アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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:[バンタム補完計画 -1-] Avail中溝スプールで狙う”メタニウム化”の可能性

歴史的名機のポテンシャルを秘める、18バンタムMGL
高剛性ベイトのキャストフィールは、メタニウムに匹敵させられるのか?
アベイル中溝スプールによる、カスタムのレビューをシェアします。

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目指せ!パーフェクト・バンタム

みなさんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
シマノ待望の高剛性タフベイトとして、鳴り物入りで登場した“18バンタムMGL”
そのカッチリとしたフィーリングはまさにロープロのコンクエストと呼ぶにふさわしく、巻きジャンキーたちの心を虜にする名作を予感させました。

しかし16lb-100mという150番サイズの深溝スプールは多くのラインを飲み込むため、どうしてもスプール総重量が増加してしまいます。
これによってスプールの回り出しの慣性が大きくなり、結果として軽めのルアーが投げにくいという評価に。
特にバンク撃ちのテクニカルキャストを多用するアングラーからは、レスポンスの悪さを惜しむ声がたくさん上がっていたのです。

それに加えて2019年、バンタムMGLの弱点という弱点を全て潰した“19アンタレス”が満を持してデビュー。
もしも予算が許すなら、全てアンタレスに入れ替えたいくらいの衝撃的なニューモデルでした。
もはやパーフェクトな34mm径バーサタイル・ベイトと呼ぶしかない完成度に、バンタムの存在意義は大きく揺らいでしまったように思います。

しかしどちらも使ってみて思ったのは、やはり私はバンタムが「好き」という事でした。
以前から05メタニウムXTのようなフルメタル・ベイトの登場を心待ちにしていましたが、予想の斜め上を超えるコアソリッドボディには心から脱帽。
技術者の意地と魂が感じられるバンタムに、心底惚れこんでしまったというわけです。

というわけで何とかその戦闘力を上げ、心から納得のいく“パーフェクト・バンタム”に仕上げたい。。。
そんな思いでリールカスタムにトライしてきましたので、これから何回かのシリーズでお伝えしていきたいと思います。

 

アベイル中溝スプールで実現する”メタニウム化”

さてまずバンタム最大のウィークポイントと言えば、上に挙げたキャスティング・レスポンスの問題でしょう。
もちろんシマノさんとしてもその点は分かっているようで、リリース当初から夢屋浅溝スプールをラインナップ。
12lb-100mという70番サイズは多くのケースで適量と思われ、「ほぼ16メタニウムMGL同等のキャストフィールになる」と高評価です。

しかし品薄状態が続いていたため、なかなか購入することが出来ないという悩ましい日々を送っていました。
そこで注目したのがカスタムパーツメーカーの老舗Availさんのマイクロキャストスプール 18BTM58RI”
16lb-75mのキャパがアナウンスされる、ほぼ夢屋スプール同等の70番サイズの中溝モデルです。

(写真左下の5.8mm溝のスプールです)

実際にフロロカーボンライン(フロロマイスター16lb)を巻いてみますと、75mで確かにパツンパツン。

実使用時は少し糸巻量を落として、16lbなら65~70mくらいまでに落としておくとトラブルフリーで使いやすいと思います。
ですから夢屋スプールと比較すると、1割ほどキャパシティが少ないといった感覚です。
とはいえ琵琶湖でディープクランクやスイムジグ等をフルキャストするとしても、およそ十分な糸巻量と言えるのではないでしょうか。

そんなアベイル中溝スプールのキャストフィーリングですが、一言で言えば「バンタムがメタニウムになる」という印象でした。
3/8ozクラスのプラグも難なく投げられ、低弾道のテクニカルキャストにも不自由しません。
最初からこれだったら良かったのに・・・という本音がつい漏れてしまう、素晴らしいレスポンスが実現できると感じました。

ただしあくまでもそれはメタニウムと同程度であって、1割ラインキャパが少ない分さらに投げやすい・・・というところまでは体感できませんでした。
バンタム用という事で強度を持たせた設計なのか、マイクロキャストスプールと言いながらもスプール単体で12.2gと重量は純正とほぼ同じ。
それでキャストフィールはほぼ変わらないのですから、逆にシマノのMGLスプール技術はやっぱり凄いと言えるのかもしれません。

(ブレーキユニットやベアリングを抜けばほぼ同じ重さです)

 

難点はブレーキユニットの移植

ともあれフロロ16lbが70mほど巻けるアベイル中溝スプールは、多くのシーンで必要十分なバーサタイル・スペックと言えるでしょう。
14lbなら75~80mは入りますので、琵琶湖でクランクをフルキャストするにはまさにピッタリのサイズだと思います。
それでいて近距離キャストのレスポンスも抜群となれば、バンタムに感じていたストレスの70%くらいはこれだけで解決してしまいそうです。

14lb-75mでちょうどよいくらいです)

けれども一つだけ非常に残念なのは、純正のSVSブレーキユニットを移植して使わなければいけない点。
プーラーという専用工具を使えば難しくは無いのですが、わざわざ工具を買って付け替えるのは正直面倒くさい。。。
しかもこれだと余った純正スプールを替えスプールとして利用する事も出来ませんので、完全に無駄になってしまうのがもったいないところです。
ですから最初からブレーキが付いているという意味では、少し高くても夢屋浅溝スプールの方にメリットを感じる次第です。

しかしアベイルさんとしてもその点は把握されていたようで、マイクロキャストスプール用のマグネットブレーキユニットが追加リリースに。
これならSVSを付け替える必要がありませんので、純正スプールを活かす事も出来るという訳です。
こちらのフィーリングについては、またあらためて記事にしてみたいと思います。

(©KDW

というわけで3/8oz(約10g)前後のルアーのキャスタビリティが劇的に改善する、アベイルマイクロキャストスプール 18BTM58RI
まさにバーサタイルのど真ん中を突く中溝スプールは、投げにくさのストレスを劇的に改善してくれると思います。
「バンタムの剛性と、メタニウムの投げやすさ」を両立するという、バンタムユーザーの悲願を実現するカスタムと言って良いでしょう。

けれども最新の19アンタレスと比べれば、さすがにそのキャストフィールは劣っていると言わざるを得ません。
さらなる軽量ルアーでもあの無重力感を体感するには、一体どうすればよいのか?
というわけでさらに上の性能を求めて、次回はいよいよ浅溝スプールへの換装をレポートします。。。

 

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