29Sep
深まりゆく秋に、これから活躍するディープクランク。
しかし半端なタックルセレクトでは通用しない、シビアなゲームという一面も。
一筋縄ではいかない、ディープクランキンロッドの深~い世界を覗いて見たいと思います。
●理想のディープクランク用ロッドを探せ!
秋が深まってゆくにつれ、次第に活躍の場を広げるディープクランク。
ビッグクランクをフルキャストし、巻き倒すスタイルはパワーゲームの代表格とも言えるでしょう。
そんなディープクランキングは、半端なタックルセレクトでは通用しないシビアな世界だと考えています。
特に竿については、「ジグとディープクランクは、必ず専用ロッドが必要」と言われるように、他の流用が効きにくいと思います。
また、私のメインフィールドは琵琶湖南湖のため、クランクにおいてもウィード無くしては語れませn。
そしてこの要素が、ロッド選びをさらに難しく、悩ましいものにしていると感じます。
それではディープクランクロッド選びの深~い谷を、一緒にご散策下さい・・。
★ちなみに:シャロー~ミディアムクランク用ロッドならコレ!
飛び抜けたコストパフォーマンスと性能で、今や最も人気と言っても過言では無い(?)バスロッド、エクスプライド。
次々にラインナップを拡充する中で、巻き物に特化した「CR」-クランキングシリーズというグラスコンポジットモデルがラインナップされています。
これについてはディープに特集してきましたが、「グラスのしなやかさを活かしつつ、ブレやネジレのネガを抑え込む」、グラスコンポジットの1つの理想形と感じました。
そして1/2ozクラスのシャロー~ミディアムクランク用として、170M-CRに行き着きました。
この時の記事で、巻き物用ロッドに求められる要素や考え方をまとめてありますので、未読の方はぜひご覧ください・・・
関連記事:【決着!理想のグラスコンポジット探し- エクスプライド170M-CRとクランキンロッド選びのポイントまとめ】
●これまでのディープクランクロッド遍歴-バロウズBRSC-70MG
それではまず、これまでの私のディープクランクロッド遍歴からスタートしてみたいと思います。
昔はあまりディープクランクを使わなかったため、ちょっと強めのグラスロッドで巻き物全てを使っていました。
ダイコーのバロウズBRSC-70MGというピュアグラスロッドで、ミディアムにしては強めのブランクだったと記憶しています。
(「RED PEPPERS」さんより)
この頃は、ディープクランクと言ってもディープX200(メガバス)位までしか使わなかったので、これで充分カバーできていました。
そして「やっぱりノリはグラスだよな~」、くらいの感じで非常に満足していました。
●琵琶湖でのウィードゲームとの出会い – テムジン・スカイスクレイパー
その後琵琶湖でのボートゲームを始めるようになって、いよいよ本格的にディープクランクを使うようになっていきました。
ここで衝撃を受けたのが、ウィードフラットでのクランキングゲームとの出会いです。
それまでリザーバーがメインだった私に、ウィードを「かわす」、「切る」、といった技術の壁が立ちはだかります。
ピュアグラスのバロウズBRSC-70MGではこの操作が上手く出来ず、クランク=グラスの公式は脆くも崩れ去りました。
また、マッドペッパーマグナムなど1ozクラスのフルサイズディープクランクの頻度が上がったこともあり、このロッドでの限界を感じる事となりました。
そこで着目したのが、一世を風靡?した「ライザークランキング」用ロッド、コンバットスティック・テムジンTMJC-711M スカイスクレイパー(エバーグリーン)。
ウィードに掛けて、止めて、浮かせて、外して、といった、まるでワームを操作するかのような「ワーミングクランキング」に対応するため、8ft近いロングロッドを明確なファーストテーパーに設定した、非常に個性的なロッドでした。
(吉田秀雄プロの監修だったような?)
柔軟なティップだけは確かに「M」の表記に値するものの、バットパワーはヘビークラス以上。
素材も(おそらく)中弾性程度のカーボンで、ガード付ジグを使ってもフッキングできるくらいの剛竿でした。
1ozクランクのキャストは余裕で、スイミングジグ(スコーン)やヘビースピナーベイトにも良好な使用感。
これに替えてからは、確かにウィードタッチが分かるようになり、細かい操作も劇的にやりやすくなりました。
投げて巻くだけだと思っていたクランキングの世界が、大きく開けていったように感じたものです。
●よりマイルドなテーパーで、巻き負荷を「いなす」ストライクマスター77
しかしスカイスクレイパーでのディープクランキングは、疲労との戦いでした。
決して重いロッドでは無いのですが、体力の無い私には8ftクラスは堪えました。。。
そんな折、同船者の方に試投させてもらった「コンバットスティック・ヘラクレスHCSC-77MH ストライクマスター77」に衝撃を受けました。
とにかくあらゆる操作が軽い!そして楽なのです。
4インチ短いだけでこんなにも軽くなるものなのか・・・と驚きを隠せませんでした。
ただし、リトリーブ時の楽さは、ロッド重量の軽さによるものでは無いという事をその時教わりました。
最も重要な要素は「短い」という事だそうで、これはテコの原理を考えれば納得できます。
加えて、ミディアムファースト位の、ややマイルドなテーパーである事もポイントでした。
ロッドは、良く曲がれば曲がるほど、長さが短いのと同じ効果が出ると思います。
つまり全く曲がらない7ftの棒はどうやっても7ftですが、良く曲がる7ftロッドならば、リトリーブ時にしなる事で7tより短く使えるわけです。
またロッドがしなる事で、引き抵抗の負荷を吸収してくれる効果も期待できると思われます。
(だからトラディショナルなディープクランクロッドは、スローテーパーなのでしょう)
そんなわけで、やや短くマイルドなテーパーのストライクマスター77にしてからは、ぐっとクランキングが楽になったのを実感できました。
繊細な操作もやりやすくなり、琵琶湖のウィードクランキングにぴったりの1本、と絶大な信頼を寄せるようになったのです。
●そしてウィードタッチを考え直す
しかし数年前頃から、徐々にウィードクランキングの考え方が変わってきました。
ウィードに「どの程度」掛けるべきなのか?を再考するようになってきたのです。
ウィードに深く掛けて止め、浮かせ、ほぐして外す。
こうした作業を1キャスト内で何度も繰り返し、丁寧に丁寧にウィードの上っ面を這わせる事を心掛けてきました。
しかしこうした細かいワーミングクランクでは、スピーディーに広範囲を探る事が出来ません。
そこで少しレンジを上げて、たまに浅くウィードに掛かる程度に調整してみました。
すると、この方が良く釣れるという状況を何度か経験する事になります。
素早く広範囲を探る事で、バスとの遭遇率が上がった事がひとつ。
そしてもう1つ、魚が浮いている状況では、レンジが合った事で喰ったという要素もあると思います。
全くウィードに触らないド中層で釣れた事すらあり、これはウィードクランキングに対する意識を180°変えてくれた出来事でした。
●再び浮上する、しなやかなグラスのメリット
こうしてウィードトップやや上のクランキングをやり出すと、1つの問題に直面しました。
ショートバイト・・・そう、リトリーブ中に当たってくるバイトを、弾く事が多くなったのです。
ストライクマスター77も中弾性程度のカーボンロッドで、ライトフリップに使えるくらい強いロッドです。
(スカイスクレイパー同様、スコーンやスピナベも快適に使えました)
このため、ウィードタッチして止めて、浮上中のバイトを合わせる・・・といった使い方には最高にマッチします。
しかしそれは同時に、中層リトリーブ時のバイトを絡めとるような「乗せ調子」では無い、とも言えると思います。
ではそれを得意とするしなやかなロッドは何かと言えば、やはりグラスロッド・・・。
そう、私のディープクランキングロッド選びは、ここで振出しに戻ってきてしまったのです。
▼矛盾する操作性としなやかさ。ディープクランキンロッド選びは迷宮へ・・・
ウィードを感じ取り、止め、そして切るための感度と操作性。
そして中層でのショートバイトを絡めとるためのしなやかさ。
・・・矛盾する2つの要素を両立させるにはどうしたら良いのか?
こうして私は、ディープクランキングロッド選びの迷宮に入り込んでしまったのでした・・・。
(次回へ続きます)
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