してきましたが、最近はDCを使うことで実用飛距離を保ったままノンサミングでほぼ完璧に投げ切れを克服できるので頼りっきりの私です。
        キャスト時に糸が浮くことすら無いので噛み込みもかなり軽減できますよ。

        現行のメタDCやスコDC、エクスセンスDC等はブレーキのセッティングも熟成されベイトPEにおいて非常に適したリールだと思います。
        (もう少しライトウエイトまでカバー出来るアルデバランDCとか出れば最高なのですが…)

        ファイト時やフッキング時の噛み込みについては私自身そこまで気にならないのですが、完璧な克服方法は見当たらないですね…
        シマノもハイスピードレベルワインドとか出してくれれば良いのですが…

        私自身NC旋盤を職業としているので気が向いたら構想でも練ってみます。

        長文失礼しました。

        • やっぱりありますよね~。
          実は今17エクスセンスDCをテストしていまして、確かにDCは一番の対処法だな・・・と感じている今日この頃です。
          滅茶苦茶高いですが・・・。

            • Nori
            • 2017年 7月 15日

            確かに滅茶苦茶高いですね…
            エクスセンスDCなんて特に…(涙)

            KenDさんの過去の細糸PEへの取組み拝見してます。
            上手く自分なりの答えが見つかると良いですね。

            健闘を祈ってます。
            17エクスセンスDCのインプレも待ってます(笑)

          • 了解しました!
            只今、鋭意テスト中です(^^♪

    • フカ
    • 2017年 7月 14日

    物理学的な知識がありませんので、憶測や体感を書き込みます。スプールの慣性力に加えて、ルアーのアイに結ばれたフロロの質量がルアーの飛行姿勢を安定させているのではないかと考えています。
    深めのBFスプールにPE+ロングリーダー(時には30m近く)を導入してしばらく経ちますが、小型ミノーなどの飛行姿勢が崩れやすいルアーを力任せに投げる時などに効果を感じている…ような気がします。

    • コメントありがとうございます!
      確かに、リーダー部分の重量も軽量ルアーにとっては無視できない重さになり得そうですね。。。
      このあたり、もう少し色々検証してみたいと思います(^^♪

    • 東北民
    • 2017年 7月 14日

    フライフィッシングと同じでルアーウエイトが軽すぎるためラインが重い方が飛ばしやすいのではないでしょうか?あくまで仮説ですので悪しからず(^_^;)

    • いつも情報ありがとうございます。
      やはりそれも考えられますよね(^^♪

    • すみだ
    • 2017年 7月 14日

    いつも楽しく拝見しております。
    上の方の質問コメントで私の知る事がありましたので書かせて頂きたく思います。

    以前「シマノのフロロカーボン専用スプール(夢屋BFSスプールとアルデバランBFS)」について「何故フロロ専用なのですか?」と直接シマノに問い合わせた事があります。
    「ナイロンラインだとラインの収縮でスプールが変形してしまう恐れがあるのでオススメ出来ない。もしナイロンを使用するのであれば巻量を極力減らして下さい。もちろん使えなくはないが品質保証は出来ません」
    との事でした。

    因みにKTFにもBFSスプールについて質問した事があります。
    返答は「過去に多くのBFSスプールを販売しておりますが、当方のスプールがナイロンラインで変形したという話はありませんので大丈夫かと思います」
    との事でした。

    強度の問題みたいですね。フロロやPEなら問題無いのでしょうが、シマノさんには説明文に一言記載して欲しいですね(^_^;)

    • 情報ありがとうございます!
      え、そういうことなのですか・・・意外です(;^ω^)
      ていうかナイロンて、スプールが変形するほど収縮する事があるんですね。。。びっくりです。

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