アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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:[D] 「今度は父さんが夢を追う番」オールドルーキー・フランク選手の物語

アメリカにおいても狭く険しい、トーナメント・プロへの道
一度は諦めた夢を後押ししたのは、何より大切にした家族だった?
異色のオールドルーキー、フランク・タリーの物語を紹介します。。。

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異色のオールドルーキー

皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
’21エリートシリーズは後半戦のヤマ場、第7戦ガンターズビルへと突入しておりますが・・・。
オンス刻みの接戦の中、日本勢は熾烈な中団グループからのスタートとなりました。

そんな佳境に入るエリートから、今回はある一人の選手にフォーカスしてみたいと思います。
それはタンクの愛称で知られる、巨漢のテキサスアングラー“フランク・タリー”選手。
2018年のセントラルOPENでAOYを獲り、たった1年でエリート昇格
しかもシーズン2年目のガンターズビル戦で、すぐに初優勝を決めるというアメリカン・ドリームの体現者です。

(©B.A.S.S. 宮崎選手が副社長を務める、テキサスボートワールドのサポートアングラーとしてご存知の方も多いかもしれませんね!)

Talley finishes strong for Guntersville victory

しかし華々しい戦績もさることながら、私の心を惹きつけたのはむしろ彼の「生き方」の方でした。
フランク選手は43歳でエリートデビューを果たしたという、正真正銘のオールド・ルーキー
しかも何とそれ以前は、一切プロトーナメント経験が無かったというのですから驚きます。
そんな彼の紆余曲折の人生を知る事になった、BASSMASTERの記事を紹介してみたいと思います。

(©B.A.S.S.)

 

“優しきビッグ・ファーザー”の半生

テキサス出身のフランク・タリーは、43歳のルーキーとして臨む2019年のバスマスターエリートシリーズでの具体的な目標について語ってくれました。
なお彼は2018年のセントラルオープンの成績により、すでに2019年のバスマスター・クラシックの出場権を得ています。

「自分の実力を示すためには、エリートで安定的に賞金を獲れるようにならないといけない」とタリーは言います。
「それから年間順位でトップ20に入り、2回目のクラシック出場権を獲得したいです」

彼は自分の目標を達成しさえすれば、ルーキーシーズンよりも多くのスポンサーを得られるだろうと考えています。
2018年10月にセントラルOPENの最終戦が終わるまではエリート昇格権が無かったわけですが、すでにその頃にはほとんどの企業が2019年のプロモーション費をすでに計上していた(ので、ルーキーイヤーは多くのスポンサードを受けられなかった)のです。

「来年、エリートでやるべきことをやれば、2020年のスポンサーシップを確保できるはずだと思う」とタリーは語りました。

実は2018年のセントラルオープンに出場する以前、タリーはFLWやバスマスターのトーナメントに出場したことがありませんでした。

しかしそれにも関わらず、彼はロス・バーネットで6位、アーカンソー・リバーで12位、ローガン・マーティンで4位と、実に全4戦中3戦でトップ12入りを果たしたのです。
レッドリバーではかろうじてチェックを逃して44位でしたが、テーブルロックで開催されたバスマスターOPENチャンピオンシップでの活躍により、タリーはセントラルオープンのAOYランキングのトップに立ったのです。

彼はわずか5回のバスマスターOPENトーナメントで35,548ドル(約400万円)の賞金を手にし、エリート昇格を決め、さらにはクラシックの出場権まで獲得しました。
まるで火星から降りてきたかのような突然の大活躍ですが、全くプロトーナメント経験のないアングラーが、どうやって一夜にしてエリートプロになったのでしょうか?

実は、タリーは6歳のときに父親のフランクと一緒に初めてトーナメントに参加して以来、バスフィッシングに夢中になっていたのです。
カリフォルニアで育った彼は、父と一緒に州内のトーナメントに参加し、アリゾナ州のハバスやネバダ州のミードでも釣りをしました。

「父は有名でした。ジョン・マーレイ、リッチ・タウバー、マイク・フォルケスタッドといった有名人が出るトーナメントに参加しましたし、カリフォルニアでは、アーロン・マーテンスと彼のお母さんと何年も一緒に釣りをしたのです」

幼いタリーのフェイバリット・ルアーはスピナーベイトとクランクベイトで、5歳の頃からベイトキャスティング・タックルを使って巧みにキャストすることができました。

「私がキャスティングしているのを見て、車を止めて年齢を聞いてくる人もいました。5歳の子供がバックラッシュせずにキャスティングできるなんて信じられなかったようです。でも今は当時よりもバックラッシュするようになったと思いますけど(笑)」。

彼は地元のダイアモンドバー・ハイスクールを卒業後、テキサス・ステート・テクニカル大学に進学するためにテキサス州に引っ越すまで、父親と一緒にトーナメントに参加していました。兄のリッチが近くに住んでいたこともあり、彼らはよく一緒にウェーコ近郊の湖でトーナメントを戦っていました。カリフォルニアで学んだパワーフィッシングの技術は、テキサスでも大いに役立ったのです。

労働安全衛生学の学位を取得して卒業したタリーは、ポータブル住宅工場の生産管理者として就職しました。
その2年後に「私の美しい妻クリスティ」と結婚し、現在まで21年間連れ添っています。
そして双子の子供が生まれたことで、彼はバスプロになるという夢をいったん諦めたのです。

「ソフトボールやサッカー、野球のコーチをしながら、子供たちのそばにいてあげたかったんです」とタリーは言います。

さらに2002年にはフランク・タリー4世も誕生したことで、バスプロとしてのキャリアを追求するという思いは彼の頭から消え去りました。
なおフランク4世は現在15歳で、タリーは野球のリトルリーグやピーウィー・フットボールの指導にあたっています。

「あの子が赤ん坊の頃、 “Chi-Chi “というニックネームをつけて、それが定着したんです。でも今や彼は私と同じように、身長6フィート(約183cm)以上、体重275ポンド(約125kg)の大男になりましたけどね」

その間タリーは地元のトーナメントに参加し、バスフィッシングの進歩、特に電子デバイスの進歩に遅れないように努力しました。
彼は数え切れないほどの時間を湖上で過ごし、ダウン&サイドイメージングを駆使し、ディープの釣り方に磨きをかけてきました。

「今でも自分はシャローマンだと思っていますが、必要であればディープを釣ることもできます」と彼は言います。

そして6年前、タリーと彼の妻は大きなリスクを取って新しいビジネスに挑戦しました。
家を売ったお金を元手に、自分の会社を立ち上げたのです。
果たしてその賭けは成功し、彼は経営者としてのポジションを確立したのでした。

そんな2017年のある日、彼の妻と子どもたちは、意を決してタリーにあるひとつの思いを伝えました。
今や高校でコーチとして働き始めるに至った息子のフランク4世は、父に今度こそは自分の番だと告げたのです。
「父さんが25年間あたため続けてきた夢を追求するのは、今だよ」

彼の妻も息子の言葉にウィンクで賛成してくれ、タリーは2018年のセントラルオープンへの出場を決意しました。
彼の家族はセントラル・オープンの検量のたびにやってきて、たくさんの声援を送ってくれたのです。
またエリートシリーズでは、決勝に進出するたびに妻が応援に駆けつけてくれました。

「息子の野球大会に行けないのは残念だけどね。妻がフェイスタイムで送ってくれるので、何試合かは見ることができますが」

タリー選手は、自分の成功の要因は何と言っても家族のサポートに尽きると考えています。

「家族が何よりも優先されます。なぜなら家庭が上手くいっていれば、いつも平常心で釣りができるからです。エリートシリーズでは安定した成績を残して、この先10年、20年と続けていきたいですね」

(©B.A.S.S.)

Meet the Elites: Frank Talley

フランク選手の歩んできた決して平坦ではなかった半生のお話、いかがでしたでしょうか。
以前もシェアしたように、アメリカにおいてもバスプロへの道のりは狭く険しいという現実がある中で・・・。
裕福な家庭で生まれ育ち、バスボートを乗り回す恵まれた若者たちがスターになるという現実は確かにあるようです。

しかしそんなトップツアーの中で、ある意味誰よりも「普通の人生」を大切に生きてきたフランク選手が活躍するというミラクルに、快哉を叫びたくなるのは果たして私だけでしょうか。
家庭があっても、いくつになっても、裕福な家に生まれなくても、自分の夢を追求する事は出来る。
フランク選手の生きざまは、そんな風に語りかけてくれるように思えてならなかったのです。
だから我々一般人に夢を与えてくれる等身大のスター、優しきビッグ・ファーザーの活躍を、私はひそかに願い続けているというわけです。

(©B.A.S.S. 若くしてトップに上り詰めた選手よりも、個人的には憧れを抱いちゃいますね。。。)

昨年のガンターズビル・ウィナーとして臨む本戦、フランク選手は初日65位とスタートで少々つまづいてしまいました。
けれどもオンス刻みの接戦を考えれば、ビッグウェイトでのジャンプアップもまだまだ可能な事でしょう。
というわけで日本勢とともに、“Frank Talley”選手の活躍も願ってLIVEで応援していきたいと思います。
さあ皆さん、今夜も眠れませんよ(笑)!

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