アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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:[USチャレンジ.03] 新進気鋭!メジャーリーグフィッシング(MLF)の全貌

皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さてUSチャレンジ特集第2回目は、B.A.S.S.のトーナメント・ストラクチャーを見ていきましたが・・・。
今回はもう一つの主要団体、メジャーリーグフィッシング(MLF)の全体像をチェックしてみたいと思います。

(※タイトル画像はMLF HPより)

(ちなみに”現役最強”ジェイコブ・ウィーラーが、BPT第6戦で優勝!何と今季3勝!!)

 

世界最高峰・”バスプロツアー(BPT)”

さてまずMLFを代表するトーナメントと言えば、何と言ってもバスプロツアー(BPT)”でしょう。
BASSMASTERエリートから大量の選手を引き抜いて、2019年に鳴り物入りでスタートしたトップツアー。
日本の大森貴洋選手や深江真一選手も、B.A.S.S.からこちらに移籍して活動しています。

(©MLF)

選手層の厚さではエリートを凌ぐ世界最高峰ツアーと言われるBPTですが、両者はフォーマットがかなり違います。
代表的なもので言えばノーリミット(尾数制限なし)・決勝/準決勝スコアリセット少人数開催(1日あたりの競技者数は40名以下)といったところ。
このようにルールがかなり異なるため、エリートと単純比較するのは難しくなっています。
(フリッパーに不利と言う説もあり、そのせいかグレッグ・ハックニージェイソン・クリスティはエリートに戻っています)

そして最大の違いは、何と参加選手のエントリーフィーが無料と言う点。
1戦ごとの優勝賞金は10万ドル(約1100万円と同額なのですが、エリートでは年間4~500万円かかるエントリーフィーがゼロと言うのは魅力です。
現在はコロナの影響で暫定的にコスト負担が発生しているようですが、多くの選手を惹きつけたポイントと言って良いでしょう。
ともあれ世界一のトップツアーを目指すという気迫を感じる、野心的なニュー・サーキットだと思います。

 

5尾リミットの”MLFプロサーキット”

次にバスプロツアーの直下に、5尾リミット制の“タックルウェアハウス・プロサーキット”が設定されています。
BPTの2部リーグと位置付けされているようですが、前身は合併・吸収されたFLWのトップツアーでした。
ですので優勝賞金もエリートやBPTと同額の10万ドルで、むしろBASSMASTERでいうエリートシリーズにあたるのはこのプロサーキットと言えるかもしれません。

(lowrance HPより)

BPTの下部カテゴリーという位置付けからランクが劣るように思われるかもしれませんが、実際のレベルはエリートに全くひけを取らないのではないかと思います。
なぜならジェイコブ・ウィーラースキート・リースといったBPT選手たちが、かなりの数プロサーキットに重複参戦しているからです。
選手数も160人規模と大所帯で、もしかしたらここで勝つのは今のエリートより難しいかもしれません。
ともあれ今アメリカのプロツアーと言えば、エリート・BPT・そしてMLFプロサーキットの3つと表現する事が出来るでしょう。

(©MLF ここにフル参戦しているのが小池貴幸選手。エントリーフィーは1戦あたり$5000で、エリートと同程度のようです)

 

MLF版オープン、”TOYOTAシリーズ”

さてMLFプロサーキットに昇格するには、“MLF TOYOTAシリーズというオープン戦を勝ち抜かなければなりません。
その意味ではこれがBASSMASTER OPENにあたるわけですが、フォーマット上にも強いライバル意識が垣間見えます。
エントリーフィーはOPENよりも$100安い1戦あたり$1700(約19万円)で、優勝賞金も$75,000(約800万円)程度と高額になっています。
(ただしフェニックスボートに乗っている場合のボーナスを含む。詳しくはコチラ↓)

(日本で言うならマスターズと言ったところでしょうか・・・)

Major League Fishing, FLW Announce 2021 Toyota Series Schedule

さらにOPENと大きく違う点は、ノーザン、サザン、セントラルの他、ウェスタン、サウスウェスタン、プレーンズ6地区に細かく地区割されている点。
地域ごとにコンパクトに完結しているので、サーキット(オープン同様年間3戦)を回る移動コストを低く抑えることが出来ます。
またB.A.S.S.にはない西部のwesternディヴィジョンが設定されているのも、ひとつの特徴と言えそうです。
ちなみに各地区年間上位5名がプロサーキットにクオリファイされるため、5名×6地区=30人が昇格できる計算になります。

(©MLF)

Toyota Series: Best Value in Fishing

ちなみにルール面では普通の5尾リミットで、BPT以外は従来通りのフォーマットとなっています。
ただしランディングネットを使用しても良いようで、この辺りがB.A.S.S.戦との違いと言えるでしょう。

 

アマチュアトーナメント部門の”バスフィッシングリーグ(BFL)”

それからMLFにもすそ野の広いアマチュア部門があり、“フェニックス・バスフィッシングリーグ(BFL)”と呼ばれています。
バスマスターで言えばネイション、日本のJBに例えればチャプターと言った位置付けに当たるでしょう。
こうした旧FLWが整備した広大なネットワークを吸収し、MLFのトーナメントストラクチャーは盤石なものとなっているようです。

(©MLF)

 

やはり欠かせない学生トーナメントシリーズ

そしてやはり“カレッジシリーズ&ハイスクールシリーズ”という大学・高校生用トーナメントも整備されています。
どちらの団体も将来世代の育成に力を入れており、この辺りはさすがアメリカだなぁと頭が下がります。
話がそれてしまいますが、日本にも低コストで参加できる若者向けのシリーズが出来たらと願わずにはいられません。

(©MLF)

 

B.A.S.S.より有利なフォーマット?

というわけで、メジャーリーグフィッシングの全体像をさらりと一通りチェックしてみました。
B.A.S.S.との最大の違いは、賞金10万ドルクラスのプロツアーが2つも存在するという点に尽きるかと思います。
本来であればBPTはエントリーフィー無料ですし、バスプロとして賞金で生きていこうと考えるなら非常に魅力的ではないでしょうか。

(©MLF)

そしてTOYOTAシリーズに関しても、参戦コストが低い一方で賞金は高いという“お得な”トーナメントになっています。
MLFでもその辺りを強くアピールしており、B.A.S.S.に対するバッチバチのライバル意識が垣間見えます。
いずれにせよ日本での知名度こそ低いものの、参加選手にとっては条件的に有利な選択肢と言えると思います。

(©MLF)

ただし個人的にどちらに出たいかと言うと、やはりこれは理屈抜きでバスマスターOPENの方。
長年にわたる歴史と憧憬の積み重ねでは、B.A.S.S.に軍配が上がるように感じてしまいます。
というわけであくまでもOPENが第一希望ですが、万が一を考えてTOYOTAシリーズの可能性も考えておきたいと思います。

(©B.A.S.S.)

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