28Jan
熾烈な接近戦に、迫り来るタイムアップ。
そして静まり返る湖面に潜む、驚愕のモンスターが!?
入り乱れる戦略のせめぎ合い、ついに決着です!!
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魚のポジションとキャスト距離の答え
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
毎週土曜はソルトの日・・・。
というわけでお待たせしましたが、いよいよラストとなる「2016浜名湖オープントーナメント最終戦ムービー(後編)」の解説をお届けします!
さて本戦では、狭いプロダクティブ・エリアに多くのコンテンダーが集結。
「庄内湖」に散在する杭周りで、各選手が入り乱れる接近戦となりました。
狙うポイントが空いているのか?・・・他のアングラーの動向を探りながらの展開が続いていきます。
同じポイントを狙う上で火花を散らしたのが、それぞれの「アプローチ」の違い。
小野田選手は手返し&キャッチ率に優れる、ショートキャストを多用していきます。
しかしボート際で見切られるなど、チェイスはあってもなかなかバイトに至りません。
その一方で、私の場合も「ヒットした場所」は比較的ボートに近かったのですが・・・。
それにもかかわらず、ショートキャストではなかなかバイトを得る事が出来なかったのです。
(編集してあるので、動画中には映っておりません)
それは一体、どういう事なのか?
答えは、「手前の杭についていたわけでは無い」のではないかと私は考えました。
つまりリトリーブで通していった杭のどこかについていた魚が追ってきて、杭の列の終わり際でバイトしたのではないかと思ったのです。
(良く見てみると、黒田選手にもそういう釣れ方が結構あったような・・・)
そんなわけで、後半になるにしたがいロングアプローチを増やしていきます。
ちなみに、そんなの最初から遠投すれば良いのに???と思われるかもしれませんが・・・。
ロングキャストするとヒットした先で杭に巻かれる事が多く、キャッチ率がガクっと下がるというジレンマがあるのです。
しかしこの日は、明らかにディスタンスを離した方が反応が良いと感じました。
そして黒田選手と同じ杭の列を挟んで、沖側と岸際から挟撃していたさなか、ついに最後の1尾がヒット!
後ろに黒田艇が映り込む中での、際どいリミットメイク達成となりましたwww
ドッグ・ファイトの結末
一方小野田選手も、見つけ出した沖の「航路杭」という答えをやり切って3尾を揃えます。
ちなみに杭の材質の話が出ていますが、竹杭と塩ビ杭、さらには鉄杭など種類があります。
ちょっと差がある気もしているのですが・・・うーん、他人様のシークレットに触れるといけないのでやっぱりやめておきます(苦笑)。
そして「ロングディスタンス」に加え、「スローリトリーブ」という2つのキーを掴んでいた黒田選手。
圧倒的な数のキーパーと共に、ついにラストタイムにナイスサイズを掛けますが・・・無念のバラシ。
最後にエレキワイヤーが切れる不運にも見舞われ、掴みかけていたウェイトが滑り落ちてしまいました。
というわけで、3人の結果は私が4730gで5位。
黒田選手が3490gで9位。
そして小野田選手が2890gで13位という結果でした。
というわけで同じエリアを攻めつつも、アプローチによって変化した魚の反応を楽しんで頂ければ幸いです。
本当に大切な事は、シンプルな事だった
この結果から、(3人の中では最上位だったので)良かったじゃない!という声も多く頂きました。
確かにそれ自体はありがたい事なのですが、正直言ってまっっったく「勝った」感は1mmもありませんでした。
その理由は・・・8200gという超ド級の優勝ウェイトが飛び出してきたからです。
ほとんどダブルスコアにされかねないほど圧倒的なビッグウェイト。
その爆発的な釣果に比べれば、アプローチの差で1kgクラスがどうこう・・・なんて、吹けば飛ぶような小さな話です。
ローウェイト戦の予想を完全に裏切る破壊的スコアに、3人揃って恥ずかしさ満点のインタビューとなりました(苦笑)。
そして上位3名は、何と同じエリアから出ていました。
それが庄内湖「下流部」・・・中・上流域をメインにしていた我々3人が、全く手を付けなかった場所だったのです。
この日の1つのキーは、「流れない潮」にあったと考えています。
本来下げるはずのスケジュールにも関わらず、結局マトモな下げ潮が生じなかったこの日。
地図を大きく見ると分かりますが、ボトルネック上に幅の狭まった庄内湖出入り口部のみがしっかりと流れたのです。
プラの段階から、このポイントのポテンシャルを見極めていたのはたったの3艇のみ。
そしてその全員が、1,2,3位の表彰台に上った・・・。
この厳然たる事実が教えてくれるのは、つまり釣りで最も大切なのは「場所」である、と言う事なのではないでしょうか。
(「Dostructure」の鈴木選手は、2位表彰台で見事シリーズチャンプに決定!)
しかしなぜ、我々3人はこのポイントを触らなかったのか?・・・と言えば、それは「実績」でした。
無数にある杭の中でも、やり込んでいくと「釣れる杭」あるいは「サイズの出る杭」というのがだんだんと見えてきます。
そしてその意味では、優勝エリアとなった庄内湖下流部は圧倒的に「サイズの出ないポイント」でした。
そうした経験からポイントを絞ったために、試合中は激しいバッティングの嵐となったのです。
(黒田選手の目の前で釣った魚は、ネタ的には?盛り上がったのですがw)
しかし庄内湖中~上流域のポテンシャルに気付きながらも、当日の「プレッシャー」そして「流れない潮」を読んで動いた選手がいました。
それが3位入賞を果たしたルーキーアングラー、I選手。
「出入り口部なら他の選手が少なく、流れも強く出るのでは?」と柔軟な思考で、見事ビッグフィッシュをキャッチしたのです。
(何と、「ヤングアングラー応援プロジェクト」から参加してきてくれた若者です!)
後になってみれば、これはとても単純な事だと思われるかもしれません。
しかしその場に居合わせながら、そのシンプルな答えに「アジャスト」する事は本当に難しいと思います。
特に実績の無い場所、プラで駄目だったパターンを躊躇なく追う事がどれほど困難な事か・・・。
(しかし本当に大切な事は、きっと単純な事なのでしょうね)
これは一昨年のバサーオールスタークラシックで、青木選手がモンスターフィッシュを獲った場所を聞いた”利根川の主” 沖田選手が、「え、あんな所で釣れたの!?」と驚いたという話に通じるものがある様に思えます。
釣りで一番大切な要素は、場所。
そしてその時最も熱い場所は、「タイミング」によって常に変わる・・・という核心を、再認識させられる出来事でした。
というわけで残念ながら、このカメラ艇の3人の中で「場所」、「タイミング」、そして「アプローチ」の違いを見て頂く事は出来ませんでした。
そうしたトーナメントの醍醐味の核心部分を伝えられなかった事を、非常に悔しく思っています。
しかし1つだけ言えるのは、競技の釣りは極めて良い勉強になる、と言う事ではないでしょうか。
プライベートで釣りをしていたら、まさかこの日8kgを叩き出すパターンがあったと言う事に、一生気付く事は出来なかったでしょう。
その意味で、常に新しい発見と刺激を貰えるトーナメントに、個人的に大きな魅力を感じています。
試合と言うのは、決して「人と勝ち負けを争う」、あるいは「タイトルの名誉を狙う」だけの場ではありません。
自分の釣りをブラッシュアップし、見えなかった景色に辿り着くための近道として、もっと多くの方に楽しんで頂ければと願っています。
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