25Nov
居ても、掛けても、獲れないアイツ。
難攻不落のヘビーカバーで、どうすればランカーを掴めるのか?
ウィニングロッドとなったWSC66MLから、意外なヒントが見えてきました・・・。
●難攻不落のヘビーカバー
釣りの難しさには色々あります。
魚を「探す」、それから「喰わせる」、「掛ける」という要素・・・そして最後に「獲る」という難題が待ち構えています。
魚は、居る。そして掛けられる。しかしどうしても獲れない・・・。
そんな「難攻不落のヘビーカバー」で、どうやったらビッグフィッシュをキャッチできるのか?
試行錯誤する中で、見え始めて来たポイントをシェアしたいと思います。
●走られたが最後
フィールドには様々なタイプのヘビーカバーがあります。
今回考えるのは、その中でも最もタチの悪いタイプ、「走られたが最後」の凶悪カバー。
例えば琵琶湖のヘビーウィード、池原の立ち木、浜名湖の崩れカキ棚・・・。
こうしたストラクチャーの上や周囲でヒットさせたとしても、走って潜られたら一巻の終わりです。
いくらラインを太くしても、プラグでヘビーウィードに突っ込まれたらもう出てきません。
最終手段でラインを手で手繰り寄せても、そこに魚は付いていないでしょう。
立ち木に絡んだり、杭に巻かれても同様。
20lbフロロさえ、ナイフで切ったようにブレイクされてしまいます。
●硬いロッドという間違い
こうした場所で、ビッグフィッシュを獲るためにはどうしたら良いのか?
まず考え付くのは、ラインを太く、ロッドを硬くすることだと思います。
秋の浜名湖で定番となる、バイブレーションでの崩れカキ棚撃ちを例にお話します。
以前この釣りで、トーナメントの本番で4度もラインブレイクされた苦い経験があります。
猛烈に低いキャッチ率を何とかしようと、私が試したのはフロッグタックルでした。
関連記事:【2013.11.10 浜名湖オープントーナメント最終戦】
7ftのXHロッドに、ラインはPE5号-65lb。
さすがにこのタックルなら獲れるだろう・・・と踏んだ私の目論見は、何と1尾目から脆くも崩れ去ります。
フッキング直後に横走りしたシーバスは、刃物のような貝殻の付着した杭で、いとも簡単に極太PEを引きちぎって行ったのです。
●クロダイがくれたヒント
もう、この釣りのキャッチ率を上げるのは無理なのかも・・・。
一時は本気で諦めかけたのですが、ヒントは意外な所からやって来ました。
それは今年の夏に盛り上がった、クロダイ&キビレのポッパーゲームだったのです。
関連記事:【これ1本で中量級プラグをカバー!のワイルドサイドWSC66ML】
7gクラスの小型ポッパーを使うため、いつものカレイド・スーパーコブラ66MXでは無く、ワイルドサイド66MLをチョイスしていました。
この時、不思議な事に気が付いたのです。
クロダイというのは強烈に突っ走る魚のはずなのに、なぜかいつもより抵抗が弱い・・・。
スーパーコブラの場合は、ロッドの猛烈なトルクでガンガンとリフトする感じでした。
しかしワイルドサイド66MLだと、あまり引かないうちにいつの間にか浮いている・・・そんな不思議なフィーリングだったのです。
●秘訣は「トルクのタイムラグ」?
このワイルドサイドWSC66MLは、低弾性カーボンをアラミド繊維で補強した、スローテーパーのプラッギング専用ロッドです。
以前も書きましたが、最近のロッドとしてはビックリするぐらい良く曲がります。
関連記事:【浜名湖で道場破り!ワイルドサイドWSC66ML実釣レビュー】
低弾性のスローテーパーという事もあり、フッキング直後なんかもう、まさに弓なり。
特に中距離以上のディスタンスであれば、思い切りフッキングしても「ぐにゅ」という感じです。
すると何が起こるかというと、フッキング時に魚が動かないのです。
感覚としては「根掛かりかな?」で、寄せてきてから初めて暴れ出す・・・という具合。
おそらくこの時、魚にはあまり負荷が掛かっていないのではないかと思います。
ですから魚からしてみれば、「あれ、俺いま釣られてる?」みたいな感じで、瞬間的に逃げなきゃという意識にならないのではないかと想像しています。
(逆にXHロッド+PEだと、アワセでガツンと衝撃がいくため、反射的にダッシュする事になる・・・?)
そしてしなやかさだけであればグラスロッドでも良いのですが、ここから先がアラミド補強の面白いところ。
フッキングで一発バシっと負荷を掛けるとよく曲がるのですが、そこからブランクがゆっくりと、しかし力強く復元します。
この「遅れて立ち上がるトルク」こそが、魚を暴れさせずに浮かせる秘訣なのではないか・・・と、今は考えているのです。
●「曲げて獲る」
世の中に、トルクのあるロッドはたくさんあります。
上に書いたエクストラヘビーロッド、ヴィゴーレGVIC-70XHもそうでした。
しかしフッキングで魚に衝撃を与え、ストラクチャー内で走らせてしまえば、どんな太糸でも獲る事は出来ませんでした。
けれどもワイルドサイド66MLに、ナイロン20lbを合わせて臨んだ浜名湖オープントーナメント最終戦。
3kgUPを含むキッカー3本を、全てミスなくランディングする事が出来たのです。
心掛けた事は唯ひとつ。
フッキング直後に魚がためらっている間に、とにかくストラクチャーから出してしまう事。
これさえ成功すれば、後は足元で暴れても落ち着いて取り込むだけでした。
そしてWSC66MLは、HOT最終戦のウィニングロッドになってくれたのです。
関連記事:【<速報>浜名湖オープントーナメント最終戦、優勝しました!!!】
このアラミド繊維で補強されたブランクには、ビッグフィッシュを獲る上で大きなアドバンテージがあると率直に感じます。
琵琶湖などのビッグバス、あるいはソルトのモンスターを狙う際には、強い武器になってくれるでしょう。
(トーナメントのライバルを思うと、正直言いたくなかったくらいですがw)
そんなわけで「柔よく剛を制す」アラミドブランクのWSC66ML、もう絶対に手放せないほど気に入っています。
獲れない悩みを抱えている方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
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