7Jan
バスフィッシングの華と言えば、何と言ってもバスボート。
しかしランニングコストは膨大で、1日100l炊くことも!?
大排気量エンジンの、燃費の現実をシェアします。。。
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気になるバスボートの”燃費”
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
バスフィッシングの華と言えば、何と言ってもバスボートではないかと思いますが・・・。
本体価格のみならず、猛烈に掛かると言われるランニングコストにためらいを覚える方も多いのではないでしょうか。
というわけで今回は、実際のバスボートの燃費がどれくらいになるのか?を見ていきたいと思います。
国内では非常に情報が少ないため、アメリカの“BOATING”というオンラインマガジンのデータを参照。
もちろんペラや重量バランス等のセッティングで全然変わってしまうとは思いますが、ざっくりと参考にして頂ければ幸いです。
レンジャーZ520C+2st proXS250
まずは日本でもファンの多い、バスボートの王道「レンジャー」の20フィートモデルから。
搭載されるのは1世代前の2ストロークのproXS250(マーキュリー)で、ギヤ比は1.85・26ピッチの3枚ペラ。
(proXS250は普通1.75かと思いきや、こんな設定あるんですね?)
燃料45ガロン(170l)満タンで、乗員は425lb(193kg)でのテスト結果です。
プレーニングが安定しないと数値の信頼性が低くなってしまうかと思うので、4000回転以上のデータを見てみますと・・・。
最も燃費が良いのは4000rpmで叩き出した4.9mpg(≒2.08km/l)で、これはめちゃくちゃ良いという印象を受けます。
ちなみにこれで44.2mph(≒71.1km/h)出ているので、これで巡行できればすごく経済的だなぁと感じます。
ただし5000rpm-59.5mph(≒95.8km/h)までは4.3mpg(≒1.83km/l)と良好なのですが、5500回転を超えるとガクっと低下します。
全開だと2.7mpg(≒1.15km/l)しか走らず、トップスピードも72.0mph(≒115km/h)までなので、やはりレンジャーの美点は釣りのしやすさであり、高速走行向きのボートとは言えないようです。
(ただしこの数値、かなり良い気がするのですがよほどセッティングが決まっているのでしょうか???)
※追記:やはりレンジャーは4000回転程度での燃費性能が非常に高いようです!
私のは
レンジャーz21 SHO275で燃費走行すると、
2.Okm/L出てます!
YAMAHAのエンジンインターフェイスで魚探を繋いで、計測しています!
— うなぎいぬ@DVDネズミVSカエル発売中 (@unagiinu1092) January 7, 2021
大丈夫です!
燃費の良いポイントが2ヶ所あり、ぎりぎりのプレーニング、もう一つは4000回転弱・エンジンを最大に上げた状態辺りにあり、やはり船とエンジン、ペラとのマッチングで大きく異なるのだと思います。
燃費はGPS距離と燃料流量から算出しているようですが、かなり正確な気がします。
— うなぎいぬ@DVDネズミVSカエル発売中 (@unagiinu1092) January 7, 2021
★参考
ちなみにマイルには海里(nautical mile)≒1.85kmと、法定マイル(Statute Mile)≒1.609kmの2種類があります。
海では海里が用いられます(なので速さもノット表示)が、バスボートの世界では法定マイルが一般的のようです。
また、1ガロンは約3.785リットルということで、日米の単位の違いは面倒ですね・・・。
トライトン21TRX+2st proXS250
次に釣りのしやすさと走りの両立で評価の高い、トライトンの21TRX+2st proXS250を見てみます。
ギヤ比は一般的な?1.75で、25ピッチの3枚ペラ。
燃料43ガロン(163l)を積んで、乗員は415lb(193kg)でのテスト結果です。
(平均的な日本人だと、2人乗り+タックル満載くらいのイメージでしょうか)
こちらも最も燃費が良いのは4000rpm時の4.15mpg(≒1.76km/l)で、低速走行時の燃費はレンジャーに軍配が上がるようです。
4500回転になると3.55mpg(≒1.49km/l)に落ちてしまうのですが、逆に5500回転まで上げると3.71mpg(≒1.58km/l)に改善するのは面白いですね。
たぶん浮き方が変わるせいなのだろうと思うのですが、単純にスピードを抑えれば低燃費というわけでも無いという事は知っておきたいポイントです。
ちなみにトップスピードは74.5mph(≒120km/h)までなのでまぁまぁ速いのですが、5650rpmしか回っていないのでペラ等のセッティングでもう少し行けるのではないか?という気もしないでもありません。
いずれにせよ全開でも3.37mpg(≒1.43km/l)、70マイル(≒112km/h)で巡行すれば3.71mpg(≒1.58km/l)と、レンジャーに比べて高速巡行時の燃費が優れていると言えそうです。
※ちなみに、チャージャー210エリートも燃費特性的には似た感じ↓のようです。
バスキャット・クーガー+4st proXS250
3つ目は走りに定評のあるバスキャットから、代表モデルともいえるクーガー+4st proXS250のセットをチェックしてみます。
残念ながら同じエンジン(2ストのproXS250)でのデータが無かったので、燃費的には少し差し引いて考えた方が良いかもしれません。
またギヤ比1.75に24ピッチの3枚ペラですが、燃料15ガロン(58l)・乗員400lb(181kg)と少し負荷が軽い点も考慮しておいてください。
さてこちらも4000rpmでは4.1mpg(≒1.76km/l)と、ほぼトライトンと同レベルの燃費となっていますが・・・。
面白いのはスピードを上げても燃費が変わりにくいことで、5500rpm/65.5mph(≒105km/h)まで全く落ちません。
むしろ一番良いのは5000rpm時の4.4mpg(≒1.87km/l)で、52マイル(≒84km/h)巡行が最も経済的という面白い現象が起きています。
ちなみにトップエンドは77.9マイル(≒125km/h)と、この辺りはさすが走りのキャットといった感じ。
パワーは2ストのプロXSの方が上らしいので、上の2艇と同じエンジンなら80マイルも狙えそうなスピードボートですね。
さすがに全開では3.3mpg(≒1.40km/l)まで落ちますが、やはりカッ飛ばすなら非常に良い船と言えそうです。
スキーター201 ZXR+SHO250
最後はヤマハVMAX SHO250を積んだ、最新のスキーター201 ZXRを見ていきたいと思います。
ただし20~21ftクラスの上3艇に比べ、21ftオーバーと一回りサイズが大きいので燃費的には不利なのですが・・・。
ギヤ比1.75に25ピッチの3枚ペラ、燃料48ガロン(182l)・乗員400lb(181kg)でのテスト結果がこちらになります。
(※ちなみにアメリカのSHO250は、日本のSHO275とほぼ同じだそうです)
まず最も燃費が良いのは4000rpm時の3.0mpg(≒1.28km/l)で、全開のクーガーより悪いというショッキングな結果になっています。
ただしスピードを上げても燃費が悪化し辛く、トップエンドの6150rpmでも2.9mpg(≒1.23km/l)とほとんど変わりません。
またこの時の最高速が70.2mph(約113km/h)と控え目なので、本来はもっと高馬力のエンジンがマッチするのかもしれません。
参考までに同じクラスのレンジャーZ521L+4st proXSのデータ↑を見てみますと、4000rpmで4.4mpg(≒1.87km/l)と随分と燃費が良い印象。
SHOはproXS(4st)に比べてパワー感では勝るものの、燃費は劣るという評判は確かに当たっているのかもしれません。
ともあれ静止安定性の高さでファンの多いスキーターですが、燃費面ではスピードを抑えてもさほど改善は期待できなさそうです。
(あと、YAMAHAはそろそろ次期SHOの噂もありますね・・・)
バスボートのネックはガソリン代
というわけで”BOATING”のデータによれば、最新のフルサイズバスボートの燃費はおおむね1km/l台。
ボートブランドや搭載エンジン・セットアップによってだいぶ変わるので厳密な比較は非常に難しいところではあるのですが・・・。
全開で1.2km/l前後、燃費走行で2km/l弱と言ったところが大体のレンジではないでしょうか。
(パワーポールがあるともっと悪くなるでしょうが)
(昔の2ストは非常に燃費が悪かったそうですが、proXSは優秀ですね)
これを見て日本のバスボートオーナーの皆様が、「大体そんなもんだな・・・」と思われるか否かは非常~に聞いてみたいところです。
ただし3km/lは走る60馬力艇に乗っている私からすれば、やはりバスボートの燃費はものすごく悪いなという印象はぬぐえません。
ガソリンがリッター60円台くらいのアメリカならいざ知らず、国内でフルサイズを運用するのはかなりハードルが高いと言わざるを得ないのではないでしょうか。
ところで今回はアメリカで普及しているマーキュリーとヤマハのデータでしたが、燃費を重視するならSUZUKIという選択肢もあります。
ta-toさんのプーマ(バスキャット)+DF275Sだと、2km/lくらいは出るという話もチラと耳にいたしました。
ハーツマリンさんの記事によると、ミドルサイズのバスボートなら4気筒のDF200Aで4000回転・2.5km/lくらいというデータも出ているようです。
(「ta-to@bassfishing」さんより。あと、レギュラー仕様ばなのも大きいかと)
blogの紹介ありがとうございます。燃費のいいペラだと70km/h-2.0km/Lで走れます。60km/h程度で走れば2.2km/Lくらい出てた気がします。走りやすいペラだと1.7km/Lくらい。他の方が掛かれている通りペラとエンジン位置で燃費はかなり変わります。
— ta-to (@TaTakabass) January 7, 2021
というわけで冬恒例?のバスボートネタ、今回は燃費編でした。
とかくボートの情報は国内サイトに少ないので、バスボートオーナーの皆様、何かお気づきの点がございましたらぜひご意見をお寄せください。
★参考までに、1日40km走行するとすると・・・。
・全開(1.2km/l)でガソリン約33l消費
・燃費走行(1.8km/l)でガソリン約22l消費
・私の60馬力艇(3.0km/l)でガソリン約13l消費
(こう考えると燃費の悪さもですが、速いので簡単に長距離走れてしまうのもネックかも?)
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コメント
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こんばんは!
自分のエキスパート1400はDF60(2020モデル)で4900rpm 50km/hで走れば5km/Lくらい行きます。このへんはスモールボートの利点ですね
おおおおお、5km/Lとはめちゃくちゃ優秀ですね( ゚Д゚)!!
やはり日本で使うには、スモールボートが使いやすいですね♪