アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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:[D] ネストのバスを釣るという事

毎年春に直面する、(ネストの)サイトフィッシング問題。
個体数が減る日本のフィールドで、バサーはどう行動するべきか?
1人1人のアングラーに、今一度考えを整理して頂ければと思います。。。

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ネストのバス、狙う?狙わない?

皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さてこの時期恒例の議論(?)と言えば、「(ネストの)サイトフィッシングの是非」
ベッドフィッシュを釣るのはアリかナシか?・・・バス釣りの世界では、古くから延々と論争が続けられてきたと思います。

(ちなみに”ネスト”というのは英語として間違いで、正しくは“ベッド”と言うそうです)

しかし今回のテーマは、決してその善悪の決着をつけるという事ではありません。
むしろ唯一絶対の正解が無い問題に対して、それぞれのアングラーが自分なりの答えを見つけられるように・・・。
考える材料としての事実について、少し整理してみたいと考えています。

なお最初に私自身の考えを明らかにしておきますと、基本的にベッドのバスは釣りません
理由は単純に「ベッドフィッシングが好きではないから」で、明らかにそれ以外のバスフィッシングとはルールの違うゲームだと認識しています。
ただし試合が絡んだ際、どうしても必要な時だけは仕方なく狙うというスタンスです。

(落とせない試合が絡んだ昨年、人生で初めてこの手の釣りを本気でやり込みました)

 

あなたはブラインド・ベッドを釣っている

さてまず一般に誤解されていると感じるのは、「たとえベッドを狙っていなくても、ブラインド・ベッドを釣ってしまっているケースはかなり多いという事です。
例えば琵琶湖なら2mレンジの浚渫のハンプはもちろん、4mのハードボトムにも産卵床が出来ることが広く知られています。
そんな地形に絡むエビモ系の縦ストを春に狙ったりしたら、ベッドの魚を完全に避ける事は不可能と言って良いでしょう。

またシャローの葦際やオダ、冠水ブッシュの根元なども格好のスポーニングエリアになります。
濁っていると見えにくいのですが、つまり春にシャローカバー撃ちをしている時点でベッドを100%避ける事は出来ません
よくある「ショートバイト!」とか「もう一回喰い直した!」という時は、ベッドにルアーが入っている可能性大だと言えます。
ですから本当にベッドを釣らないようにするには、結論として春にバス釣りをしない」事以外に無いのではないかと思います。

 

ベッド・フィッシングはダメージが大きい

それから次にお伝えしたいのは、やはりベッド・フィッシングはバス資源を大きく低下させるという事です。
つぶさにベッドを観察してよく分かったのですが、バスが産卵床を作るシャローは非常に外敵の多い場所です。
結果としてそこを守る親がいなくなった途端、ハイエナのようにニゴイやギル等が群がって卵を食い荒らしてしまうのです。
ですからベッドのバスを抜く事は、ほぼ確実にそのベッドを潰すことに繋がると言っても過言ではないでしょう。

ただしそれは当然としても、すぐにリリースすれば良いのではないかと言う意見もあると思います。
これはある程度その通りで、近くに離せばそのままベッドに戻っていくことが多いのも事実。
ただし何度も釣られると放棄してしまう事もありますし、外敵から卵を守る体力が残されているかと言う問題も残ります。
(大型の鯉などが攻めてくると、やられてしまう場面もたびたび目にします)

結果としてベッドを狙うことが、そのエリアのバスの繁殖に大きなダメージを与えるのは否定できない事実だと思います。
このあたりは長く琵琶湖を観察されて来た、プロガイドの長谷川耕司さんが長年の知見を書いて下さっていますのでぜひ一度読んでみて下さい。

ブラックバス減少の傾向

 

ベッド・サイトは個人の自由・・・ですが

そして最後に確認しておきたいのは、「ベッド・サイトは個人の自由」だという事です。
別にベッドフィッシングを禁じる法律も無ければ、それがマナーであるという統一されたコンセンサスもありません。
バスフィッシングの本場であるアメリカでも、ベッドフィッシングは1つの釣り方として確立されています。

(©BASSMASTER)

ただし個人的な意見としては、やはり出来るだけベッドを狙うのは控えていくべきではないかと考えています。
理由は日本のバスの個体数の減少で、あれだけ豊富だった琵琶湖でもここ数年の激減ぶりは恐ろしいほど。
やはり影響の大きいベッドフィッシングをなるべく避けていかないと、この先フィールドが壊滅してしまうのではないかと言う危機感があるのです。

ちなみに「だったらバス釣り自体を辞めるべき」という極論を目にすることもありますが、意図するのはあくまで魚」の個体数の維持です。
つまりこの先も多くの人が釣りを楽しめるよう、影響の大きい釣り方を控えるようにしてはどうかと言う提言です。
ですからネストの釣りをこよなく愛する方には、(法的に問題が無い場合は)せめてその場ですぐにリリースして頂きたいところです。

(釣り人のエゴだというお話もありますが、それはその通りかと)

またそれに関連して、トーナメントの日程をスポーニング時期からずらすのも大切だと思います。
ウェイインのために魚を抜いてしまう関係上、特に悪影響が大きい事は想像に難くありません。
琵琶湖でもそういう動きが広がってきているようで、こうした工夫でフィールドを守っていくことは必要不可欠だと思います。

(BAITでも、今年は春の試合が全部日程から外れましたね・・・)

というわけで春のベッドフィッシュ、狙うか、それとも狙わないか・・・?
個人の自由であるからこそ、今一度1人1人のアングラーによく考え直してみて欲しいと思います。

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関連記事

    • 試してみた
    • 2022年 4月 23日

    過去に試してみました。
    ウェーディングで足元のネストバスを釣り上げて少し離れた場所でリリースしました。
    自分の試した範囲では確実に同じ場所に戻ってました。

    同じバスで5回以上は試して同じ結果だったので
    「釣ったバスは逃がすと元のネストに戻る」
    と結論付けました。

    口には出さないけど似たような実験してる人って結構いるんじゃないですかね?

    • おお、試されたのですね!
      それについては私も同意で、基本的にネストに戻ろうとするのだと思います。
      ただ、午前にチェックした場所を夕方に見たらいなくなっていた・・・と言った事もありますので、やはり放棄されるパターンもあるのではないかと思います。
      (単に魚が持ち去られているだけかもしれませんが)

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