2Nov
北大祐プロのウィニングロッド“ワイルドサイド”シリーズ。
しかし意外なテイストで、好みが分かれる竿だった?
買って後悔しないための、「曲がるロッド」のお話です。。。
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これからワイルドサイドを購入する方への注意
皆さんこんにちは、KenD(けんでぃ)です。
北選手のオールスター制覇の話題で持ちきりの今週。
そのテーマソング(?)である「ワイルド・サイドを行け」(by GLIM SPANKY)がエンドレスで頭の中を回っております・・・
(ちなみにamazonプライムミュージックで聴けました。(・∀・)イイ!!)
さてタイムラインを眺めていると、ウィニングロッドとなった“ワイルドサイド”シリーズの購入を検討している方が多いようです。
(本番でスピナーベイトに使った番手は、WSC65MHか69MHかな??)
このシリーズを気に入って使っている私としては嬉しい限り。
しかし心配している事もありまして・・・
それは、多くの方が「えっ、何このロッド!?」と戸惑うのではないかと言う事です。
初期の頃からワイルドサイドを使ってきた私ですが、自分自身は完全なるアマチュア・アングラーです。
つまりフィールドテスターのように、レジットデザインさんから何か貰っているという事は全くありません。
というわけで自腹購入の強みを生かして、今回は思い切って「良くない所」も書いてみたいと思います。
どんなロッドにも、長所があれば短所もあります。
それをあらかじめ理解した上で、納得して使って頂ければ嬉しく思います。
“良いロッド”の既成概念が変わる
さて昨日の記事でも書きましたが、最初にワイルドサイドを使い始めた頃は率直に言って違和感しか感じませんでした。
ブランクは何だかダルめだし、自重も決して軽くない。さらに感度もイマイチな印象・・・。
正直、当初はかなり我慢して使っていました。
しかし使い込むうちにまず気付き始めたのが、「投げやすいな」と言う事でした。
適性ウェイトを使えば、テイクバックでしっかりとロッドが曲がってルアーの重みが感じられます。
多少リリースタイミングがズレたりしても、それなりにキャスト出来てしまう。
投げるのが下手な私にとっては、この懐の広さは非常に助けになりました。
それから私は琵琶湖で釣りをする事が多いので、ヘビーウィードからビッグバスを引き出す必要があります。
この時必要となるのが、いわゆる「トルク」と呼ばれるロッドのリフティングパワー。
これが相当高い竿でないと、ウィードに潜られて一巻の終わり・・・という苦い経験を何度もしてきました。
ところがワイルドサイドを使うと、しっかり曲がった後に力強く復元する事で、キツい場所からもグイグイとバスを浮かせてくれる・・・。
結果として、ビッグワンのキャッチ率が大きく向上。
ロッドのトルクとはこういう事を言うのか・・・と納得しました。
それに加えてソルトのシーバスにも使っているのですが、感じるのは「バレにくい」という事。
やはりしっかりロッドが曲がるからだと思うのですが、ラインテンションが抜けにくいように思います。
アングラーの操作が多少遅れたりしても、それをある程度補ってくれるような印象でした。
(ちなみに、シーバスはバスよりも遥かにバレやすい魚だと思います)
そんなわけで、最初は異質なフィーリングにずいぶん戸惑いましたが・・・
気が付くと「結局、獲れる魚が増えていた」。
そうして使い込むうちに、だんだんと手放せなくなっていったというわけです。
どのシリーズに近いか?
このようにダルめで良く曲がると書くと、「ロードランナーやサイドワインダー、あるいはツララみたいな感じですか?」という質問を多く頂きます。
確かにベクトル的に近いものはあるのですが、あの手の低弾性厚巻き系ロッドともまた違う印象です。
(ちなみにロードランナーとサイドワインダーは過去に使っていました。ツララは実釣未経験)
(ちなみに昔はヴィゴーレマニアだった私。GVIC-76Xは良く曲がって好きな竿です)
これは想像ですが、ワイルドサイドの場合は素材(アラミド)とテーパーでトルクを出しているように感じます。
ですからカーボン自体はさして低弾性では無く、モデルによってはかなり弾性率の高いカーボンも使用されています。
加えて、カーボンシート自体も厚くないようなフィーリングです。
ですから最新の軽量・高弾性ロッドと比べればダルくて重く感じますが、上に書いたようなシリーズと比べれば遥かに軽くてシャープなフィーリング。
感度やリグの動かしやすさも、そこそこのレベルという感覚です。
ただしその分怪魚ロッド的な折れにくさもなく、手荒に扱えば普通に折れるという話も耳にします。
(特に折れやすいというわけではないと思いますが)
(ガイドは結構なマイクロセッティング。これも好みが分かれる所でしょう)
そんなわけで、軽量・高弾性系ロッドと低弾性厚巻き系ロッドの中間・・・的なイメージ。
ノースフォークコンポジットやテクナGPを使った経験があれば、そのあたりがやや近いフィーリングではないかと思います。
もちろん番手ごとに性格が違うのですが、ごく大まかにシリーズの傾向を言えばそんな感じではないでしょうか。
ワイルドサイドを買わない方が良い人
しかし逆に言えば、感度や軽さ・シャープさなどを求めるならば価値が感じられないと思います。
ディープに沈めたリグをリニアに動かし、かすかなショートバイトを感じて、僅かな手首の返しだけで瞬息のフックセットを決める・・・。
「撃てば響く」ような高弾性・高感度の、「あえて曲がらない」ロッドを求めるアングラーには、おそらく全く良さが感じられないのではないでしょうか。
日本のバスフィッシングシーンでは、感度・軽さ・シャープさこそがロッドの価値という考え方が支配的ではないかと思います。
そうしたベクトルで考えるならば、ワイルドサイドは全く無用の長物でしょう。
その意味で、万人受けする竿では無いだろうというのが私の正直な感想です。
しかし不器用な私には、電撃的なフックセットも、流れるようなドラグワークのランディングも上手く出来ませんでした。
けれども「しっかり曲がる」ワイルドサイドは、そんな下手くそな私の腕をカバーして、結果として獲れる魚を増やしてくれた。
そしてロッドが「曲がる」という事の意味とメリットを、私にハッキリと教えてくれたのです。
このようにテイストに明確な特徴があって、好き嫌いがハッキリと分かれるであろうワイルドサイド。
しかし逆に言えば、好みが合う人には手放せないロッドになる事は間違いないだろうと思います。
曲がるロッドが好きなアングラー、そして曲がるロッドの魅力を知りたい方には、素晴らしい選択肢になるのではないでしょうか。
※ご参考までに、当サイトでインプレッションを書いた番手のリンクを貼っておきます。
これらの記事が、素晴らしい1本との出会いのキッカケになれば幸いです。。。
● WSC66ML
● WSC610M
● WSC65MH
● WSC72MH
● WSC62ML
● WSC63M
● WSC63MH
● WSC66M
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コメント
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初めまして?もりもりと申します。
先日のバサーオールスタークラシックの際に最後に少しお話しした黒革ジャンの方です。
ワイルドサイドには興味があるので、長所短所書いて頂けると非常に参考になります。
私もオリムの竿好きですwちなみにGVIC-70XH使ってます。
>もりもりさん
寒い中ありがとうございました!
好みの別れる竿だと思いますが、ハマる人は凄く気に入ると思います(笑)。
私もヴィゴーレマニアでしたが、GVIC-70XHは良い意味で異色で良かったですね。
(あまりキンキン過ぎない所が私は好きでした)
一部のモデルしか触ってないんですが、ワイルドサイドはブラックレーベルに似てると思います。
ルアーウェイトをしっかり背負って投げられる、魚の引きに追従して曲がるのでロッドを立てるだけでいい点など。
コンバットスティックフェイズなどもそうですが、ロッド本来の役割を見直す流れになってきているのはいいことじゃないでしょうか。
コメントありがとうございました。一時の過度な高弾性化の傾向から、マイルド志向という流れになってきているようですね(^^)