30May
釣り場環境を守るための“キャッチ&リリース”
しかし逃がした魚の大部分が、実は死んでしまっている!?
生存率を上げるための、魚のケア法をシェアします。
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リリースした魚の生存率
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さてルアーフィッシングと言えば、“キャッチ&リリース“の文化に1つの特徴があると言われます。
バスや渓流を始め、近年ではソルトでも少しづつ普及してきているのではないでしょうか。
(ただし決して、リリースが良い事で、キャッチ&イートが悪いという事ではありません、念のため)
しかし再会を願ってリリースした魚のうち、一体どれだけが本当に生き残るのでしょうか?
調べてみると色々な研究結果が出てきますが、生存率は20~70%程度と、調査によって本当にバラバラ。
けれども下手をすると、8割の魚が死んでしまう可能性がある・・・というのはショッキングな事実なのではないでしょうか。
けれどもこれだけ調査結果にバラつきがあるというのは、逆に言えば「逃がし方」によって生存率がだいぶ変わる、と言う事でもあると思います。
というわけで今回は、魚をなるべく元気に逃がすための工夫をシェアしてみたいと思います。
火傷について
まずはこれからの季節、暑くなるに従って発生するのが「火傷」の問題です。
魚は陸上に比べれば涼しい水中に暮らしていますので、熱さに強くありません。
ですから特に焼けたコンクリートの上などに直置きしてしまうと、体表にやけどを負ってしまうのだそうです。
(これは10年程前のナイトですが、やはり直置きは良くないでしょうね。魚さんごめんなさい・・・)
ですからなるべく魚を地面に置かないか、置くとしても草の上にする・・・。
あるいはボートデッキ上であれば、水で濡らしてから置くようにするとダメージが少ないのだそうです。
ファイトタイムの影響
それからあるフライの雑誌で読んだのですが、「ファイト時間」は劇的に生存率に影響するらしいです。
長時間ファイトすると、酸欠になって乳酸が蓄積(?)してしまって良くないのだとか・・・。
ですから可能であれば、できるだけ余裕のあるタックルで早めにランディングするのが理想的だと思います。
特にラインブレイクによってルアーを口に残してしまうと、それこそ生存率は下がる事でしょう。
(そんな調査結果はさすがにないので本当のところは分かりませんが・・・)
というわけで出来る範囲でラインは太めにし、こまめなラインチェックを心掛けるべきではないかと思います。
後は「水中に早めに戻す」ことも心掛けるべきでしょう。
これについては意外と大丈夫(数分陸上に上げていても生存率が変わらなかった)という調査結果もあるようですが・・・。
上のように酸欠状態になった個体にはダメージが大きいかもしれませんので、やはり出来る範囲で早めに戻す方が無難だと思います。
ランディングネットはラバーモデルを
さらに言うと、ランディングネットによるダメージもあるとの事です。
魚類は体表をぬめりのある粘液でおおわれていますが、どうもこれが剥がれると良く無いそうで・・・。
ですからネットの摩擦によって、ぬめりが取れると弱ってしまうのだそうです。
しかしネットを使わず抜き上げれば、失敗して落としてしまう危険性もあります。
熱いコンクリートの上に叩きつけられるダメージは相当なものでしょうから、これでは余計致命傷を与えかねません。
ですからネットの使用に関しては、網の目の太いラバーネットを使うのが現実的な選択肢と言えるのではないでしょうか。
フィッシュグリップの功罪
こうなってくると、では“フィッシュグリップ“を使うのはどうか?という考え方も出てくるでしょう。
ネットを使わずフィッシュグリップでランディングすれば、一度も魚に触れる事無くリリースできます。
地面に置くこともありませんので、これがベストではないかと私も一時考えていました。
しかしこのフィッシュグリップ、使うと高い確率で魚の口に穴が開いてしまいます。
どうせフック穴が空くんだから同じでしょ・・・と思われるかもしれませんが、それに比べれば結構な大きさ。
結果として治癒が難しく、治る前に傷口が感染して死んでしまう個体もあるのだそうです。
ただし、ネットで体表にダメージを与えるのとどちらが生存率が高いのか?については、残念ながら比較データがありません。
というわけで絶対ダメ!では無いと思いますが、個人的にバスやシーバスなどではなるべく使わないようにしています。
(クロダイなど歯のキツい魚には使っていますが・・・アゴが硬いので穴も開きにくいし)
ハンドランディングがベストなのか?
こう考えていくと、実は手で下あごを掴む”ハンドランディング“が一番ではないかと言う気もしてきます。
しかしこれにも落とし穴があって、「上手く出来れば」ベストかもしれませんが、失敗する確率も無視できません。
下手に落としてダメージを与えるのはもちろん、手間取ってファイトタイムが伸びるよりは、ネットですくう方がダメージが少ない可能性もあります。
自分の指にフックを刺してしまう危険性もありますので、ハンドランディングに関しては「熟練者であれば」、良い選択肢になる可能性もある・・・くらいに考えておいた方が良いのではないでしょうか。
(それから、乾いた手で体表を触るのも火傷に繋がるので良くないそうです。手も濡らしておくのが望ましいですね)
自分に出来る方法を
というわけで、魚になるべくダメージを与えないための工夫をいくつか紹介してきました。
ここで大切な事は、「唯一絶対の方法は無い」と言う事なのではないでしょうか。
ハンドランディングが上手い人もあれば、抜き上げて絶対に落とさないという人もいるでしょう。
ですからアングラーごとに、ベストとなる方法は異なってくるのではないかと思うのです。
(BassmasterのLIVEを見ていると、エリートプロってまず魚を落としたりしないですよね・・・)
ただし私のように鈍い人の場合、やはり「ラバーネット」を使用した上で手で掴むのが確実なのではないかと思います。
ランディングの失敗率が低いので、結果として与えるダメージが少なく済む事が多いと考えられるからです。
というわけで皆様にも、「自分に出来る範囲での」魚のケア法を考えて頂ければと願っております。
次回はさらに一歩進んで、苦手な方も多いと思われる“エア抜き“について考えてみたいと思います。。。
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コメント
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いつも読ませていただいてます。
私も先日そんな直置きを観ていやな気持ちになりました。しかもその関係者がそんなに悪いこと?と言っていたのになおさらおったまげでした。
私も他のサイトでblogを多少かじっていて折を見て紹介させてもらっても良いですか?
まだまだご存知ない方もいらっしゃるようですので、これを機に知って頂ければ幸いです(^^♪
こちらこそ、ぜひぜひシェアよろしくお願いいたします。
いつも楽しく拝見しています。
ケア、というか気分良く釣りを楽しむ為にバーブレスシングルフックを使用しています。
フィッシュグリップについてですが、写真のタイプの使用していましたが穴開きに悩み、エスタボガに買い換えました。
ボガは爪が太く丸く、スケール機能がクッションになり、魚を垂直に吊るした場合は穴が開きづらいように感じています。
また、ランディング後、あるいは水中から魚体を出さず、速やかにフックを外すには私の場合グリップが一番です。
今後も記事を楽しみにしています。
いつもありがとうございます!
確かに針傷の事を考えると、バーブレスのシングルフックは理想ですよね(^^♪素晴らしいと思います。
エスタボガについては存じませんでしたので、今度調べてみたいと思います。
それでは今後ともよろしくお願いいたします!
いわゆるプロのアングラーさんで陸っぱりで抜きあげたバスは夏場は必ず草の上に落とすようにしたり、ランディング後頻繁に水をかけてあげたりする人をみると「魚を大事にしてるんだな」と心暖かくなります。KenDさんも凄く魚を大切にしているんだなとわかるとても良い記事でした!
ありがとうございます!
貴重な釣魚を少しでもいたわるために、出来るだけの事をしていきたいと思っています(^^♪