アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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:[D] 真夏でも10℃台!?ディープに眠る”サーモクライン”の怪奇

水温30℃を突破し、ほとんどお湯と化す真夏の湖。
しかし煮えたぎるリザーバーに、突如10℃台の冷水が!?
人知れぬディープに、怪奇現象の答えを探ります。。。

notice : Please select your language and translate by “Google Translator”on the sidebar(or selectbox below).Thank you!

怪奇!真夏に水温10℃台!?

皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
今年は飽きるほど毎日猛暑が続いておりますが、皆様ご無事でしょうか?
フィールドの水温もグングン上昇し、軒並み30℃超えという場所も少なくない事でしょう。

「黒田健史のいろはにほへと」より。浜名湖でこの水温、初めて見ました・・・)

こうなってくるとほとんど「お湯」で、本当に魚は生きていけるのだろうか?と不安になるくらいです。
しかし同じ湖でも、何と場所によっては10℃(!)という冷水が流れているという驚きの情報を目にしました。

【三島ダム釣行】灼熱のバス釣り!冷たい水そして放水情報!

煮えたぎる猛暑の中、一体このキンキンに冷やされた水はどこからやってきたのか?
今回は夏の釣りの鍵を握る(かもしれない)、サーモクラインについて考えてみたいと思います。

 

今さら聞けないサーモクライン

さて夏の釣りでは、”サーモクライン”を意識しよう!・・・というような事が色々な雑誌に書かれている事と思います。
軽く説明しておきますと、サーモクラインとは上層の熱い水と下層の冷たい水の境目のこと。
つまり夏の湖と言うのは、かき混ぜる前の昭和のお風呂のように、上下2層に分かれてしまうというわけです。

(「バス釣り講座」さんより。非常に素晴らしい解説ですので、ぜひ一度ご覧頂ければと思います↓)

夏バスの釣り方-サーモクライン

これは霞ヶ浦のような浅い湖では起き辛い一方で、水深のあるダム湖等で強く現れる現象と言われます。
とはいえ「ふーん」くらいにしか思っていなかったのですが、私もある時この目で見てしまったのです。
煮えたぎる真夏のリザーバーに、何と水温10℃台の冷水が突如として出現する怪奇現象を!!

それってつまり、沢水の流れ込みでしょ?と思われるかもしれませんが、さにあらず。
確かにさらさらと清水の入るバックウォーターなら、冷たい水があってもおかしくはありませんが・・・。
上流とは言え、ドロ濁りの本流筋でいきなり冷水塊を発見してしまったのです。

(つまりこういう流れ込みではありません。まあそれにしたって、真夏に10℃台はかなりレアでしょうが)

 

答えは”下層のデッド・ウォーター”?

しかし上のリンクのSHIMOSAKANAさんの記事を読んで、私は「やはり」と思いました。
彼女が三島湖で発見した冷水は、上流の豊英ダムの放流で流れ込んできた水だというのです。
そして同じ場所を見たikahimeさんも、この水は濁った生命感の無い水だったと報告しています。

(「ikahime」さんより)

実は私が昔同じように経験したリザーバーも、すぐ上流にもう1つリザーバーのあるダムでした。
そして冷水を発見したのは、まさに上のダムからの放水が流れ込むメインリバーのバックウォーター・・・。
そこにやはり濁って生命感の無い、10℃台の冷水を発見したのでした。

(こちらもikahimeさんよりお借りいたしました)

ではこの水はどこから来たのか?と考えた時、ネックは「放水口の位置」ではないかと思います。
私の見た場所では、上流のダムの放水口は堤体の下側に設けられたタイプでした。
それはつまり、下層に溜まった貧酸素の冷水塊”デッド・ウォーターが下のダムに流れているという事なのではないかと思ったのです。

この考えが正解だとすれば、夏のリザーバーの下層には10℃台という超ド級の冷水塊が大量に眠っている事になります。
私たち釣り人が魚探を見て「こりゃお湯だ・・・」と思っている温度は、実は表水温でしかありません。
モニターの数字を見ているだけでは、文字通り深い湖の上っ面しか見えていないという事になるでしょう。
夏場の湖が、深さによってどれほどダイナミックに水温が変わるかという事実を思い知らされた経験でした。

 

冷水と上熱のあいだ

さてここで、もう一度最初の「夏のバスはサーモクラインに浮く」というワードを振り返ってみましょう。
例えるなら表層は30℃超えのうだるような作業現場、そして底層はエアコン効き過ぎで空気のよどんだ10℃台の会議室・・・。
自分がTシャツ一枚着てどちらかを選べと言われたら、正直どちらも遠慮したいです(笑)。
だとすれば、両者がちょうど良く入り混じる“中間層”に足が向くのは当たり前と言っても良いのではないでしょうか。

こう考えていくと、夏にバスが居られる場所と言うのはかなり限定されてくると言っても過言ではありません。
そしてそれを理解している凄腕バサーの方々が、他を圧する釣果を上げるのにも納得がいきます。
ちなみに琵琶湖でもはっきりとサーモクラインが形成されると考えており、その証拠に釣った魚をライブウェルの中に入れておくと非常に弱りやすいという現象が起こると思います。

(ライブウェルには表層の水が入るので、より冷たい水の中にいた魚にはダメージが大きいのではと・・・)

というわけで、夏の魚のポジションに大きな影響をもたらすサーモクライン
それを上手く利用できるか否かで、釣果には雲泥の差が生まれる・・・のではないかと思います。
あらためて“レンジ”をしっかりと意識して、夏の釣りに取り組みたいと思っている次第です。

(情報頂いたSHIMOSAKANAさん、IKAHIMEさんありがとうございました!)

 

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