15May
リールのギア比のラインナップが、劇的に増えた昨今。
しかしギヤ比が高ければ、スピードも速いとは限らない!?
簡単なようで分かりにくい、“ギヤ比”とスピードをおさらいします。
notice : Please select your language and translate by “Google Translator”on the sidebar(or selectbox below).Thank you!
ギヤ比が低くてもスピードは速い!?
皆様こんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
先日、リールのギヤ比について下のような質問を頂きました。
「15コンクエスト101HGはハイギヤとの事ですが、ギヤ比6.8なのでそんなにハイギヤでは無いのではないでしょうか?」・・・と。
ちなみに16メタニウムMGLや、15アルデバランのハイギヤモデルは7.4。
ハイギアと言えば、確かにギヤ比7台・・・というイメージはあるかと思います。
しかしハンドル一回転の最大巻き上げ長を見てみると、コンクエストHGが77cm、メタMGL-HGが79cmなのに対し、何とアルデバランHGは74cm!
何とギヤ比の低いコンクエストの方が、アルデバランよりも巻上げスピードが速い事になってしまっています。
なぜこのような事が起こるのか?そしてリールを選ぶ際は、どの数字を確認すれば良いのか??
今回は、少し分かりづらいリールのギヤ比とスピードの関係についてまとめてみたいと思います。
カギを握るのはスプールの”径”
それではまず、ギヤ比のそもそもの意味を考えてみたいと思います。
これはハンドル1回転に対して、スプールが何回転するかという比率のこと。
例えばコンクエストHGのギヤ比6.8:1は、つまりハンドルが1回転する間に、スプールが6.8回まわるという事を表しているわけです。
ならばなおさら、ハンドル一回転でスプールが7.4回転するアルデバランの方が巻取りスピードが速いのでは!?と思われるかもしれません。
ここで鍵になってくるのは、スプールの”径“。
同じスプール一回転でも、大径であれば一周が長くなり、小径なら短くなる・・・。
つまりスプールごとに一回転あたりのラインの巻取り長が違うために、同じギヤ比でもハンドル一回転当たりのスピードが違ってくるというわけなのです。
(「2馬力ボートでロックフィッシュ釣り!」さんより。非常に分かりやすい解説をして頂いていますので、ぜひ一度見てみて頂きたいです!)
ですからまとめてみると、リールのスピードは以下の式で計算できる事になります。
★ハンドル一回転の(最大)巻上げ長 = ギヤ比 × スプール径 × 円周率
具体的にコンクエストの例で計算してみると、6.8 × 36 × 3.14 = 768.672(mm)と言う事で、約77cm。
それに対しアルデバランでは、7.4 × 32 × 3.14 = 743.552(mm)で約74cm。
つまりスプール径36mmと32mmの違いによって、最終的な巻上げスピードが逆転してしまったというわけなのです。
結局、ここさえチェックすればOK!
しかしでは実際、自分の欲しい巻上げスピードのリールを選ぶにはどこを見たら良いのでしょうか?
KenDのようなオタクならともかく(笑)、ギヤ比とスプール径を見比べる・・・なんて事は現実的ではないでしょう。
ですから結局のところ、その計算の結果としての「最大巻上長」だけをチェックすればOKと言って良いのではないでしょうか。
少々乱暴なまとめになってしまうかもしれませんが、実釣上の巻上げスピードを知りたい場合は、むしろギヤ比などは見ない方が良いと言っても過言では無いと思うのです。
ですから表現としてもハイギヤリールと呼ぶよりは、実使用上の使い勝手の面からすれば、ハイスピードリールと表現した方が分かりやすいのかもしれませんね。
(いや、キャストしてライン量が減った時の巻上げスピードが・・・といった話は、ここでは一旦横におきますw)
というわけでリールを選ぶ際には「最大巻上長」、とにかくこの項目だけを注目してもらえればよいのではないかと思われます。
(ちなみにここに注目していくと、実はベイトのハイギヤリール(=ハンドル一回転75cm前後)は、じつはスピニングのノーマルギアと同じくらいの巻上げスピードだという事が分かったります)
おまけ:マニア向けの疑問w
というわけでリールのギヤ比とスピードについて簡単にまとめさせて頂きましたが、ここで私自身1つ疑問に思っている事があります。
それは同じ最大巻上長のリールで、ギヤ比が変わった場合に巻上げトルクはどうなるのだろう?という問題です。
例えば12アンタレスと16メタニウムMGLのノーマルギアは、ほぼ同じ最大巻上長となります。
けれどもスプール径が37mmと34mmで違うために、ギヤ比も5.6と6.2とだいぶ違う事に・・・。
そしてこの事は、メインギヤの大きさ等に影響を及ぼすのではないかと思うのです。
だとしたら、もしかしてリールの巻上げトルクにも関わってくるのではないか・・・と言う事をチラっと思った次第。
しかし悲しいかな、私の文系頭ではその辺りまで考えるのが限界です(泣)。
というわけでエキスパートな皆様に、是非ぜひその辺りのご意見を伺ってみたいところです・・・。
※ぜひFacebookページへのいいね!& twitter・Instagramのフォローをよろしくお願いします。
関連記事
コメント
-
2019年 11月 19日
この記事へのコメントはありません。