10Apr
“実用性”に注目して、日本でのベスト・バスボートを徹底調査!
走りや経済性のみならず、狭い場所では取り回しも重要に・・・。
時代に逆行するナロービーム艇の、意外なメリットをシェアします。
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日本向けバスボートのベスト・バイ?
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
本日は久しぶりに、バスボートの話題をひとつ・・・。
年末年始あたりから延び延びになってしまっていた、パンテラクラシック(バスキャット)について書いてみたいと思います。
さてバスボートはバスフィッシングの華などと呼ばれますが、個人的には元々さほど興味はありませんでした。
自分が好きなのはあくまでも魚釣りなので、釣りが出来さえすれば特に船へのこだわりは無かったのです。
しかしアメリカのBassmasterオープンに参加した際、バスボートを乗りこなせなければ勝負のスタートラインにさえつけない事を思い知らされました。
近年進歩の目覚ましいハイテクデバイスも含め、ボートはタックルの一部であり、それらを使いこなせるか否かもアングラーとしての重要な技術であると再認識したのです。
というわけでここ1~2年、バスボートの購入を真剣に検討してきたわけですが・・・。
上のような動機ですので、ブランドとかカッコ良さといった部分は完全にスルー。
あくまでも釣りのための道具という観点で、下のような実用性のみに絞ってボートを探してきたのです。
・走破性 – 荒れた琵琶湖でも安全に移動ができること
・経済性 – 本体価格とともに、ランニングコストが安いこと
・取り回し – 日本のフィールド&道路事情でも、楽に牽引して移動できること
ボート選びというのは、使うアングラーのフィールド環境によって大きく変わってくると思うのですが・・・。
私の場合は荒れやすい琵琶湖をメインとしながらも、各地のフィールドに牽引していける事を必須条件としました。
そして辿り着いた結論が、私の場合はパンテラクラシックだったというわけです。
良く浮いて、走る
さてこのパンテラクラシックという船は、一言で言うとバスキャット社のエントリーモデル。
アメリカで盛んな学生トーナメント用に開発された、最もリーズナブルなミドルサイズバスボート(19.6ft)です。
とはいえ新艇ならフルリグで700万円台は下らないでしょうが、「1000万円を超えるような他のボートに比べれば」割安感のあるプライス設定となっています。
(ハーツマリンさんHPより。しかしこの価格を見ると、あらためてバスボートって雲上の乗り物だなと思いますよね。。。)
そしてこの船の最大の特徴は、90インチのナロービーム艇だというポイントでしょう。
ワイドビームが主流となる現代のバスボートシーンに反し、あえて船幅を狭く設定。
それによって200psのproXSといった中型エンジンでも、MAX115km/h超えという驚異のスピードがアナウンスされています。
(霞でのテストではDF200Aで105km/hくらいは軽く出たとか・・・)
しかし個人的に重視しているのはスピードよりも、むしろラフウォーターでの走りの方です。
チャンピオンの血統を継ぐバスキャットは、最も走破性の高いボートブランドの一つとして定評がありますが・・・。
実際にオーナーの方に乗せて頂いて、廉価版のパンテラクラシックにおいてもその走りは健在だと感じました。
その日はyahoo!天気の予報で風速4mほどとまぁまぁの風だったのですが、かなりソフトで快適な乗り心地。
非常に良く浮く船体設計のようで、チョッピーな波の上を跳ぶように滑走していったのが印象的でした。
ただし船体自体がだいぶ軽いようで、大型船の引き波などに当たるとボディがバンッ!と弾かれるような感じが少し気になったところです。
このあたりはプーマFTDなど、フルサイズ艇に比べるとどうしても一歩譲る部分ではないかと思います。
(桟橋などに停めている時に、舷の高さが高くて「良く浮くんだなぁ」・・・と驚いた覚えがあります)
BASSCAT PUMA FTDを7年乗ってのインプレッション
また軽くてナローなためか、船の挙動がややピーキーで操船に技術が必要というアドバイスも耳にしました。
同じミドルクラスのチャージャー198エリートだと、もう少しオートマ的というか楽に操船できそうな印象です。
とはいえミドルサイズとしては、あらゆるバスボートの中でもトップクラスの走破性と言って間違いないでしょう。
琵琶湖北湖や霞ヶ浦本湖など、荒れやすいフィールドを走る上ではかなりのアドバンテージになると思います。
(チャージャーボートジャパンHPより)
素晴らしいランニングコストの安さ
ところでナロービームがもたらすメリットは、スピードや走破性だけではありません。
レガッタなどのボート競技を見ると分かりやすいのですが、船というのは基本的に幅が細いほど水の抵抗が少なくなります。
ですから燃費にも良く、また小さいエンジンでも十分に走らせられるというメリットにつながるというわけです。
以前、バスボートのランニングコストを左右する最大の鍵は船外機であると言う記事をUPしました。
具体的に言うとレギュラーが使えて燃費が良く、しかも耐久性が高いSUZUKIのDF200A(4気筒モデル)がコスト的にはベストではないかと考えています。
しかし排気量の小さいこのエンジンはトルクが細く、ワイドビーム艇や多人数乗船では走りの悪さが目立つという声が多方面から聞こえてきます。
(こちらは話題のDF275Sです。。。)
スピードを出さないからそれでも大丈夫・・・という意見もあるかもしれませんが、これはプレーニングの早さやラフウォーターでの走りにも影響してきます。
低回転でもボートを浮かせて走らせられるか否かは、燃費の面でもモノを言うことでしょう。
そこでナロービームで走行抵抗の少ない、パンテラクラシックならこの船外機を十分に生かせるだろうというわけです。
日本国内でも牽引しやすい
そしてナロービームにはさらなるメリットがあると考えているのですが、それが「牽引のしやすさ」。
ボートを引っ張ると痛感するのですが、日本にはバスボートが通るには狭過ぎる道がたくさんあります。
90インチなら余裕なのか?と言えばそんなことは無いでしょうが(苦笑)、多少なりともワイドビーム艇よりは苦労が少ない事でしょう。
それからもう一つ見逃せないのが、トレーラーの改造が最小限で済むというポイントです。
ワイドビーム艇になると、トレーラーが日本の道路交通法の上限幅をオーバーしてしまう事が良くあるそうで・・・。
その場合はトレーラーを横方向に切り詰めた上で、バンクを高くする改造が必要になるとの事です。
当然追加のコストがかかる上、これですとボートを高い位置に積載することになってしまいます。
すると牽引走行時に不安定になりやすい事に加え、水位が低いとスロープでボートを下ろしにくくなるといった弊害が発生してしまうわけです。
(昨年のオールスターでは、ランチングに苦労している船がたくさんありましたね・・・)
その点パンテラクラシックの幅の狭いトレーラーであれば、灯火の変更やブレーキの追加といった軽微な改造で済むそうです。
純正でタンデムトレーラー(ダブルタイヤになっている)という事もあり、トレイル派には見逃せないメリットになるのではないでしょうか。
(高速料金所の通過は面倒ですが、安全性を考えるとタンデムが良いかなと・・・)
最後に牽引ヘッド車についても、選択肢を増やせる可能性があると考えています。
日本でバスボートを牽引するとなると、ほとんどランクル(プラド含む)一択のような状況になっているかと思うのですが・・・。
パンテラクラシックはカタログ重量700kgとかなり軽量なので、CX-8等でも十分引っ張れるのではないかと考えています。
(©basscatjapan 例えばレンジャーZ519だと船体重量が大体800kgあります)
こればかりはやってみないと分からないのですが、もしこれが可能であれば牽引車のランニングコストを大幅に削減できる計算に。
ランクルは盗難が怖いという悲しい現実もありますので、この選択肢には個人的にかなり期待しています。
というわけで、「安くて、走って、取り回しも良い」バスキャットのパンテラクラシック。
あえて時代の流れに逆行するナロービーム艇ですが、ビッグレイクを含め日本でトレイルするならベスト・バイではないかと考えています。
とはいえもちろんメリットばかりではありませんので、細かい部分についてはまた改めて書いてみたいと思います。
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コメント
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2019年 4月 20日
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