6Sep
アメリカを暮らすように旅する、憧れのキャンパー・スタイル。
ランニングコストの節約など、メリットもたくさんありますが・・・。
実現の前に立ちはだかる、数々のハードルを検討します。
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憧れの”北米大陸キャンパー・トレイル”
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenDです。
アメリカのバストーナメントへの出場を目指す、“USチャレンジ”特集。
今回はキャンパー・スタイルで、広大な北米大陸をトレイルする可能性を考えてみたいと思います。
さて前回の記事で書いたキャンパースタイルのメリットをまとめてみますと、
・すぐに釣り場にボートを出せる
(水辺のスロープ付きキャンプグラウンドの場合)
・宿泊費が安価
(一泊$30前後くらい)
・治安が良い
・好きな場所で車を止めて仮眠できる
・・・と言ったところかと思います。
やはりこうしたメリットは大きいようで、キャンパースタイルのツアープロはかなり多いという印象。
さらにアメリカに家を持たない私としては、なおさらこうした”移動式住居”に魅力を感じてしまいます。
(ジョーカムセン選手のlanceキャンパーが憧れです。。。)
1番人気は”トラック・キャンパー”
では具体的にどんな車種の選択肢があるかと言うと、まずは一体式のいわゆるキャンピングカータイプ。
(“クラスB“と呼ばれるらしい)
さらにそれを巨大化した、バスサイズの“クラスA“大型キャンピングカー。
(「深江真一オフィシャルブログ」より。ボート&トラックは奥さんに運転して頂くそうです)
それからキャンピングトレーラーを牽引して、さらにボートを連結する方法まで色々とあるようです。
(「なべさんの日記」より。さすがアメリカって感じですよね・・・)
1603話目 どうアメリカで車を買う③ How to get a car in USA③
ただしバスボートも牽引しなくてはいけないため、価格の高さや運転のしにくさなど諸々の問題があるようで・・・。
現実的にトーナメンターの間では、ほぼ“トラック・キャンパー“一択の状態になっているのだそうです。
これならキャンプグラウンドに着けば車と分離しておけるため、それ以降の小移動が身軽にできるというわけです。
(車とキャンパーが別々なら、一方が壊れても交換可能ですしね・・・)
重くのしかかる初期投資
そんな素晴らしいトラックキャンパー・システムですが、問題は初期投資の高さです。
まずキャンパー本体が良いお値段で、lanceキャンパーの最小モデル”650″でも$30,000(約350万円)以上。
しかもアメリカは現在空前のキャンプブームらしく、中古価格も高い&タマが少ない状態なのだそうです。
(lanceが一番メジャーなメーカーのようです。。。)
しかもキャンパーを背負って牽引するためには、高価な大型ピックアップトラックが必要になります。
フルサイズトラックの中にも1/2トン(1500クラス)、3/4トン(2500クラス)、1トン(3500クラス)と区分がありまして・・・。
良く使われているトヨタ・タンドラのような1500クラスでは、ボートと同時に運ぼうとすると重量オーバーになってしまうのです。
(ボートorキャンパーのどちらか一方ならOKなのですが、同時に両方は無理)
(©curtmfg.com 詳しく知りたい方はコチラをどうぞ↓)
How to Measure Towing Capacity, GVWR, GCWR
ですから最低でも2500、大きめのキャンパーなら3500クラスのディーゼルトラックを選ぶ必要があるのですが・・・。
当然ながら高価なわけで、タンドラなら新車で$40,000強くらい(約450~500万円)から買えるのに対し、例えばシルベラード2500HDだと$50,000強(約550~600万円)くらいからという差があります。
しかも耐久性の高いディーゼルトラックはリセールが良く、中古価格が下がりにくいという傾向もあるようです。
(©carlblackoforlando.com いすゞと共同開発のDURAMAX6.6Lディーゼルターボ搭載で、信頼性はピカイチだそうです)
2020 Chevrolet Silverado 2500HD and 3500HD Power Specs and Engines
さらに追い打ちをかけるのが、トラックにキャンパーをフィットさせるための改造費用。
車種やキャンパーにもよるのですが、おおまかに50~100万円程度はかかってくるのだそうです。
ですから新品ならトータル600万以上の投資が必要なわけで、どう中古で頑張っても数百万単位の追加出費は避けられないことでしょう。
普通にタンドラとバスボートを用意するだけで必死なのに、計算し始めると眩暈がしてきてしまいます。
(「ルアマガプラス」より。日本人選手はタンドラ多いですね!)
※ただしポップアップ幌式の軽量キャンパーなら、タンドラでもギリギリ積載できるようです。
キムケンさんのスタイルがまさにこれで、リヤバネの強化くらいでイケるとのこと。
とはいえ荷台から下ろす機能が無いので、常にキャンパーを積みっ放しの状態になるみたいです。
コスパに見合うのはフルタイムプロだけ?
しかし初期投資は膨大でも、ランニングコストを抑えられるというメリットは確かに存在します。
モーテルの宿泊を$100、キャンプサイトを$30と仮定すれば一泊で$70の費用が浮く事になります。
仮に50日滞在なら$3,500(約38万円)、100日なら$7,000(約77万円)、200日まで行けば年間で$14,000(約150万円)もの大差がつくというわけです。
ただしキャンパーを背負う事による、燃費の悪化やタイヤの摩耗といったコストも考慮に入れなければいけません。
それが具体的にどれくらいかは数値化が難しいのですが、重さだけでなく空気抵抗も増すので影響は小さくないでしょう。
また水・電気はキャンプサイトで無料で使えても、ガスは無いところが多くボンベは購入しなければいけないようです。
こうした細かいコストが積み重なると、一日あたりに浮く金額は結構目減りしてしまうかもしれません。
仮に節約できる額が3割くらい減るとすると、年間50~60日の滞在で浮くランニングコストはざっくり30万円くらい。
2シーズン出場するだけでは、とてもではないですが初期投資を回収する事は不可能だと思われます。
(その後キャンパーを売却する際のリセールバリューにも左右されますが)
少なくとも年間10戦近く転戦するようなツアープロでない限り、コスト的には割に合わないと言わざるを得ないでしょう。
(プロ中のプロ、大森選手は昔からずっとキャンパーですね。。。)
というわけでアメリカ大陸キャンパー・トレイル計画、個人的には非常~に魅力的だったのですが・・・。
色々計算してみると、今の自分には実現困難だという事がしみじみとよく分かりました。
そこで次回はモーテル泊を前提とした、牽引用の自動車選びを考えてみたいと思います。
(©ford)
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