31Oct
釣りに行ったら、魚が水面にプカプカ・・・
「赤潮」は、アングラーにとって地獄のような光景でしょう。
今回は赤潮のメカニズムと、その意外な犯人について考えます。
●赤潮の正体とは?
釣り人を悩ませる恐怖の水質悪化、「赤潮」。
ウキウキと釣りに出掛けた日曜の朝、水面に魚がプカプカ・・・なんて、キャストする前から泣きそうになりますね。
この赤潮、正体は一体何なのか?・・・というと、
水温の急激な上昇や富栄養化に伴ない、水中の微生物(プランクトン)が大量発生して海面を赤茶色に覆う現象。
一般に赤潮は水温の上昇する春から秋にかけて現れ、プランクトンの産生する毒素や溶存酸素濃度の低下によって魚介類の大量死をもたらす事もある。
同様の現象として青潮や苦潮、青粉(アオコ)などもある。
・・・という事のようです。
つまり、大量発生した赤っぽいプランクトンの塊なわけです。
(緑色の植物プランクトンが増えれば青潮になる、という風に、色の違いはプランクトンの種類の違いのようです)
ちなみに夜光虫も含まれているようで、夜に見ると綺麗です。
関連記事:【#浜名湖の神秘 – 幻想的な夜光虫・・・の正体???】
●なぜ秋に多い?
そしてこの赤潮(青潮・青粉)ですが、浜名湖や琵琶湖で私が見て来た範囲では、圧倒的に秋に多いような気がします。
次が春で、夏・冬には見た経験がありません。
ここでふと疑問に思いました。
「水温の急激な上昇や富栄養化」が原因なら、どうして赤潮が一番多い季節が夏じゃないのだろう?と。
●赤潮の出ない不思議なワンド
そんな疑問を抱えながら迎えた、去年の秋。
浜名湖ではひどい赤潮に見舞われていたのですが・・・一箇所、全く水が綺麗なままのワンドを見つけたのです。
そこは全体に浅い奥まったエリアで、水通しも悪い場所です。
どちらかと言うと赤潮のような水質悪化が起きやすそうなのに、なぜ???
不思議なワンドの謎は解けないまま、その年の秋は過ぎ去りました。
●鍵を握るのは「ターンオーバー」
そして迎えた今年の秋。
例年通り各所でターンオーバーが起こり、ボトムの泥が巻き上げられたような浮遊物が蔓延していました。
その後、10月中旬は穏やかな陽気が続き、一旦冷えた水が再び暖まる事に。
そしてその時・・・一気に赤潮が起きたのです!
ハッと気が付き、去年見つけたあのワンドへ駆けつけました。
するとそこには・・・やはり赤潮も、浮遊物もありませんでした。
その時閃いたのは、「ターンオーバーが起こらない場所では、赤潮も起こらない」のではないか?という事でした。
●ターンオーバーが、ボトムのヘドロを供給する?
そして私の考えた推論は、次のようなものです。
「赤潮の発生には、水温上昇と富栄養化の2つが必要。ならば、ターンオーバーによって巻き上げられたボトムの泥が、水中に栄養分を供給しているのではないか?」
つまり水温上昇に加えて富栄養化が必要なため、水温が高いだけで水が落ち着いている夏場には赤潮が少ないのではないか、と考えたのです。
そこで思い当たる限りの、ターンオーバーが起こりえないシャローワンドを回ってみましたが、やはり赤潮の発生はありませんでした。
(沖で発生した赤潮が流れ着いたものはありましたが)
さてこの推測、当たっているでしょうか???
▼釣りを通して、水辺を思う
私の妄想が的を射ているかは別として、釣りを追求し出すと、水辺の自然について考える事が多くなる気がします。
それは魚が釣れた、引きが強かった・・・といった快感だけでない、釣りの持つ愉しみのひとつではないかと思います。
最近はあまり大きい魚が釣れないので(苦笑)、少し違った楽しみ方に走っているKenDでした・・・。
(レギュラーサイズまではそこそこ釣れるのですけれど、デカいのが行方不明です・・・)
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