8May
ロッドアクション(テーパー)は、変化する。
つまり全ての竿は、ファストであると同時にスローでもある!?
にわかには信じ難い、ベンディングのダイナミクスを考えます。。。
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“可変テーパー”なんて無い?
みなさんこんにちは、ディープストリームのKenDです。
さて先日は、“曲がるロッド”と“止まるロッド”についてお話させて頂きました。
つまり前者はティップからバットまで、負荷に応じてスムーズに曲がるロッド。
一方で後者はティップから曲がっていくものの、途中で曲がり方に段がついて、それより下が曲がり止まるロッド。
ロッドアクションのデザインには、こうした味付けがありますよね・・・といった内容でした。
そして負荷に応じてティップからバットまでファスト→レギュラー→スローと曲がっていくロッドを、“可変テーパー(アクション)”と呼ぶのかなと書きました。
しかし多方面のエキスパートの方より、「いや、“可変テーパー”なんて無いですよ」とアドバイスを寄せて頂きました。
そうなんですか!?と話を聞かせて頂くと、私が致命的な誤解をしていたことが明らかに・・・。
白熱の議論の中で見えて来た、ロッドアクションのディープな真実をシェアします。
“ロッドアクション(テーパー)”は変化する
市場にある様々なロッドには、ファスト、レギュラー、スローなど様々なアクション(テーパー)が設定されています。
しかし実はこの表記、ロッドアクションを正確に表すのは困難(というか不可能)だとの事・・・。
なぜなら基本的に全てのロッドは、ファストアクションであると同時にスローアクションにもなり得るからだというのです。
そんな馬鹿な!?と思われるかもしれませんが、その理由はロッドに掛かる「負荷」にありました。
ロッドと言うのは基本的に、バットからティップへと次第に細くなるようテーパーが付けられています。
(一部例外もありますので、それはまたの機会に)
ですから弱い負荷ではティップのみが曲がり、ロッドに掛かる力が強くなるにつれてバットの方まで曲がっていく事に・・・。
これが連続的に変化していくわけなのですが、逆に一定の負荷が掛かった時点でのアクションをだけを抜き出して考えてみると、次の様になるはずです。
ここでまず、66Lくらいの良くあるバーサタイル・スピニングロッドを思い浮かべてみて下さい。
まずはライトリグを操作する状況を想像してみますと、ロッドはティップ部分だけが曲がるはずだと思います。
つまりこの時点だけを切り出せば、「このロッドはファストアクション(テーパー)だ」、と感じられるはずです。
次に同じロッドで、1/2ozのジグを使ってみるとします。
するとティップだけでは負荷を支えきれず、ベリー辺りまで曲がってしまうはず。
ですから重いジグをボトムバンプさせる限りでは、「このロッドはレギュラーアクション(テーパー)だ」と思う事でしょう。
最後に極めつけに、このロッドでマグナムクランクを巻いてみるとします。
極大の引き抵抗に巻けて、ロッドはバットまで絞り込まれるはず・・・。
そしてこの時の曲がり方を見れば、「このロッドはスローアクション(テーパー)に曲がる」と表現してもおかしくないはずだと思うのです。
(まあもちろん、そんな使い方をする人はいないと思いますが・・・w)
結局、アクションは”負荷次第”である
このように、ロッドのアクション(テーパー)は負荷によって動的に変化する、と言えるのだそうです。
従って、全てのロッドはファストアクションであると同時に、レギュラーであり、またスローアクションにもなり得る・・・。
ですからファストとかレギュラーと表現する際は、「どの程度の負荷での使用を想定しているか」で全く話が違ってきてしまうというわけです。
例えば同じロッドでもライトリグの使用を想定している人ともっとヘビーなリグの使用を想定している人では、
「このロッドってファストアクションだよね?」
「え、これってかなりレギュラーじゃない?」
・・・と、全く話がかみ合わない事になってしまうのではないでしょうか。
(もちろんこれは極端な例で、66Lのスピニングでフルサイズジグを使う人はいないでしょうがw)
そしてこうした現象を「可変テーパー(アクション)」と表現するのであれば、基本的に全てのロッドが可変テーパーと言う事になってしまいます。
しかしそもそもロッドのアクションは負荷によって変化するものである・・・という原則を考えれば、これはわざわざ名前を付けるような特殊なテーパーと言うわけでは無い。
つまり“可変テーパー”というものは、実は存在しないのだという事を教えて頂いたのです。
しかしこう解説して頂いても、実は私の頭の中は?で一杯でした。
じゃあ、先端しか曲がらないようなエクストラファストのロッドはどうなるのか??
ソリッドティップのULロッドなんて、負荷を掛けても半月に曲がる前に折れてしまうのではないか???・・・と。
と言うわけで次回は、こうした”曲がらないロッド”を考えるために必要な要素であり、そして”可変テーパー”という言葉が生まれる原因(?)ともなったキーワード、「多段テーパー」について考えてみたいと思います。。。
(※注:私の理解がまだ十分でない可能性がありますので、間違いにお気づきの場合はぜひご指摘お願いいたします<(_ _)>)
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2017年 5月 09日
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