13Jan
大きく3種に大別される、スピナーベイトのブレードタイプ。
しかし同じ形状でも、性格が全然違う事も!?
ブレードの特徴を決定づける、基本要素をおさらいします。。。
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ブレードタイプは大きく3種類
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
先日の“宮崎友輔のバス釣りレッスン101”、第12回は予想以上の反響を頂きまして・・・。
フォロワーの皆様の、スピナーベイト愛を再認識いたしました。
というわけで次回は、リクエストのあったマニアックな話をシェアしたいと思うのですが・・・。
その前に前知識として、ブレードタイプの基本について復習しておきたいと思います。
さてブレードのタイプですが、大きく分けると下の3種類に分類されます。
●ウィローリーフブレード
→ フラッシング・・・強い
→ バイブレーション・・・弱い
→ スナッグレス性・・・高い
→ レスポンス・・・低い
まず日本で一番メジャー?なのが木の葉のような形をしたウィローリーフで、弱めの波動とフラッシングの強さが特徴。
水噛みが弱くレスポンスが低いので、長い距離を横にリトリーブし続けるのに向いているとされています。
ややクリアな琵琶湖のようなウィードフラットで、ミドル~ディープをロングトレースするのに最適と言えるでしょう。
●コロラドブレード
→ フラッシング・・・弱い
→ バイブレーション・・・強い
→ スナッグレス性・・・低い
→ レスポンス・・・高い
その対極に位置するのが丸いずんぐりとしたコロラドで、ブルンブルンとした強波動が持ち味。
水噛みが強くレスポンスが高いので、着水後すぐにブレードが回り出すという利点があります。
バンク撃ちで重宝するのはもちろん、フォーリングでもしっかり回転してくれます。
また台風後など、かなりのマッディウォーターでもしっかりとアピールしてくれます。
●インディアナブレード
→ フラッシング・・・中間
→ バイブレーション・・・中間
→ スナッグレス性・・・中間
→ レスポンス(水噛み)・・・中間
そして両者の中間に位置するのがインディアナで、国産ではほとんど見かける機会は無いかと思います。
一見オールマイティなようにも思うのですが、ダブルブレードにすればタンデムコロラドのようにウィローとコロラド両方の特徴を兼ね備えることも出来ます。
ですから個人的には使いどころがよく分からないのが正直なところで、愛用者の方がいらっしゃればぜひ活用法を教えて頂きたいです。
(ブーヤーのスペシャルモデル“covert”シリーズ。ブレードはヒルデブランドです。。。)
ブレードの回転角
とはいえこの3タイプは超・大まかな分け方で、実際には同じウィローリーフでも色々な種類があります。
例えば一口にウィローリーフブレードと言っても、バイブレーションの強さは様々・・・。
そしてそれを決定づける要素が、ブレードの「回転角」です。
(Basser2009年11月号より。スピナーベイト特集は必見!)
上の図のように、ブレードには回転の半径が大きいものと小さい物があります。
回転の「振れ幅」が大きいものの方が、当然ブルンブルンと強く水をかき混ぜます。
逆に振幅が小さければ、プルプルとタイトで細かい振動になる・・・。
つまりプラグで言えばワイドウォブルかタイトウィグルか、といったアクションの強弱の差につながるというわけです。
そして一般的には、カップが深いと回転角が小さくなり、カップが浅く平らな形だと回転角が大きくなる傾向にあります。
ですからフラットな形のウィローリーフだと、フラッシングが強い上にバイブレーションも強い、という事もあり得ます。
つまり上に書いたブレードタイプによる特徴はあくまでも「目安」であり、実際はルアー毎に色々なタイプがあることになります。
(ハイピッチャーはカップが浅く、ウィローでも波動強めかと・・・)
それから回転角にはバイブレーションの強さ以外に、カバーに対する「抜け」と「コンタクト」という2つの要素もあります。
回転角の小さいブレードの方が、よりコンパクトに回るためストラクチャーに接触しにくくなります。
ですので障害物のスリ抜けが良く、ウィードの「中」を通してくる時もブレードが回り続けやすいことになります。
そして回転角が大きければその逆になるわけですが、メリットもあります。
「ブレードがストラクチャーにコンタクトしやすい」と言う事は、イレギュラーなアクションで食わせのきっかけを作ることにもなります。
ですのでブラッシュパイル(オダ)等の比較的ハードなストラクチャーを通す場合は、わざと回転角の大きいブレードを選んでぶつけていく・・・といったテクニックは、アメリカのプロアングラーの間では一般的なのだそうです。
(・・・と、以前セミナーでヒロ内藤さんがおっしゃっていました)
逆にウィードのスリ抜けを重視するのであれば、回転角の小さいシングルウィローが理想的。
Bカスタムが極めて小さい回転角でコンパクトに回るのは、ウィードレイクに最適化した結果なのだなと納得します。
ブレードの厚みと素材
それからブレードの厚さに関してですが、薄く・軽くするほどレスポンス良く軽快に回ります。
例えばDスパイカー(D style)はウィローリーフ系のブレードですが、極薄なためかわずかな水流でも回転します。
バンクを撃ったりフォーリングを交えたりする場合に、コロラドのように短い距離でも確実にブレードを回すことが出来るというわけです。
それでいてバイブレーションは非常に弱いという、上記の基本に収まらない面白いブレードと言えるでしょう。
半面軽いブレードは回り続けるパワーが弱く、ウィードなどに触れるとすぐに止まってしまうという弱点もあります。
ですからBカスタムはある程度ブレードに厚みがあり、多少コンタクトしてもグイグイ回り続けるよう設定されています。
また多くのブレードは真鍮製だそうですが、銅(重い)やステンレス(軽い)といった比重の違う素材を採用したモデルもあります。
ブレードの”エッジ”と抵抗感
それから今日ではブレードの端に、エッジを設けたモデルも多く見られます。
これによって水噛みが上がり、レスポンスとともにルアーの“引き抵抗”が増すとの事。
実は私も2020年11月号のBasserを読んで初めて知ったのですが、この「縦方向のカップの深さ」も、ブレードの性格を大きく左右するのだそうです。
(左のハイピッチャーやBカスタムのブレードにはエッジがつけてあります。右のブーヤーのは無し。ぜひこの「スピナーベイト特集」は読んでみて下さい・・・)
ハンマードとフラットブレード
それから表面が凸凹になった、ハンマードと呼ばれるブレードも存在します。
これは通常の滑らかなものに比べて、光が多方向に乱反射するためフラッシングが弱くなる傾向にあります。
国産モデルに多いウロコ模様も、こうした光加減の調整に寄与しているものと思われます。
(ただしBカスタムのウロコ模様には、別の狙いもあるそうで驚かされましたが・・・※Basser参照)
それからクリスタルSやターミネーターのように、ブレードの真ん中が完全にフラットになったデザインもあります。
これはあたかも鏡のように、瞬間的なフラッシングをさらに強烈にする効果があるようです。
ちなみにエッジも立っているためウィローでありながら強波動で、これも基本的性格におさまらない特徴的なモデルです。
(pickclickより。ちなみにターミネーターのはステンレスで、素材もこだわりまくられてます。。。)
カラードブレードの出しどころ
また片面がペイントされたカラードブレードについてですが、定番とされる状況が2つあるようです。
1つは対スモールマウスバス用で、アメリカの北部スモール戦を見ていると多くのプロが多投しています。
それから宮崎選手に聞いたところ、シビアコンディションでの切り札とも位置付けられているようです。
コールドフロント(寒冷前線)通過後の厳しい冷え込みなど、タフな状況ではこれしか反応しない・・・という事も何度か経験されたそうです。
表裏での差が大きく、明滅が極めてハッキリするのが効いているのかもしれません。
ただし個人的にはあまり好きではなくて、メインの理由は「レスポンスが悪くなるから」。
どうしても塗料がベッタリと乗るので、ブレードの回り出しが鈍くなってしまう気がするのです。
ですから使用経験自体が少ないのですが、今後もう少し使い込んでみたいと思っています。
そんなわけでウィロー・コロラド・インディアナの3タイプが基本ではあるものの、今では極めて様々な特徴をもったブレードが開発されています。
ですから一概に「ウィローだから弱波動」とは言えないため、非常にややこしい状況になっていると言えますが・・・。
前回の101で語られていたように、まず自分の基準となるお気に入りのモデルを見つけることから始めると良いのではないでしょうか。
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