アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

試合直前に襲来したコールドフロントで、真夏日から一気に3℃の世界へ。
しかしタフ化したフィールド状況こそが、逆に爆発的なパターンを生むことも？
アメリカの過酷な変化のさなかに、一筋の“勝機“を見出します・・・。

20lb超を目指して

みなさんこんにちは、ディープストリームのKen-D(けんでぃ)です。
来季の参戦が危うい現状を何とか変えるため、必勝を期して臨んだサムレイバン戦のプラクティス。
ここで開かれた2年前の秋の試合で、優勝した松下選手のウェイト（3日間で60lb。1日20lb平均）を目標に魚を追いかけて行きました。

(©BASSMASTER)

2020.09.14

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しかしビッグ狙いのマグナムクランクパターンは数が出せず、キーパー獲りも簡単ではない状況。
決め手となるような戦略を組めないまま時は過ぎ、試合まで2日と迫った夜・・・。
激しいコールドフロントが襲来し、1か月以上晴天続きだったテキサスに冷たい雨が降り注いだのです。

気温も連日の真夏日から、早朝は7℃へと急低下（翌日はさらに3℃！に）。
加えて北からの爆風が吹き荒れ、湖上は一気に晩秋の様相に・・・。
半袖・短パンから一気にダウンへという、アメリカならではの急激な天候の変化でした。
そしてもちろんバイトは激減し、ターンも進んで状況は格段とタフになったのです。

（雨の後はまた晴れ上がって、このキンキンの放射冷却・・・）

勝機

しかしこの急変は、ひょっとしたらチャンスかもしれないという予感がしていました。
この手の秋の冷え込みは、小バスの活性を著しく下げるため数が釣れなくなるのですが・・・。
ある特定の条件を備えたカバーに、ビッグバスが次々と入ってくるパターンを琵琶湖で経験していたのです。

レイバンには“ブラッシュパイル”と呼ばれる人工のオダが沈めてあるため、その中でも琵琶湖のカバーと似たような条件の物をピックアップ。
さらに北風が当たらない事と、もう一つ特定の地形に絡んだ物を釣っていくと・・・。
大げさでなく行く場所すべてでバイトがあり、4～5lbのキッカーフィッシュが連発したのです。

このパターンは痺れるほど強烈で、上記3つの条件が重なったブラッシュパイルでは本当にバイト率100%！
楽に5本で23lbは突破し、後はもうワームに針をつけずにバイトだけ確認していきました。
こうしてほぼ一投で反応を得られるブラッシュパイルを、15か所ほどストックできたのです。

しかも嬉しいのはこれが「今起こった変化」だった事で、実はこれらはプラ前半には全く反応が無かった場所でした。
（だから他の選手に気付かれていない可能性が高い）
さらにバックシートの半田選手がよく釣ってくれたおかげで、有効なリグやワーム・カラーの条件まで詰めることも出来・・・。
正直ここまでバックリとハマったのは人生でも初めてレベルで、これはもしかしたら本当に勝てるかも！？と、釣れるほどに震えが止まらなくなるような出来事でした。

（ちなみに使ったのはマルチカーリーロングのフリーリグで、カラーはスカッパノンなどダーク系が良かったです）

暗雲

しかしそんな喜びもつかの間、宿に帰ってから確認した天気予報で一気に背筋が凍ります。
何と試合開始から3日間ずっと、真逆の南からの爆風が吹き荒れる予報に変化していました。
そしてこの正反対の風は、有効なスポットの条件をガラリと変えてしまう危険性があると思ったのです。

そこで前日の直前プラクティスでは、慌てて南風をブロックする場所にあるブラッシュパイルを新規で探索。
しかしルールで前日はお昼までしかプラが出来ず、条件に合う場所はたった一か所しか見つけることが出来ませんでした。
果たして南風はどこまでこの状況を変えるのか？その場合あの一か所から絞り出せるのか？新たな他のパターンを探るべきか？
息が苦しくなるくらいの大きな期待と不安にあえぎながら、いよいよ最終戦キックオフの時を迎えたのでした。。。

（続く）

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