30Jun
雑光をカットして、物を見やすくする指標の「偏光度」。
しかしそれが高いほど、良い偏光グラスと言うわけでは無い!?
見落としがちなキモは、実は“可視光線透過率”にありました・・・
良く見えるレンズとは?
皆さんこんにちは、KenDです。
コアな方々の声援にお応えして、ひたすらマニアックに更新中の「偏光グラス特集」。
第3回目となる今回は、良いレンズ≒良く見える偏光グラスの基準とは何か?を考えてみたいと思います。
実は重要な”可視光線透過率”
さて前回、偏光レンズは邪魔な乱反射光を取り除く事で水中を見やすくしている、というお話を書きました。
そしてその性能を表す指標が、「偏光度(雑光カット率)」です。
しかし、上の図をもう一度良く見て頂きたいと思います。
偏光レンズは乱反射光をカットする訳ですが、その一方で自然光だけは通さなければいけません。
この矛盾こそが、「良く見える偏光グラス」を考える上で最大のポイントになると思います。
※ちなみに、この自然光を通す割合は、「可視光線透過率」と呼ばれています。
つまり、この数値が高ければ高いほど明るく見え、逆に低ければ視野が暗くなってしまいます。
ここで、例えば思い切り色の濃いまっ黒なサングラスを作るとします。
一般に色が濃いほど光を通しにくいので、乱反射光を大幅にカット出来る、偏光度の高いレンズができるでしょう。
しかし、それが「見やすい偏光グラス」かと言えばそう簡単にはいきません。
なぜなら色の濃いレンズは自然光をもカットしてしまうため、可視光線透過率が低く、視野が暗くなってしまうからです。
昔、今江プロ(だったかな?)が、「良い偏光グラスの1つの基準は、掛けている人の目が見える事」と語っていたような記憶があります。
その真意はつまり、掛けている人の目が外から見えるくらい色が薄い方が、可視光線透過率が高くて良く見えるレンズなのだ、という事だったのかもしれません。
偏光度と可視光線透過率のバランス
このように偏光度と可視光線透過率は、どちらも高いに越したことはありません。
しかし一方を上がれば他方が下がるという、厄介な関係にあります。
この矛盾をいかにして解決するか?と言うのが、偏光レンズ各社の技術の見せ所、と言えるでしょう。
そして我々ユーザーとしては、「なるべくどちらも高いレンズ」を選ぶ、と言うのが判断基準の1つとなるのではないでしょうか。
けれどもこの「偏光度と可視光線透過率の最適なバランス」は、使うシチュエーションによって大きく変わる事にも注意が必要です。
つまり一般的に「明るい方が見やすい」とは言っても、太陽が燦燦と照り付ける真夏のド日中と、雨の日の釣行では「必要な明るさ」がまるで違ってくるからです。
と言うわけで次回は、シチュエーション別のレンズカラーの選び方について書いてみたいと思います。
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