14Jul
日本ではガクンと出番の減った、“バイブレーション“というジャンル。
しかし一番基本的なムービングルアーであり、これ無しに巻き物は語れない!?
最も簡単で最も難しい、ディープなプラグ講座の開講です!
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プラグの基本は”バイブレーション”にあり
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
本場アメリカのトップツアーを戦うエリートプロ、宮崎友輔選手がバスフィッシングの基本をイチから解説する「バス釣りレッスン101」。
コアな皆様に愛読頂いているシリーズ9回目は、最近日本ではマイナー(?)な“バイブレーションプラグ“について。
使ったことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、宮崎選手はこれ無しにプラグのマスターはあり得ないと言い切ります。
(アメリカでは「リップレスクランク」、「ラトルトラップ」などと呼ばれるそうですが、ここではあえて日本風にバイブレーションと記載します)
最近の日本のバスシーンを見ていて気になるのは、みんなバイブレーションの使用頻度が少ないという事。
ワームの基本がテキサスリグであるように、プラグの基本はバイブレーション。
ある意味最も簡単で最も難しいプラグと言え、まさに「プラッギングはバイブレーションに始まり、バイブレーションに終わる」と思うよ。
ミノー系からプラッギングに入門し、トップウォーター、クランクベイトへと広げてきた私としては意外な気もしますが・・・。
確かにアフター時期の6~7月、広がってきたウィードフラットを巻いてサーチする釣りは琵琶湖の伝統釣法となっています。
そんなバイブレーションプラグの利点と、基本的な使い方とはどのようなものなのでしょうか?
(簡単ではありませんが、今年の琵琶湖でもバイブレーションを巻いていればポツポツとは反応してくれます)
バイブレーションの最大のメリットは、あらゆるルアーの中でもサーチスピードが最速だという事。
遠投しやすく速巻き可能で、魚を引っ張る力が強いから投げて巻くだけで広範囲を探ることができるわけ。
オープンウォーターで適当に投げていてもガツンと勝手に掛かるし、初心者でも交通事故的に釣れやすいよね。
テキサスリグの時も言ったように、バスフィッシングの基本はとにかく「アクティブな魚を探すこと」。
喰わない魚相手にいたずらに釣りを難しくするより、まず喰う魚を探すというベーシックを体得できるんじゃないかな。
クランクより”食わせ”能力が高い?
サーチベイトとしての有用性が理解できたところで、次に効果的な状況について考えてみたいと思います。
巻き物用プラグとして双璧をなすもう一つの存在と言えば、皆さんご存知のようにクランクベイトになるわけですが・・・。
シチュエーションごとの、バイブレーションとの使い分けについても非常に気になるところです。
クランクとの違いでいえば、バイブレーションの方がバイト誘発能力が高いよね。
でも込み入った立ち木周りを引くときなど、根掛かりの回避性能ではラウンドクランクにかなわない。
だからオープンウォーターやカットしやすいウィード周りを引く時などは、まずバイブレーションを選ぶのがセオリーだと思う。
アメリカでは広大なグラスフラットとか、プアカバーな赤土のクレイバンクで引くのが定番になってるからね。
日本でも何もない野池の堰堤のコーナーだとか、水門の壁といった垂直護岸の脇を通すのが効果的だと思うよ。
(実は前回のセントジョンズリバー戦では、ロックの壁をバイブレーションで攻略されていたとか・・・)
薄型ボディ&タイトアクションのバイブレーションはクランクよりも食わせ能力が高い、という話は個人的に非常に納得です。
シーバスを釣る時に痛いほど体験したのですが、オープンウォーターではラウンドクランクはなかなか食わせきれませんので・・・。
クランクの形状と機能はカバー攻略に特化したことから生まれたと考えれば、逆に通せるならバイブレーションの方が有効というお話は目から鱗ではないでしょうか。
(クランクベイトでも、食わせ能力を高めたフラットサイドモデルもありますもんね・・・)
アフターで魚が散る今頃と、あとは秋なんかは引っ掛かりにくい場所を選んで広範囲をガーっと巻くこと。
とにかくやる気のある魚を探すのが大事だけど、慣れてきたらスピードやレンジを色々変えて試してみて。
ルアーの色とかアクションを気にするよりも、まずはこの2つを気にするだけで釣果は全然変わってくると思うよ。
レンジが深い時はリトリーブ途中にストップを入れて落とし直すのも効果的で、これで水深4mくらいまではカバーできるね。
(逆に言えば複雑なカバーや、深い所には向かないという事でしょうかね・・・)
それから今はチャターベイトが全盛で、バイブレーションの使用頻度はアメリカでも低下していると耳にしました。
ジャックハンマー+ZAKOのコンボは完全に定番化していると思いますが、バイブレーションとの使い分けはどうなるのでしょうか?
確かにチャターとは使いどころが一部かぶるけれど、プラグの硬質なアクションにしか反応しない時というのは今でもある。
あとはショートバイトが頻発して乗りにくい時は、やはりトレブルフックのついたルアーにアドバンテージがあるよ。
逆にウィードがごちゃごちゃして切れ藻が多かったり、チャターじゃないと引きづらいシチュエーションもあるけどね。
あの"世界一のチャター使い"ブレット・ハイトが、このシチュエーションでわざわざチャターでなくクランクを巻いているというのはちょっと驚きです。。。#MLF #bassprotour #MLFkissimee pic.twitter.com/Un1W7PMclZ
— DeeeP STREAM (@ken_d_s) January 29, 2019
(昨年のキシミー戦では、“チャターの神様”ブレット・ハイトがクランクを巻いていて驚きましたが・・・そういう理由だったのでしょうね)
アングラーの腕次第で、あらゆる状況に対応できる
というわけでバイブレーションプラグの基本は、「スピーディに広範囲を探ってやる気のあるバスを探す」というところにあるようです。
私たちはついつい、どうやってスレたバスに口を使わせるか?という事にばかり目が行ってしまいがちですが・・・。
“浅くて“、”広くて“、”引っ掛かりにくい“場所であれば、とにかくバイブレーションを巻きまくるのも一つの戦略と言えるでしょう。
こういう“スピーディな横の釣り“が基本だけれど、アングラーの腕次第であらゆる状況に対応できるのがバイブレーションの真価。
決して簡単に釣れる魚を拾うだけではなくて、むしろ最も釣りづらいタフな魚の口をこじ開けられるのもこのルアーの美点だね。
その場合は“スローな縦の釣り“になるんだけど、特に低水温期にはシャッドと並んで他のルアーを寄せ付けない最終兵器になると思うよ。
初心者でも投げて巻くだけで簡単にヤル気のある魚が獲れる、「最も初歩的なプラグ」であるバイブレーション。
しかしアングラー次第では、縦にも横にも、速くも遅くも使える万能なルアーということで・・・。
次回は少し応用編として、タフコンディションに有効な中級者向けの使い方を教わりたいと思います。
(ちなみに私、最近はちょっと深く引けるブザービーターTGで釣っております。。。)
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