11Nov

ジグロッドをディープに考える特集、第3回。
今回は「ソフトティップ系」についてです。
即アワセ?待ちアワセ?フッキングの間合いを掘り下げます。
●電撃アワセに挫折して
今江プロの電撃フッキングに憧れてスタートした、私のジグロッド選び。
しかし上手く投げられないわ、アクションが雑になるわ、手首が痛くなるわ・・・。
結局使いこなせず、挫折したのは前回書いた通りです。
前回記事:【栄光の「電撃アワセ」と挫折の歴史】
そこで考えを修正し、試してみようと思ったのが「ソフトティップ系」。
となればやっぱり憧れは、菊元プロの「タイラント」でした!
しかし値段的に、やはりコンバットスティックは雲の上過ぎる存在・・・orz
という事で試してきたのが、
・ヴィゴーレ GVIC-68H(オリムピック)
→ テーパーはレギュラーファースト位ですが、ブランク設定が柔らかめなのか、全体で竿が入る感じ
・ヌーボビゴーレ GNVIC-70H (オリムピック)
→ ファストテーパーで、ティップがだけソフトな一番分かりやすい設定。中弾性位でややダルめ
・ドレッドノートBRDC-69MH “Zodiac” (ダイコー)
→ MH表記ですがほぼHに近い。ファストテーパーでソフトティップ、 GNVIC-70Hに似ていますがかなり高弾性
・・・といったロッドたちでした。
●全てが「楽」?
これらの3機種、それぞれ少しづつ性格は違ったのですが・・・「ティップが少し入る」という点では共通していました。
そして使ってみてすぐに感じたのは、「手首の負担が少なく、とても楽」という事。
これは使い手の腕力が影響するので個人差が大きいでしょうが、少なくともモヤシっ子体型のKenDには非常に嬉しい点でした。
次に嬉しかったのが、キャスティングのイージーさ。
投げる時にロッドがしっかり曲がって、ルアーの重みがきちんとブランクに乗る感じがします。
すると飛距離だけでなく、細かい場所へのコントロールも凄くやりやすい。
不思議な事に(?)、ピッチングアプローチでのキャスト精度も増すように思いました。
●ストラクチャーにジグを「持たせる」
それから操作性に関して、まずシャローからミドルレンジの、ストラクチャーの豊富な場所での使用を考えてみると・・・
ルアーアクション時に感じたのは、ジグをストラクチャーに引っ掛けて、そのまま「持たせて」おくのがやりやすい、という事でした。
どういう事かと言うと、ジグがウィードや枝などのストラクチャーに当たった時、ティップが入ってくれるとルアーが引っ掛かったままその場に止まってくれやすい。
これが硬い竿だと、プン、とすぐにストラクチャーを弾きやすい傾向にあるように思います。
だからティップが入る竿は、ストラクチャーに絡めやすい、感知しやすいと言い換える事が出来るかもしれません。
ただしこれはメリットでもあり、デメリットでもあります。
引っかかりやすいという事は、逆に外しにくいという事。
ですからウィードなどに引っかけた後、短いストロークでパシッ!とクイックに外すのはやりにくにいと思います。
するとロッドを大きく振って外す事になりますので、その後にジグが障害物から離れてしまいやすい。
ルアーをストラクチャーに近づけるのは得意だけど、離すのは苦手、という事が言えるように感じます。
ですからこのティップの張りと入りのバランスをどうするか?はとても繊細で難しい調整だと思います。
(その一つの答えが、これ↓なのかな?と思います・・・)
関連記事:【「硬いのに曲がる」不思議系ロッド、ワイルドサイドWSC72MH実釣レビュー】
●ディープボトムへのロングアプローチは苦手?
次にストラクチャーの少ないディープボトムに、ロングキャストして使うような時を考えてみます。
代表的なのは沖の浚渫・ブレイクの釣りなどですが、これは棒ロッドが有利に感じます。
というのも、まずジグとの距離やラインへの水圧が大きいため、柔らかいと上手くアクションが伝わりにくいと感じるからです。
遠いので感度も必要とされますし、ラインも伸びやすいのでフッキングパワーの必要性も増してきます。
(フットボールジグならフッキングしやすいのですが、ディープでもウィードがあったりしてブラシガードが欲しくなる状況もあります)
●ティップの入りと合わせの「間合い」
最後はフッキングについて。
棒ロッドでの電撃フッキングでは、吸い込みバイトを瞬間的に掛ける事を目指すと思います。
(私には出来ませんでしたが)
しかしティップの入るロッドでは、ストラクチャーにジグを「持たせる」ように、喰ったバスの口の中にルアーを入れておく「間」が取れるように感じます。
ティップが柔らかいとルアーを引っ張り過ぎないので、バスが違和感を感じずに食い込み続けるからではないかと考えています。
菊元プロの動画などを見ていると、バイトを感じてから「お、喰ったわ」とか呟いて、ゆっくりラインスラックを巻き取ってからアワセているように見えます。
電撃フッキングのイメージで、「ジグはtなみ」と信じていた当時の私にとって、これはまあまあの衝撃でした。
しかしこの「待ちアワセ」、自分でやってみると・・・確かに掛かるのです、これが。
という訳でそれ以来、ジグもテキサスの様に充分食わせの間を取ってから合わせるようになりました。
(ちなみに「待ちアワセ」は私の勝手な造語ですw)
これだと、電撃アワセで拾っているような「手元に伝わらない食い上げバイト」は逃す事になると思います。
しかしこれでも多くの場合は掛かるような気がしますし、どのみちこれが自分のスキルで出来る限界かなと思っています。
▼自分の腕に合うロッド
そんな訳で、ソフトティップ系 vs 棒ロッド系のジグロッド選びを考えてきました。
プロでも意見が分かれるこのテーマ、もちろんアマチュアの私に、どちらが良いなどという結論を出す事は出来ません。
しかし自分のスキルで使いこなせる、「自分の腕に合うロッド」はどちらか?と言えば、私の場合はソフトティップ系でした。
棒ロッドのメリットは確かに理解できるのですが、それを実現できるだけの器用さが私には無かったのです。
このように、ロッド選びは「優劣では無くマッチング」が大切なのかな、と思っている今日この頃です。
そんな訳で5年位、ソフトティップ系を愛用し続けてきた私。
しかし2015年、ソフトティップ or 棒ロッドという私の固定概念を打ち壊す、未知のロッドに出会う事になったのです。。。
(なんと、まだ続きますw)
次回記事:【「しなやかな棒ロッド」は存在するか?】
※更新情報と時事ニュースをお届けしますので、ぜひFacebookページへのいいね!& twitterのフォローをよろしくお願いします。
関連記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。