26Jan
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バスフィッシングの本場、アメリカ。
しかしメジャーレイクの多くは、元々バスが棲んでいなかった!?
ブラックバスの放流と、生態系について考えます。
アメリカの湖にも、もともとブラックバスは居なかった!?
以前、「10minutes life」さんがシェアして下さっている、雨貝健太郎さんのトークイベントを特集しました。
隙間時間を見つけてはコツコツと見ているのですが、もう、一つ一つのネタが貴重過ぎて感動しっ放し。
バストーナメントの歴史から、最新ルアートレンドの理由まで・・・まるで宝石箱のような動画です。
そんな大長編の途中、心底驚いたことがありました。
それは何と・・・「アメリカの多くの湖にも、もともとブラックバスは居なかった」という事です。
アングラーと地元が共生するライセンス制
いやいやそんなはずはない、ブラックバスは北米原産のハズ!・・・と思われるのではないでしょうか。
確かにバスは北アメリカ原産の魚ですので、元々アメリカ合衆国の湖に生息していた事は間違いありません。
しかし、現在メジャーになっているバスフィールドには、元々バスが棲息していなかった湖がたくさんある!・・・のだそうです。
(Evergreen HP より。超メジャートーナメントレイク・ガンターズビル。)
そんな摩訶不思議な謎を解くカギは・・・「リザーバー」にありました。
アメリカのバス・フィールドは、意外にも(?)リザーバータイプの湖が多いのだそうです。
ニューディール政策(懐かしいですね!)で大量に作られた多くのダム湖。
それを最大限活かすために、観光資源としてブラックバスを放流したという歴史があるとの事です。
そして今では、それが州政府の重要な収入源となり、地元経済を潤している・・・のだそうです。
フィッシング・フィールドとして整備する事で、釣り場環境が整えられ、多数のアングラーが訪れる。
それによって、現地での買い物や入漁料などの収入が入る・・・という、「ライセンス制」バスフィッシングの形が、ここに完成しているという訳です。
リザーバーに「元々の生態系」は無い
この時生じる疑問は、「本来いなかった生物を湖に入れても良いのか?」という事では無いでしょうか。
こうした例は「国内外来種」と呼ばれ、いわゆる外国からの外来種と同様に、その水域の生態系を攪乱してしまうと言われています。
日本でも琵琶湖産のハスなどの魚が、本来居なかった湖で繁殖してしまった・・・といった事例が多々あるのだそうです。
(「北湖深海探検記・サカマタシャッドとハスパターン?」より)
しかしリザーバーには、そもそも本来の生態系というもの自体が存在しません。
(なぜなら、もともとそこには無かった湖だから)
だから米国において、ブラックバスの放流による国内外来種の問題が発生しなかったのではないでしょうか。
ところで私はバサーですが、無制限なブラックバスの移入には慎重な考えを持っています。
「獰猛なバスが在来魚を食べ尽くす」というステレオタイプがファンタジーに過ぎないとしても、生態系に何らかの影響を与える事自体は否定できないと考えるからです。
しかし日本においても、リザーバーに元々の生態系が無かった点はアメリカと変わりがありません。
そうであれば地域振興の重要な資源として、もっともっとダム湖を有効活用すべきではないかと思うのです。
その意味では、亀山・高滝ダムや池原ダムといったフィールドは上手に資源を活用されていると思いますし、多根ダムのようにこうした取り組みをフォローする地域が増えて行ってくれればと願っています。
日本のバスフィッシングを取り巻く環境は、残念ながら年々厳しくなっているように感じています。
「湖は皆の物」として、無料で自由に釣りを楽しめる時代は、過去になりつつあるように思えてなりません。
しかしそれに心折れる事無く、アングラーが堂々と釣りが出来る「ライセンス制」を普及させていく事が、バス釣りの未来を守る為に大切なのではと考えています。
そしてそのために、生態系の問題が無いリザーバーの活用が切り口になってくれるのではないか・・・そんな風に思っています。
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コメント
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2016年 1月 29日
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