28Mar
折れにくいフックは曲がりやすく、曲がりにくいフックは折れやすい-
ワイヤーの硬さをめぐる、答えの出ない難問。
それぞれのメリットと、選び方の基準を考えます。
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フックの”硬さ”についての話
皆様こんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
さて今回は、一部のマニアの方に人気の(?)フックのお話。
フックに使われている、ワイヤーの「硬さ」について考えてみたいと思います。
ところでフックと言うのは、当然ながらワイヤーを曲げて作られています。
ですからその鋼材の種類や焼き加減によって、各製品でかなり硬さが違うと思います。
そして柔らかければ曲がりやすくて折れにくく、逆に硬いほど曲がりにくい代わりに折れやすくなるというトレードオフの関係にあると思います。
例えば私の好きなトレブルSP-Mシリーズなど、ガマカツのトーナメントグレードワイヤーはかなり硬めに作られていると感じます。
すると曲がりにくくなるわけですが、これの何が良いかというと「針先が立つ瞬間の貫通力が高くなる」と個人的には考えています。
フックと言うのはほとんどの場合、刺さる時にゲイプが開くような方向に力が掛かるわけですが・・・。
柔らかい素材のフックだと、フッキング時に大きく開いてしまうためにパワーが伝わりにくい(刺さりにくい)と思うのです。
(完全に曲がって伸びてしまうというわけではなく、フッキング時に一瞬、開く方向にたわんでいるのではないかと)
なるほど、ではフックは硬いほど刺さりやすくて良いのか・・・と言うと、話はそれほど単純ではありません。
なぜなら硬いワイヤーは、限界を超えると折れやすいと思うからです。
実を言うと私、一度だけトレブルSP-Mでフック折れでバラシてしまった事があるのです。。。
(たぶん、刺さり切っていなかったのでフックを開く方向に力が掛かったのだと思います。ちなみに写真は別のフック)
この傾向がさらに高いのが、リューギのピアストレブルではないかと思います。
データを持っていないのであくまで体感ではありますが、がまかつのワイヤーよりもさらに硬く焼いてある気がします。
このあたりにも、「貫通力最強」を目指したこのフックのコンセプトが透けて見える気がしますが・・・。
そのままではボキボキ折れるフックになってしまうので、太軸のワイヤーを採用して強度を確保しているのではないでしょうか。
これとは逆に、折れにくいワイヤーを採用しているのがST-36・46などのカルティバのフックだと思います。
曲がりやすいので個人的には苦手なフックなのですが、浜名湖の大先生に「曲がるから逆にバレない」と教えてもらいました。
確かに伸び切ってしまったら駄目ですが、折れるよりは適度に曲がってくれた方がまだキャッチ出来るわけで・・・。
特に大物釣り師の方などには、こうしたフックの”粘り“を重視するアングラーが多いのだそうです。
(そういえば西根さんも、マスキーでそんな話をされてましたね・・・)
つまり結論として、硬いフックと柔らかいフックのどちらが良い、といった安易な結論は出せないと思います。
シャープな貫通力を求めるのか、それともタフな強靭さを求めるのか、そしてその2つのバランスをどのあたりでとるのか・・・。
ルアーの種類や魚とのディスタンス、さらにはタックルセレクトやアングラーの(フッキングの)癖などによっても、正解は変わってくるように思います。
ちなみに私は巻き物に関しては、グラスロッドなど柔らかいタックルを使うので貫通力重視の硬いフックが好きです。
(しかも琵琶湖メインだと魚との距離も遠いですし、巻きアワセになるので瞬発的なフッキングパワーが掛けづらい)
逆にカバー撃ち用のストレートフックなどでは、多少粘る鋼材を好んで使っているという感じです。
(特にPEラインでバシッ!と合わせるとフックが折れる気が・・・)
というわけで“折れやすい”フックと、“曲がりやすい”フック。
折れるからダメ、曲がるからダメ・・・というばかりでなく、タックル等全体のバランスの中で最適な物を選ぶようにしたいものです。
(ダブルエッジとか結構折れやすいそうですが、要は使い所なのかなと・・・。ちなみに私はリミットも折りましたが、PEパンチングで使うのが悪いですねwww)
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コメント
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2018年 4月 24日
フックが1つのプラグは曲がるほうがよさそうな感じがしますね。僕はフックが曲がってばれたことは一度もないですが…折れたこともないです。どんな釣りでも太糸と柔らかいロッドが好みだからかもしれませんね。今回の記事もディープ!!
ありがとうございます!
確かにロッドが柔らかいと、フックは折れにくいと思います(^^♪
ハードルアーにシングルフックの組み合わせはいかがでしょう?
プラグにシングルフックとはお目が高い!
トレブルよりも一本の針を大きく出来るので、強い針を使えるはず・・・と思い、以前オフショアプラグで試してみました。
しかしトレブルフックで設計されているルアーの場合、スイムバランスが崩れやすくて非常に苦労しました。
シングルフックを前提に作られていれば良いのかもしれませんが、現状では正直キツいなと言うのが私の感想です。
http://deeepstream.com/2016/08/27/singlehooktune/
僕はキムケンの次にイヴォークを投げてる男(自称)なので
いわばピアストレブルと共に有りって感じなんですけども
初期のピアストレブルは超折れました
やる気あんのかってレベルで折れたのでクソフックだと思ってたんですが
ここ2~3年ぐらいですかね?
明らかに折れずらく曲がりやすくなった感じはします
なんか焼き方変えたのかな?とか素材変えたのかな?
って思ってましたけど
なんにせよ最近ピアストレブルは丸くなったと思いますよ
僕の体感ですけどね
またまた貴重なコメントありがとうございます!
そうですよね?折れましたよね??
私もリリースされたころに折ってみたやつは、かなり折れるなと思ったんですよね・・・。
それが今回あらためてやってみたら、むしろ曲がってビックリしました。
確かにユーザーの声を受けて、焼き方替えたのかもしれませんね。
こういう情報って本当に使い込んでいる人しか分からないと思うので、助かります!
社会人になりたての頃、給料日に大型店舗の3/0フックを買い漁り、板に刺したり伸ばしたりした記憶が蘇りました
私の個人的ベストバランスフック(の鋼材)は、キロフックハイパーのものです。ポイント保持、曲るか折れるかの塩梅、ワームに刺す時の抵抗感、ワームからズレる感覚など、一々唸ってしまいます
ベストバランスフック(の形状)については、一応リミット。多少不満はあれ、掛け調子の針として重宝しています。が、ワイヤーの質としては若干劣る印象。ちなみに折れたリミットの番手は何番でしょうか?私は3/0以下は弱いと感じていたので…
ハードベイトもシングルが私の主流です。特に口の硬い大型魚は、複数のポイントに力が分散して貫通させられないのではと、躊躇してしまうのです。
この躊躇は、二点掛かりで貫通しなかった太いフックを伸ばして、悠々と泳ぎ去ったアカメに因る物。シングルは貫通力と、貫通状態のファイト強度から見ても光る物があるかも知れません
いつも興味深いコメントありがとうございます。
キロフックハイパーはですね・・・実は超大物トッププロの人たちも何人かが(密かに)絶賛してまして、皆さん同じ結論に至るのだなぁと感心する次第です。
ちなみに折れたリミットは3/0でした。PEでガチ合わせしましたけどね・・・(;^ω^)
あと、大物に対してのシングルのメリットは確かにありますね!
私も青物・マグロ系には(あまりやりませんが)使っています!
お答えありがとうございます
やはり3/0でしたか。ことリミットにおいて、3/0以下はカバーゲームでの使用はためらわれますね
フィナ T・N・S OFFSET HEAVY DUTYやデコイ ハイパーミニのような、小さくても太いワイヤーのフックを各社展開して欲しいものです