22Nov
雨の釣りで最も大切なタックル、「レインギア」。
ウェアやカフスなど、これまで様々な特集を行ってきました。
今回は、最後にして最重要?の、「防水靴」のお話です。
●最後にして最重要?のレインギア・・・「防水ブーツ」
DeeeP STREAMでは、これまで多くのレインギア特集を行ってきました。
・お勧めレインウェア:【ゴアテックス不要!?「なるべく安くて実用的」な、釣用レインウェア選び】
・格安レインウェア:【格安1万円レインウェアの決定版!ベルグテックEXストームセイバーレインスーツ】
・お勧めレインカフス:【あなたのレインウェアが浸水する理由 – 雨対策のキーアイテム】
・水弾きの回復:【ついに成功!ReviveXで中古レインウェアが新品の水弾きに!】
・メンテナンス:【レインウェアの浸水 – 諦める前にチェックする2つのポイント】
これでそろそろ完璧かな?と思っていたのですが、先日ある読者の方よりメッセージを頂きました。
「先日、寒い雨の中釣行していたのですが、開始1時間ぐらいで靴が浸水し始め、完全に戦意喪失となってしまいました。
履いていたものは、アウトドアメーカーの防水仕様と謳われたものだったのですが…
(中略)
そこで、これからの季節にマッチした防寒防水ブーツに関する情報を特集していただけないか?と思った次第です」
こうしたリクエスト・・・本当に嬉しいです、ブロガー冥利に尽きます。
というわけで微力ながら、防水ブーツについて知る限りの事を書いてみたいと思います。
●「なんちゃって」防水系
まず、その辺で売られている靴に良くあるこうした表示タグ。
「おっ、これ防水?安いしいいじゃん!」とリアクションバイトする事数知れず・・・。
やっと一つの事を学ぶことが出来ました。
それは、この手の防水機能は「なんちゃって」で、雨の釣りでは全く無力だということです。
それはなぜなのか?6時間も保つって書いてあるのに??
・・・その答えは、こちら↓
この手の商品は、靴の下部に防水フィルムが貼ってあるだけ・・・つまり、
「上部からの雨水は全く防げない」のです。
用途としては、雨上がりに水溜りを踏んづけた時に浸みないくらいではないでしょうか。
というわけでこの手の生活防水シューズに、雨天釣行に求められる性能を期待するのは無理・・・と言って良いと思います。
●本格アウトドア系なら大丈夫?
というわけで次に検討するのが、アウトドアメーカーの防水靴だと思います。
こちらはゴアテックスのように、レインウェアにも使われる本格的な防水・透湿ライニングを採用し、「完全防水」を謳われている商品が多くあります。
(ABC MART HPより)
本格的なアウトドアシューズなら、さすがに大丈夫だろう・・・。
しかしそんな私の期待は、1回目の釣行でものの見事に裏切られる事となりました(泣)。
それは一体なぜなのか?
その時私が使ったシューズは、カットが低いタイプでした。
そこでこう考えたのです。
「きっと座って膝を曲げたりした時に、レインウェアの裾がずり上がって雨が入ったに違いない」
(イメージとしてはこういう↑事です)
●ハイカットブーツならどうだ!
というわけで再びチャレンジしたのは、ハイカットのブーツタイプです。
これなら多少裾がずり上がっても、靴下部分が露出するようなことはありません。
(EVERGREEN HPより。ちなみに私が使ったのはコレではありませんので悪しからず)
開始数時間は快適そのもの。
今度こそ大丈夫だろう!と期待したのも束の間、じわじわと冷たい感触が広がり・・・
結果は、まさかまさかのずぶ濡れに終わってしまいました。
これは何かがおかしいのではないか?と疑い、アウトドアショップの店員さんに突撃。
すると、「実はゴアテックス製防水シューズが浸水する事は、よくある」。
むしろ過酷な条件下では、全く浸水しない事の方が珍しい・・・という驚愕の回答を得たのです。
●原因は縫い目か?
しかしなぜ、最強の防水・透湿素材のゴアテックスが使われたシューズが浸水してしまったのでしょうか?
ここからは私の想像に過ぎませんが・・・その原因は、「縫い目」なのではないかと考えています。
様々な生地を重ねて作られている靴には、当然ながらたくさんの縫い目が存在します。
ゴアテックスと言えども、もちろん穴が開いていては水を防げません。
ですからレインウェアと同じく、縫い目はシームテープで目止めされているはずだと思います。
関連記事:【レインウェアが駄目になるポイント- シームテープ剥がれの原因とは?】
しかしこのシームテープ、それほど強固に接着されているとは限りません。
自分でやってみて分かったのですが、縫い目が大きいと浮いてしまいやすいし、曲面に貼り付けるのは至難の業です。
という事は・・・小さく曲面だらけの靴の目止めは、物凄く難易度が高いはずだと思うのです。
加えて、全体重が掛かる靴の縫い目には、レインウェアとは比べ物にならない負荷がかかるはず。
そうすれば、縫い目から浸水するのは容易なのではないか・・・という推論です。
※同様の事を指摘されている方がいらっしゃいました↓
【ゴアテックスだからって油断するな】(「なんちゃって岳人のブログ」さんより)
●結論:完全防水透湿ブーツは至難
という訳で私の至った結論は、「完全な防水透湿ブーツは、極めて難しい」というものです。
・・・期待して読んで下さった皆様、本当にごめんなさい!
(実は今日まで防水靴に関して記事を書かなかったのは、この悲しい結末のためでした・・・)
ただ、オーダーメイド品など超高級ブーツの中には、本当に完全防水と言えるレベルの物も存在するようです。
(もし何か情報をお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひ教えて下さい)
しかし、「じゃあオーダーメイドの高級ブーツを買いましょう♪」では、庶民のKenDには何の解決にもなりません。
というわけで次回は、では実際どのように対処しているのか?をシェアしたいと思います。
始めに言っておきますが、あまり期待せずにご覧ください・・・(弱気)。
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コメント
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防水ソックスなる物を購入しました。まだ、実践使用していませんが、蒸れないなら、靴が防水でなくても快適かもしれません。Amazonで2000円位です。
私が20年前から愛用している米国『ダナー社』のブーツは、
どんな釣りの状況でも浸水した事は在りませんよ、
(バスボートの釣り/レンタルローボートの釣り/海の船釣り等)
因みに私が20年履いているのは『ダナーマウンテンライト』
もう一つは『ダナーライト』です。
ありがとうございます、こういう情報心待ちにしておりました(^^♪
ダナーブーツ、チェックしてみたいと思います!
完全防水の靴が一つだけあります。それは「ゴム長靴」です。「長靴なんて・・・」と思われるでしょうが、雪国暮らしの私はゴム長靴の防水性能はほぼ完全だと経験上感じています。防水性能のほかにも長所があります。①ぬかるんだ登山道でも足元を気にしないで歩けます。渡渉でも浅い川なら中に入っていけます。少々の雪道でもスパッツもいりません。②値段が安い。登山靴の数分の一の値段で買えます。1シーズンで履きつぶしても惜しくありません。③多くの店で売っている。登山専門店へ行かなくても近くのホームセンターで手に入ります。
もちろん短所もあります。①紐がないので締め付けることができない。長靴の中で足がぶかぶかする・・・この対策としては中敷きを工夫することである程度解決できますし、さらに足首のあたりを細いベルトで縛ることでほぼ問題ありません。②登山靴に比べて底や表面ゴムが薄い・・・大きめの長靴に厚めの中敷きを入れたり中敷きを複数入れることで地面からの衝撃は緩和されます。長靴の表面ゴムは確かに薄いので岩にぶつけたりするとかなり痛いですが、厚手の靴下を重ね履きすることで対応しています。岩稜の多い山では無理でしょうが、低山やゆるやかな中級山岳ではこれで十分です。山小屋のお兄さんたちも長靴を履いて荷上げ作業をしていますよ。③中が蒸れる・・・登山靴の中が雨でぐしょぐしょになることから見れば汗で蒸れることくらい軽いものです。
というわけで私は険しい山を除いてはたいてい長靴を履いて登っています。防水性も含めて総合的に見れば長靴はとても役に立つ履物ですので、ぜひ皆さんも試してみてください。
貴重な情報ありがとうございます!
仰る通り、私も「ゴム長」の防水性はトップだと感じておりまして・・・。
今では雨の日はいつも長靴を使用している次第です(笑)。
値段も安く、本当にありがたい存在ですね!!