8Nov
みなさんこんにちは、ディープストリームのKen-D(けんでぃ)です。
先日テキサス州・サムレイバンにて、BASSMASTERセントラルOPENの最終戦に参加してきました。
長らくお待たせいたしましたが、今回からはその模様についてレポートしていきたいと思います。
“勝って全てを変え”たい
ところでいきなりですが、今年は私にとってある意味失意のシーズンでした。
念願のボーターとしてのアメリカ参戦が叶った・・・のは確かなのですが、それはあくまでもスポットの話。
目標としていたセントラルOPEN全3戦へのシリーズ参戦は、ウェイティング(順番待ち)のために果たせなかったのです。
(つまり第1戦には出られず、2,3戦のみの出場になってしまった)
ですから本サムレイバン戦に向けて密かに抱いていた目標は、「優勝」。
もちろんプロでも何でもない外国人の私が、アウェーのアメリカで勝利を目指すなどあり得ないにもほどがありますが・・・。
このままでは年間順位によるプライオリティ(優先権)が獲れないので、来年もウェイティングで出場できないのはほぼ確実。
ならばどんなに難しくとも、ここで「勝って全てを変える」道しか私には残されていないと思ったのです。
さらにテキサスの巨大リザーバー・サムレイバンは、その大きさだけでなく環境も(ホームの)琵琶湖に似ていると言われます。
シャローには南湖のようなグラス(ウィード)フラットがある上、オフショアのディープフィッシングが成立するのも北湖同様。
加えてフロリダの血が入ったビッグバスが、往年の琵琶湖のように大型のベイトを捕食しているところまでそっくりだと聞いていたのです。
「もし自分が勝利を狙うなら、このレイバンを除いて他にはない」
幾多の名勝負が繰り返されて来た、歴史と伝統の湖サム・レイバン。
全面シャロー戦の前戦レッドリバーで惨敗した以上、あとはこの伝説的な湖に全てを賭けるしか私には残されていませんでした。
(©BASSBLASTER)
トップウェイトを目指すプラクティス
ですから今回は、最初からトップウェイトを出すことだけに集中すると決めてプラクティスに臨みました。
ちなみにトーナメントの試合運びと言うのは、ビッグウェイトで優勝を目指すのか、それとも手堅くスコアをまとめるのかで全く変わってくると考えていますが・・・。
年間順位が関係ない以上、今回は三振してでもホームランを狙う戦略にしぼろうと考えていました。
(”優勝だけを狙う戦略”というのは、先日のバサクラを見ると分かりやすいですよね)
そしてその際心がけたのは、「得意な釣り以外は全部捨てる」という事でした。
実は試合前に開かれたローカル戦で、地元のアングラーがシャローパンチングで優勝した話を聞いていたのですが・・・。
前戦レッドリバーでアメリカのシャローマン達にレベルの違いを見せつけられていたので、今回はシャローを全て切り捨てて、オフショア・ディープだけに絞る事にしたのです。
(また今回のレイバンは、干ばつの影響を受けて約-6ft(-1.8m)という記録的な減水中だったこともあります。大したこと無くない?と思うかもしれませんが、琵琶湖が-180cmと考えたら大変な事かと)
スーパー・ディープに見た一筋の光
ところがいざプラクティスを開始してみると、下馬評とは違うあまりのタフさに戸惑わされました。
正確に言えば小バスは無限に釣れるのですが、マグナムクランクを巻こうがサカマタ8″を投げようがビッグバスが全然入らない。
それどころか14″(約35cm)を超えるキーパーサイズすらなかなか釣れず、このままではリミットメイクすら危ういという現実に直面したのです。
そんな状況で悪戦苦闘する中で、一筋の光明を見出したのが10m超のスーパーディープでした。
琵琶湖と比べたらはるかに濁っているサムレイバンでは、通常ディープと言っても25ft(7.5m)くらいまでと聞いてはいたのですが・・・。
一か月以上雨が降っておらず、(レイバンにしては)クリアアップが進んだこの状況ならさらなるディープの可能性もあるのではないかと考えたわけです。
そして来る日も来る日も沖をさまよい続け、ついに誰もいない湖のド真ん中で4~5lbクラス(2kgアップ)のキッカーフィッシュを見つけたのです。
しかしこのディープ・マグナムクランクのパターンは、当然ながら数を期待できる釣りではありません。
狙いのエリアを半日流せば毎回1~2本は釣れたのですが、群れに当たって3本獲れれば万々歳といったところ。
ですのでキーパー取りのサブパターンも探ったのですが、とにかくノンキーが多くてキーパーがなかなか入らない・・・。
水通しの良い地形変化に絡んだブラッシュパイルで釣れては来るのですが、1日やり切っても5本揃うか怪しいペースだったのです。
しかし、「下手に両パターンを追うとどっちつかずになる可能性もあり、一か八か腹をくくって巻き切るしかないか・・・」などと考え始めていた試合2日前。
夏のような30℃超えの晴天が続いていたテキサスに、突如として風雲急を告げる嵐が訪れたのでした。。。
(続く)
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