1Aug
遠心でありながら、ブレーキ調節は外部ダイアルのみでOK!
そう豪語する新システムは、何と飛距離にも貢献している?
ついに登場4年で完成を見た、NEW SVS∞についてお話します。
新SVS∞ブレーキシステム
みなさんこんにちは、KenD(けんでぃ)です。
買わないと言っておきながら、周りの声に負けてついに手を出した16メタニウムMGL。
MGLスプールのあまりの性能には、難癖をつけるつもりが(笑)思わず脱帽してしまいました。
そこで今回は、「外部ダイアルの調整のみでほとんどのシチュエーションに対応できる」とシマノが豪語する、NEW SVS INFINITYのレビューについて書いてみたいと思います。
外部ダイアルの調整のみでOK!?
ところでシマノの採用する遠心ブレーキ”SVS”は、サイドカバーを外してブレーキブロックの数を調整する必要がありました。
これを外部のダイヤルで調整できるようした“SVSインフィニティ”という新システムが、12アンタレスや13メタニウムあたりの世代から採用されたのです。
しかしこのシステム、実はあまり評判が良いとは言えませんでした。
外部調整の幅が狭く、大きくブレーキ力を変える時は従来のようにブレーキブロックのON/OFFで対応する必要があったのです。
ですから追い風で投げている時に、急に後ろを向いて風上に投げる・・・と言ったシチュエーションでは、サッと外部調整だけでカバーする事が出来ませんでした。
それからブレーキ部に定期的に注油をしないと、異音が発生するのも不人気の理由だったようです。
シマノの担当さんもこれに関しては随分クレームを言われ続けたようで、今回は維持と執念のアップデートを施してきた模様。
カタログに踊るキャッチコピーも、随分と奮ったものとなっています。
遠心力ブレーキでありながら、外部ダイアルの調整のみでほとんどのシチュエーションに対応できるブレーキ調整幅を実現しています。
キャスティング時にブレーキシュー4個をオンにしておけば、内部ブレーキシューの調整は必要ありません。
しかし大変申し訳ないながらも、正直言って「本当か?」と思っていたというのが偽らざる本音でしたw
と言うわけで、かなり意地悪く色々なシチュエーションでキャスティング・テスト。
そして最終的に・・・「本当に、本当だ」という結論に達しました(笑)。
3/8ozクランクをフォローの風で投げながら(ブレーキ力1~2くらい)、いきなり振り返って逆風で投げても、外部ダイヤルを5~6にするだけでほとんどバックラッシュ知らず。
「ブレーキシューを4個オンにして外部ダイアルで調整すれば、従来のSVSクリアブレーキで約6個分を調整していることになります」
・・・という宣伝文句は、掛け値なしに本当だと感じました。
風下にしか投げない、指ブレーキに自信がある、あるいは比重の軽いPEを巻いている・・・。
そうしたブレーキ力が要らないシチュエーションに限れば、ブレーキブロック2~3個に固定で使うのも良いと思います。
しかし普通に使う分には、ブレーキブロック4個のままでまず不自由を感じる事は無いのではないでしょうか。
(ちなみにステューターPE3.5号-55lbを65m巻くとスプール総重量は19.6g。フロロより7g近く軽くなります)
実は飛距離にも効いている?
ところで前回、16メタニウムMGLの飛距離が本当にスゴいという記事を書きました。
それについてはMGLスプールの恩恵が大きいと思うのですが、実はこの新ブレーキシステムも一役買っているような気がします。
スプール外側の軽量化を実現する事で、慣性を減らして回転の立ち上がりが劇的に良くなったマグナムライトスプール。
しかし軽量ルアーが投げられるのは確かですが、初速が速くなると良いとばかりは言えません。
ベイトフィネススプールだと特に実感しやすいのですが、回転の上昇が鋭過ぎるとバックラッシュが頻発してしまうのです。
仕方が無いからとブレーキを強くすると、今度は後半の伸びも抑制されて飛距離自体が落ちてしまう。
軽量スプールのキャスティングには、こうしたジレンマがあったように思います。
ところがこの16メタニウムのキャストフィールは、「すごくバックラッシュしそうなのに、バックラッシュしない」。
キャスト初期に軽く糸が浮き出してバックラッシュしそうになっても、そのまま最後まで投げ切れてしまうという不思議な感覚なのです。
なぜこうなるのか?の具体的なメカニズムについては、正直私には良く分かりません。
しかし新SVS∞システムにより、ギリギリのところまで微調整が効くようになった・・・という要素はあるのではないかという気がします。
(ブレーキブロックでの調節だと、一段階の差が大きいので)
というわけで、外部調整でのほぼ完ぺきなコントロールを可能にした新ブレーキシステム。
耐久性も向上し、異音対策も施されているとの事・・・。(まだ実際には未確認ですが)
登場から4年の時を経て、SVSインフィニティはひとつの完成型に辿り着いたように感じます。
遠心vsマグネットのブレーキ論争は昔から絶える事がありませんが・・・
少なくとも「調整のしやすさ」という点では、遠心のネガは完全に消えたと言っても過言では無いでしょう。
本当は文句をつけようと狙っていたNEW SVS∞ですが、逆にその完成度にシマノ開発陣の執念を感じる結果となってしまいました(苦笑)。
(たぶん、よっぽど文句を言われたのだろうと思いますw)
そして次回は、ある意味MGLスプールやSVSインフィニティよりも驚いた、16メタニウムの静かなる革新について書いてみたいと思います。
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コメント
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2016年 8月 06日
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2019年 3月 15日
先々週辺りに実際にシーバスタックルでメタニウムMGL使い込んでみました。
結果としてはバス釣りでは問題ないレベルだと思いますがショアタックルとしての遠投にはまだ向いてない様に思えます。
長めのベイトロッドにPE1.5~2号ではブレーキブロック一つオンで外部ダイヤルを1まで下げてもブレーキが強すぎて失速します。(ダイヤル1でブレーキオフしない)
メタルバイブやバイブレーションの飛距離としてはアブのマグブレーキ機と大差ない状況です。
四点式の二代目∞は外部ダイヤルの調整量は極端ですがアルデバラン用の白ブレーキシューを使うとダイヤルが1~2の間で安定して飛ばせるのでもっと軽いブレーキシューが三代目∞でも出てくれれば状況は変わってくるかもしれません。
ただ、3代目∞はブレーキシューがパーツリストに載っていませんので最悪スプールごと買う事になりますが…
きっとバスタックルでフロロやナイロン等の重いラインで飛ばすには十分なブレーキだと思います。
同じような話でレボの遠心+マグのリールもシーバスで使うと遠心オンが一つでも強すぎて遠心全部オフでマグのみ効かせるハメになります。
PEラインでスプール重量が軽い+長い竿でスプール回転数が短い竿に比べてはね上がるせいで遠心力が必要ブレーキ力に対して効きすぎてオーバーブレーキになってしまうのだと思います。
>ふじさん
流石です・・・。
私の感想もほぼ同じで、PEで使う場合は失速感が大きいと感じます。
(たぶん、スプール総重量が想定より軽過ぎるのではないかと。私はPE3.5号までしか試していませんが・・・)
あとは慣性が少ない分、重量級ルアーの飛距離はかえって不利になる理屈かなと思います。
(ただ、フロロ+ディープクランクで試した範囲ではあまり感じませんでしたが)
Kend様及びふじ様のコメントを参考にすると、16MGLのブレーキシステム(第3世代SVS∞)は、外部ダイヤルでの変化量が大き過ぎる様に感じますが、そのような解釈でよろしいのでしょうか?
私は、ベイトリールにPEラインをメインに使用しているため、外部ダイヤルの変化量が小さいリールの方が。ロッドとリールのセッティングが出し易いと思っています。
その理由は、最初にメインで使用するルアーウエイトを基準で、先ず外部ダイヤルの中間位置(数字で3~4の中間)で内部ブレーキのブロック数の調整を行ってしまい、その後は状況に応じて、向かい風の場合は外部ダイヤルを強くし、追い風の場合は外部ダイヤルを弱くするといった調整方法を行っているからです。
このブレーキ調整の考え方は、アブのベイトフィネスリール(LT系のマグネットブレーキ)と同様です。
ちなみに、14カルコンは、第2世代のSVS∞であるため、赤色のブレーキブロックを半分に削ったものを自作し、内部ブレーキ力を調整しております。
13よりも格段に外部ダイヤルの変化量が大きいのは間違いないかと思います(^^)
外部ダイヤルの変化量が大きすぎる、と言うよりも二代目四点式∞のダイヤル調整の変化量が1~2の間で急に変化しすぎてそのあとあまりかわらないというのを修正したのだと思います。
(初代、二代目は二次曲線的にブレーキ力がダイヤルで変化します)
中身を見る限り三代目∞はブレーキシューが当たるパイプの傾斜角がなだらかになり、長さも伸びています。
角度をなだらかにする=変化量を緩やかにする、に加えてパイプの全長を伸ばすことで角度を緩やかにして狭まった調整幅を増やしたのだと思います。
私も14カルコンはブレーキシューを赤から軽量の白を二つだけ着けた状態にして一つオンで使います。(二つ付けるのはバランスをとるため)
私としては三代目の調整幅が緩やかになったのは非常に喜ばしいことですが、PEラインの場合ブレーキ一つオンでダイヤル最弱でも効きすぎるブレーキは使い物にならないな、というのが本音です。
ブレーキ最弱でルアーが飛んでる途中にまったく糸が浮き上がらないようではそれ以上の飛距離増加は望めないので…
これならマグブレーキをごく微量に効かせてサミング制御で飛ばした方がよっぽど飛ぶかなぁ、と言うのが遠投マンの意見です。
ちなみにボートに乗るときはブレーキガンガン効かせる派です(笑)
そうなんですよね~、13は1と2の間だけ、急にブレーキ力が変わりますもんね(苦笑)。
逆に、5と6の変化が分からないというw。
ところでPEの話は興味津々なのですが、自分がPE3.5号を65m巻いた範囲ではそこまで感じなかったんですよ。
ブロック2個か、まあ1個にしてもいいかな・・・くらいで。
ちなみにPE1.5~2号との事ですが、何メートルくらい巻いていますか?
もし巻いている量が100~150mくらいでラインキャパシティに余裕があるようでしたら、下巻をして100%に近い糸巻き量にすれば少し変わってくるかな?と思ったのですが。
(巻いているラインの最外径が上がるので、スプール回転数が下げられるかな・・・と。)
あとその場合、ライン込のスプール総重量って相当軽いですか?
自分がPE3.5号で試してみた時は、約19.5gくらいでした。
今確認しましたが重量に関しては同じぐらいですね(ベアリング込み19.5g程度)
おそらくシーバスおかっぱりで長の竿を使う影響もあるかと思います。
今回は2号のPEを巻けるだけ巻いていますのでこれ以上ブレーキを弱めるのはきついかと思います…。
おかげで最近はレボLTZにZPIの933Mスプールを装備し、PE1.5号を140m巻いてもベアリング込みのスプール重量12.4gという驚異のレスポンスを持つ仕様で遊んでいます。
ただし、スプールが薄すぎてシーバスと戦うといつ壊れるかとひやひやしてますが…。
メタニウムMGLはアルデバランBFS-XGか16炎月PGのドラグクリッカーを改造して取り付けたら再使用予定です。
むむむ・・・。やはり一杯まで巻くと、同じような重量になるのですね。
あとはブレーキブロックの当たるパイプ部のオイル量を増やすしたら駄目かなぁ?とか思ったり。
(ちなみにそこは乾式で使ってます?)
改造が完了したら、またインプレ教えて下さいね(^^♪