1Mar
先日のシイラキャスティング釣行で初投入した、グラップラーS73ML(シマノ)のレビューを記しておきたいと思います。
●最初のオフショア・キャスティングロッド
その前に、自分にとって最初のオフショア・キャスティングロッドとなったVERGER VRCS76HPS (ダイコー)を振り返ってみます。
まず遠州灘でのオフショア・キャスティング用として、20g台の軽量プラグ(タイドミノースリム140とか)から、フルサイズのダイビングペンシル(ローデッドF180とか)まで使いたいと考えました。
次に、PE2~3号の使用を考え、ギンバルなどは用いない想定(デカいマグロは狙っていない)で、取り回しの良いショートグリップを条件としました。
以上の理由から、価格も手ごろなヴァージャーシリーズから適合ライン1.5-3号、適合ルアーウェイト15-75gと幅広い76HPSを選択しました。
しかし実際に使ってみると、オフショア・キャスティングロッドとしてはやや張りが強いせいか?ティップが強めなのか?20gちょいのプラグはさすがに投げやすいとは感じられませんでした。
(43gのローデッドF140は竿のハリがあってとても投げやすかったですが)
連続トウィッチなども、自分の筋力ではかなりツラかったです。
●ライト・キャスティングタックルの可能性
上記の理由から、ライトなルアー用のロッドも導入する事にしました。
それがジャイアントキリングGKC-70L(メジャークラフト)。
これにPE1.5号を組み合わせたライトタックルは、自分的に目から鱗でした。
20g台の軽量ルアーの飛距離や、軽快な操作性。
そしてPE1.5号でも、根の少ない遠州灘ならワラサくらいまで獲れるという事が分かりました。
(ちなみにこのロッドはいわゆる低弾性のダルな感じで、良く曲がってノリも良さそうです。さすがにワラサ相手にはパワー不足でのされてましたが・・・)
●間を埋める1本
というわけで、上記の70Lと76M(あえて表記するならですが・・・)の中間を埋める1本を探して、キャスティングタックルを1セットに統合したいと考えました。
で、バッチリそこにハマったのが今回のグラップラーS73MLだったというわけです。
というわけで組んだタックルセッティングがこちら↓
LEEDER: VEPショックリーダー40lb(ナイロン/バリバス)
●ショートグリップ
まずグリップの長さですが、かなりショートです。
下の写真のように70Lより短いくらいの超ショートグリップです。
(グラップラーのみリールシートがダウンロックなので、多少の誤差はありますが)
(上から順にGKC-70L、S73ML、76HPS)
そういうわけで、有効ブランク長はヴァージャー76HPSと1インチほどしか違わない印象です。
●「ハイパワーX」採用の軽くて張りの強いシャープなブランク
ブランクスはアンサンドフィニッシュ?というのでしょうか、塗装が薄い感じで自分好みです。
この辺り、ベタ塗り塗装のヴァージャーと比べると随分ブランクが軽い感じです。
そして持ってみると、振り抜きが驚くほどシャープ。
まるで高弾性のバスロッドを振っているみたいなハリの強さで、オフショアキャスティングロッドなのにこんなに反発が強い感じで良いの!?・・・と不安になります。
折れに対する強さや、伸びの無いPEラインでのバラシ軽減を考えると、ある程度ダルな低弾性素材の方が良いような気がしてしまいまして…。
ただし、グリップが短いせいか?
振った時の持ち重り加減は、期待したほど軽い感じではありませんでした。
もちろん76HPSに比べればだいぶ軽快ですが、GKC-70Lよりは76HPS寄りの操作感かな、という印象です。
ネジレ強度が飛躍的に増すという、期待のブランク構造「ハイパワーX」は、ティップまでキッチリ入っています。
ジャイアントキリングにも、クロスフォース製法というX巻きの構造が採用されているのですが、下の写真のようにブランクの途中までしか入っていません。
狙ってセッティングしてあるのかもしれませんが、せっかくならティップまで補強して欲しかったな・・・という気もします。
やはりこの技術に関しては、本家本元であるシマノに一日の長があるのでしょうか。
●キャスタビリティ
さて実釣でのインプレですが、まず20g台の軽量プラグについては、かなり投げやすく実用飛距離が充分出る印象でした。
この辺り、バージャー76HPSよりジャイアントキリング70Lに近いくらいの感じです。
上は75gのローデッドF180まで試しましたが、意外と普通に投げられるなと思いました。
適合ルアーウェイト15-60gの表記なのでオーバーしているのですが、竿の張りがかなり強いせいか、すごく無理しているという感じもありません。
(ただし、一番キャストしやすかったのは40-50g台のプラグでした)
弾性が高い感じのブランクなのですが、キャスト時にルアーの重さをのせると意外に曲がるような感じがします。
で、その後の強い反発力でバシッとルアーを射出する。
そういったイメージで、総じてキャストがしやすいロッドだと思いました。
●ルアーの操作性
ペンシルを連続ドッグウォークさせたり、ジグを連続ジャークしたりする使い方に関しては非常にやりやすかったです。
振った感じはシャープなのですが、それにしては意外とティップがしなやかに入るなと言う印象です。
(あくまでブランクのシャープさに比して、ですが)
それでも非力な自分の手首では、だんだん辛くなってしまいましたが・・・。
●掛けてからのやりとり
ペンペン~最大120cmまでのシイラを掛けてみたのですが、結構強いです。
メーターオーバーだとかなりバットまで曲げ込まれるのですが、そこからグイグイリフトしていく感じで、まだまだ余裕を感じます。
また、ブランクの張りからすれば驚くほどしなやかに、負荷に追従して曲がっていく感じがします。
▼シャープさとしなやかさが同居する使いやすい1本
・・・というわけで、シャープな割にはしなやかでトルクもある、という感じの使いやすいロッドでした。
(この辺り、以前インプレしたバスロッド、TKLC-66MX・カレイド「スーパーコブラ」と似たような印象を感じましたので、X巻き構造のブランクの特性なのかもしれません)
ただし、自分としてはもう少し弾性を落としてしなやかさを上げても良いのかな・・・という気がしました。
特にストレートリトリーブで使うミノーなどの、ノリの良さに影響してきそうな気がしまして。
まぁともかく、遠州灘何でもキャスティングロッドとして、お気に入り登録決定です。
シイラにブリにマグロに(?)と、ガンガン使い倒していきたいと思います。
ちなみにシマノさん渾身の中級キャスティングロッドシリーズだそうですが、実売価格も安く、人気に火が付きそうな予感がします。
しかし生産量が少ないらしく、売り切れ続出のようで・・・あるショップの店員さん情報だと、次回生産は2014年11月末だとか。
見つけたら買い!な1本ではないでしょうか。
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