1Oct
(LEGIT DESIGN公式HPより)
突然ですが、「しなやかな高弾性ロッド」はあり得ると思いますか?
個人的には、「しなやかさ」には2種類あると考えています。
今回はこの切り口から、ロッドの「しなやかさ」の正体に迫ってみたいと思います。
●「しなやかさ」には2種類ある
前回の記事で、ディープクランクロッドを選ぶ際の「しなやかさ」と「操作性」のジレンマについて書いてきました。
関連記事:【ストライクマスターだけでは通用しない?ディープクランキンロッドの深い迷宮】
ここでは少し、そもそも「しなやか」なロッドって何?という事について考えてみたいと思います。
ロッドのしなやかさには、大きく分けて2種類あると考えています。
「弾性」と「ストローク」です。
●ブランクの「弾性」の正体
まず弾性ですが、これはブランクの反発の「早さ」の事だと考えています。
つまり同じだけの力を掛けて曲げたところから、どれだけのスピードで戻るかという要素です。
ですので低弾性であれば、バイトなどへの入力への反発が遅いので、ロッドがしっかり曲がる=しなやか、という事になります。
ちなみに、ややこしいですが反発「力」とは別の要素だと考えています。
これはいわゆるリフティングパワーと呼ばれるもので、ロッドが曲がってから復元しようとする時の力の大きさ。
「トルク」などとも表現されますが、この反発力と弾性は違うものだと思います。
弾性=反発の「早さ」は、同じだけロッドを曲げたところから、どれだけのスピードで戻るかという要素。
一方、トルク=反発「力」は、同じだけロッドを曲げたところから、どれだけの力で戻るかという要素の事だと思います。
ですから例えば1kgのウェイトをぶら下げた時、ロッドの曲がりがどこまで戻るか?が反発「力」だと考えています。
そしてこの力が大きい(重いウェイトをリフトできる)ロッドを、「強い」ロッドと私は表現しています。
ですから、硬くて強いロッド(ガニングシャフト系)やしなやかで弱いロッド(トラウトロッドのようなもの)だけでなく、
しなやかで強いロッド(サイドワインダーなど)という物もあり得ますし、逆に硬くて弱いロッド(高弾性のULスピンなど)もあり得ると思います。
関連記事:【「硬いのに曲がる」不思議系ロッド、ワイルドサイドWSC72MH実釣レビュー】
●「ストローク」によるしなやかさ
次に弾性以外のしなやかさの要素として、「ストローク」が挙げられます。
早い話が、「ロッドがどれだけの量曲がるか」という事で、大きく曲がるほどしなやかと言えます。
長~くて良く曲がる磯竿を想像してもらえれば、分かりやすいのではないでしょうか。
関連記事:【バラシ防止の決め手は「磯竿」!? アドレナ1610M-Gは「掛け」命のクランキンロッド】
詳しくは上の記事を見て頂きたいのですが、ここではストロークを構成する要素を考えてみます。
①長さ
→ 当たり前ですが、長い方が曲がりシロが大きくなります
②テーパー
→ ファーストよりもスローなテーパーの方が、同じ長さでも大きく曲がります。
③ブランクの強さ
→ これは相対的なものですが、ロッドに掛かる負荷に対して、ブランクが弱い方が良く曲がります。
というわけで、例えば高弾性カーボンを使っていても、ストロークが大きければ「しなやかな高弾性ロッド」は成立すると考えています。
(極端な例を挙げるとすれば、スローテーパーな10ftのウルトラライトロッド・・・といったところです)
▼どんな「しなやかさ」を求めるか?
というわけで、一言で「しなやかなロッド」と言っても色々あります。
ファーストテーパーだけれど、低弾性なグラス素材を使ってしなやかにしたロッド。
(ポイズンアドレナ・1610M-Gなど)
あるいは弾性はそこそこ高いけれど、スローテーパーにしてしなやかさを出したロッド。
そしてこれらはそれぞれに、操作性やフッキングパワーなどに違った特性を持つことになります。
こうした要素を考えて、次回はいよいよ具体的なロッド選びに挑戦します。。。
次回記事:【「硬くてしなやか」なディープクランキンロッド、エクスプライド173MH-CR】
※更新情報と時事ニュースをお届けしますので、ぜひFacebookページへのいいね!& twitterのフォローをよろしくお願いします。
関連記事
コメント
-
2016年 3月 04日
この記事へのコメントはありません。