23Jan
ボートライフの要、心臓ともいえる「船外機」
その実際の寿命は、一体どのくらいなのか?
各地で見聞きしてきた、エンジンの耐久性情報を一挙公開します。
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そもそもエンジンの寿命って?
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さて先日、バスボートの維持費を安くするためのエンジン選択について書きましたが・・・。
「ところで、そもそも船外機の寿命ってどのくらいなの?」といご質問を頂きました。
というわけで今回は、各社のエンジンの耐久性について書いてみたいと思います。
ただしこれはあくまでも、私が各地で見聞きしてきた”噂”を集めたに過ぎません。
何か実験してデータを取ったりといった裏付けのある話ではありませんので、参考程度に考えて頂ければ幸いです。
スズキ・DFシリーズの場合
さて私の船は2011年製のスズキ・DF60を搭載していますが、先日ついにアワーメーターが1000時間を突破しました。
5年・640時間使用した時にリコール案件(?)と思われる故障が発生したのですが、対策部品で修理してもらってからはとても快調。
プラグが湿ってかぶったり、チルトスイッチが壊れたりといったマイナートラブルはチョコチョコありましたが、基本的には元気いっぱいに回り続けてくれています。
先日の記事にも書きましたが、基本的にスズキ・DFシリーズの耐久性はかなり高いという定評になっているようです。
加えて価格設定もお手頃なため、琵琶湖のレンタルボートの多くはSUZUKIエンジンを積んでいるという現実があります。
そしてボート屋さんに聞くと、150~200psといった高馬力モデルでも2000時間はもつ個体が多いという話でした。
これは特にバスボート用高出力エンジンという点で言えば、破格のロングライフと言えると思います。
(レークマリーナHPより。基本的に船外機は高馬力帯の方がタマ数が少なく、トラブルが多い傾向にあるようです)
さらに浜名湖&遠州灘のソルトで使うアングラーの話では、何と3000時間持たせたというツワモノも・・・。
「海で塩害がありそうなのにかえって長持ちするの?」と不思議に思われるかもしれませんが、ソルトでは低/中馬力モデル(~140psくらい)が多いという事情も絡んでいるかもしれません。
またジギングなどでは釣りの最中ずっとアイドリングしていることもありますので、高回転で回している時間が少ないという事情が絡んでいる可能性もあります。
ただし注意点としては、たまに”ハズレ”がある(?)という話を聞く点です。
私の周囲で二人ほど、かなり早い段階からトラブルを繰り返しているスズキオーナーの方がいらっしゃいまして。。。
修理の仕方とか色々要因があるのかもしれませんが、外れエンジンを引いたと嘆いておられました。
事の真偽は良く分かりませんが、私の船外機も本来リコールでは?という現象に遭った事もあり、品質管理とカスタマーサポートに少々疑問を感じるのも正直なところです。
ヤマハ・VMAXシリーズの場合
次に国産バスボート用エンジンの代表格とも言える、ヤマハのVMAX・SHOシリーズについてですが・・・。
国産だから耐久性抜群かと思いきや、私の周りでは「意外と壊れる」という声が非常に多く聞かれます。
特に初期型の場合ですと、どうも1000時間未満で乗せ換えになるケースが少なくないようです。
品質のYAMAHAなのに?と疑問に思われるかもしれませんが、これはVMAXシリーズの持つ特異な設計に原因があるのではと言われています。
従来2ストがメインだったバスボート用エンジンの世界に、4ストを持ち込んだ革新的なモデルだったわけですが・・・。
2ストに対抗するために大幅な軽量化を施したために、各部の耐久性が犠牲になったのではと囁かれています。
しかし次第に対策が施されてきたようで、後期型のモデルでは1200時間前後持ったという話をいくつか耳にしました。
また使い方も非常に大切なようで、具体的に「暖気をしっかりする」事がライフに大きく影響するそうで・・・。
ある霞ヶ浦の水路にあるマリーナでは、水路の奥なのでアイドリングで長い距離を走らねばならず、それが逆に良い暖気運転になって故障が少ないという有名な話があるそうです。
ところでバスボート用のレーシングエンジンであるVMAXシリーズ意外に、ヤマハには汎用機としてFシリーズというモデルがあります。
こちらはソルトでも使われる信頼性バツグンのエンジンらしく、一説にはDFよりも長持ちするという話も・・・。
しかもF200には足の短いモデルもあるので、もしかしたらこれがバスボートに使えるのではないか?という話も飛び出しています。
(ヤマハHPより。Fシリーズについてはまだ情報が少ないので、何かご存知方はぜひ教えて下さい!)
王道のマーキュリー
そして最後にご紹介するのは、バスボートエンジンの王道ともいえるアメリカ・マーキュリー社のエンジン。
その基幹モデルとして長く君臨し続けてきたのが、2ストロークのOptiMax・Pro XSシリーズでした。
2ストならでは軽さと速さ、吹け上がりの良さで、これ以外は考えられないと溺愛するトーナメンターは少なくないと思います。
しかしレーシングエンジンの宿命として(?)、そのライフはお世辞にも長いとは言えないようです。
聞いた範囲ではVMAXの初期モデル同様、1000時間未満で乗せ換えるオーナーが多いとの事。
ただし当たり外れ?が結構あるのか、たまに1000時間を超えるタマも存在するのだとか。
モデルチェンジにより新品は手に入らなくなりましたが、中古艇を購入する際はアワーメーターをよく確認した方が良いかと思います。
ちなみにモデルチェンジした4ストロークの新・Pro XSシリーズについては、信頼性はまだ未知数です。
4ストなのに2スト並みの軽さ、そしてトルク抜群の4600ccのV8・・・と魅力いっぱいのNEWエンジン。
しかし軽いぶん各部の耐久性が削られているのではと不安になりますが、もしこの走りで壊れにくかったら間違いなく最高のエンジンだと思います。
というわけで、各社の船外機の耐久性について私が集めた限りの情報をシェアさせて頂きました。
あまり聞きかじった話を書くのは良くないかなとも思ったのですが、ボート関連の情報は極めて少ないというのが現状ですので・・・。
情報不足に困っている方は少なくないと考え、あえて書かせて頂きました。
この記事が多少なりとも皆様のボートライフに役立てば幸いです。
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コメント
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2019年 3月 02日トラックバック:スズキ船外機の耐久性にまつわる噂・・・
ビックリするほど寿命が短いのですね。
自動車のエンジンが2000時間や3000時間で壊れたら、ほとんどの人がショックを受けたり怒ったりすると思います。自動車と比べてはいけないかもしれませんが。
キャップ届きました。ありがとうございました。
そうなんです!
「車」の感覚でいるとビックリするほど次々壊れるのがボートでして。。。
高回転で酷使し続けるから仕方ないのでしょうが、財布は非常に痛いです(´;ω;`)
(車を5~6000回転で回し続けるって基本的にないでしょうから・・・)
キャップの方、気に入って頂ければ嬉しいです!