28Jul
減少の一途を辿る、日本のフィッシング・フィールド。
釣り文化を守る鍵は、“場所・人・地域”にある?
釣り場を“創る”未来へ向けて、いよいよ活動を開始します!
notice : Please select your language and translate by “Google Translator”on the sidebar(or selectbox below).Thank you!
“フィールド創生”に向けて
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
暑い日が続く2017年の夏・・・突然ですが今日は1つ、重大な発表をさせて頂きたいと思います。
このたび有志のアングラーの方々と共に、「一般社団法人 日本スポーツフィッシング振興会」を設立いたしました。
これまでちょこちょこと思わせぶりな事を書いてきましたので、「プロを目指すの?」とか「メーカーを立ち上げるの?」といったご質問を幾つか頂きました。
しかしそういった事は決してなく、私自身は永遠のアマチュアとして釣りを愉しんでいきたいと考えています。
では一体何を目指しているのか?と言いますと、”公共事業をしたい”と考えているのです。
ところで実は今、ある分野でちょっと新しい取り組みに挑戦しています。
これがなかなか困難な活動で、人によっては完全に「無理」と言い切る方も少なくありません(苦笑)。
でも逆風吹き荒れる今のフィッシング・シーンにも、いつか潮目が変わる時が訪れるかもしれない・・・。
(中略)
そんなわけで最後は抽象的な話になってしまいましたが、「神のタイミング」はきっと訪れると信じて、ビッグバイトへの備えを粛々と進めている今日この頃です。
こんな事を書くと、この人は真剣に頭がおかしいんじゃないか・・・と思われかねませんので(苦笑)説明しますと、具体的にはまず「フィールド創生」に取り組みたいと考えています。
行政や地元の方々と話し合いを行い、釣り禁などで利用の出来ないフィールドを開放し、釣りの出来る場所を創り出していく。
そしていつまでも釣りが続けられるよう、迷惑駐車やゴミ・乱獲等の問題に対処し、フィールドを保全・育成する活動に取り組んでいきたいと思っているのです。
公益事業を行う非営利団体
皆様ご承知の通り、今、日本の釣り場はどんどんと減少の一途をたどっています。
子供の頃に釣りを覚えた池が、釣り禁止になってしまった・・・という経験をお持ちの方も少なくないでしょう。
身近な堤防や漁港が閉鎖されたといった話も、枚挙に暇がないのではないかと思うのです。
しかし海外の事情を伝聞しますと、アメリカでは国や州などの行政レベルでボートスロープや駐車場などの整備が行われているのだそうです。
いわば国を挙げて、観光資源としての釣りをバックアップしている形・・・。
我々日本のアングラーからすれば、あまりにも羨まし過ぎる環境のように映ります。
(Everglades National Park Floridaより)
ですから日本でも、公的な機関が釣り場を整備してくれれば・・・という声をたくさん聞いてきました。
しかし残念ながら、我が国の文化ではそれを期待するのは難しいように思います。
そうであれば行政に代わって、フィールド整備を行う公益団体があれば良いのではないか?
そこで色々と調べて行き当たったのが、「非営利型一般社団法人」という形態だったのです。
これは公的機関の手が届かない公益活動を、民間部門によって補てんする目的でつくられた制度との事。
つまりNPO法人などと同様に、会員が儲けを得る事が出来ない非営利団体です。
釣り場解放に向けて行政と話し合いをすると言っても、個人レベルでは門前払いが関の山・・・。
そこで有志と共に、きちんとした公益的な法人を設立する事にしたというわけなのです。
場所・人・地域
釣りはかつて、「潜在人口3000万人」と呼ばれた巨大レジャー産業でした。
しかし90年代をピークに減り続け、今では700万人程度しかいないとの事・・・。
市場規模も縮小し、今ではピーク時の1/3まで減少してしまったのだそうです。
私の住む浜名湖のほとりでも、「釣りをする子供の姿がめっきり見られなくなった」という声をよく耳にします。
釣り人の高齢化に何とか一石を投じようと、若手アングラーをサポートする活動にも参加してきました。
その中で気づかされたのは、やはり手軽に釣りの出来る「場所」、そして釣りに触れる「機会」の少なさでした。
自分が子供の頃を振り返ってみると、大抵どこでも自由に釣りが出来た上、周りに釣りをする大人も多かったように思います。
しかし今や手近な場所は軒並み釣り禁止、そして釣りを教えてもらう繋がりもない・・・。
2~30年前に比べて、釣りを始めるハードルがグッと上がってしまっていると感じたのです。
ですからまずは、大手を振って釣りの出来るフィールドを増やす事。
そして釣り仲間と知り合ったり、その魅力を体験できるイベントを開く事。
広い意味で釣りに触れられる「場」を作り出し、「人」の輪を広げていく事が、釣り人気復活の鍵なのではないでしょうか。
そしてそのためには、釣りをしない一般の地域住民の方々の理解を得る事が極めて重要だと感じています。
これまで許されていた場所が釣り禁止になってきたのは、迷惑駐車やゴミ・騒音といった、釣り人による迷惑行為が原因になってきた事は否定できないでしょう。
釣り場を守るためには清掃活動や駐車場の整備、地元に迷惑を掛けないためのルール作りが絶対に必要だと考えているのです。
その上で、釣りによって地域経済を潤す仕組み作りをする事も決定的に大切だと思っています。
以前訪れた野尻湖や亀山ダムでの、地元の「釣り人歓迎」の姿勢には正直涙が出そうでした・・・。
遊漁券やレンタルボート、宿泊施設や飲食店などの利用を通して、地域の経済に貢献するWIN-WINの関係を目指すべきだと強く感じたのです。
釣りを愉しめる「場所」、釣りの魅力を伝える「人」、そして釣り場のある「地域」の理解・・・。
この3本柱を軸として、私たちはこれからの日本のフィッシング・シーンの盛り上げに貢献したいと考えています。
それは言うほど簡単な事では無いですし、多くの方から「無理」というご忠告も頂きました。
しかし今我々アングラーが立ち上がらなければ、他の誰かがやってくれる事に期待するのは不可能ではないかと思うのです。
先人たちが紡いできた素晴らしい釣り文化を守り、次世代に豊かなフィールドを残す事。
そしてアングラーが地域に歓迎され、大手を振って心から釣りを楽しめる未来を夢見て・・・。
私たちはいよいよ、具体的なプロジェクトを実行に移していきたいと考えています。
今はまだ、資金も人材も実績も無い、釣り人の”想い“だけで成り立った組織です。
ここから一歩づつでも理想の実現に近づけるよう、1人でも多くの方々に力を貸して頂きたいと考えています。
これからおいおい活動内容や協力のお願いをシェアしていきたいと思いますので、どうか皆様よろしくお願いいたします。
2017年7月28日 KenD(けんでぃ)
関連記事
コメント
-
2017年 8月 01日
-
2017年 8月 04日
-
2017年 8月 30日
自分が子供のか頃は今の様にギスギスしていませんでした。確かに90年代のバスブーム辺りからかなーとも思えます。
何でも同じかもしれませんが、人が増えると問題も増えますからね。
フィールドのゴミにしても、みんなが気を付ければいいだけなのですが、全ての人が聖人って訳でもないので簡単にはいかないですよね。
皆が意識を持って行動でき、釣り人が居れば逆にフィールドが綺麗になる位になればいいんですがね。
自分にも何かお手伝いできる事があれば言ってくださいね。琵琶湖位しか行けないかも知れませんが。
そうなんですよ、昔は野池でも何でも、農家のおじさんが「釣れたかー?」って声を掛けてくれるような、ほのぼのした雰囲気があったように感じています。
それを壊してしまったのも、やはり釣り人のマナーの問題が大きいわけで、本当に心苦しい限りです・・・。
まずは中部地方から始めていく予定ですが、夢は大きく全国展開(言っちゃった!)していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
素晴らしいです!
私の住む岐阜には徳山ダムという村を丸ごと潰したダムがあるのですが、釣り禁止です。
違法放流があったという噂はさだかではありませんが、もしバスがいるなら、入場料兼、ライジャケ貸出料的ななライセンス制にして、ライジャケ持参の方は割引とかにすれば安全に、中部圏にはなかなか無い大規模リザーバーとして有名になって、地元(とはいえ周りは何もない山ですが…)も潤うのでは?
という夢想をしていました。
徳山ダムを解放して欲しいと言っている訳ではありませんが、フィールド創成大いに賛同します!
毎日見てますので、イベントやる時は是非ともブログで呼びかけて下さい!
興奮して長文になり、失礼しました。
熱いコメントありがとうございました!
かつて岐阜に住んでいた私としても、まさにそのような夢を抱いて折ります(^^♪
1つづつ活動を進めていきたいと思いますので、また色々と教えて下さい<(_ _)>
大変素晴らしいです。
「バスが悪」という世間の空気をぜひとも変えたいですね。
コメントありがとうございます。
ぜひ考え方を生産的な方にあらためて、アングラーにも地域にも利益のある前向きな未来を目指していきたいです!!
初めてコメントします。HPも拝見しましたが、まだ本当に立ち上がったばかりなんですね。
確かに趣味の域を自分としては超えていないバス釣りですが、やはり遊びだろうと息抜きだろうと、問題意識は一人の大人として持って生きていかなきゃならぬですね。
これからの活動楽しみにしていますし何か自分にもできることが…と思いました。期待しています!
ありがとうございます!
本当に立ち上げたばかりでして、すべてはこれからと言うところなのですが・・・。
ぜひ未来の釣り場を守るために貢献していきたいと思っておりますので、ぜひご協力のほどよろしくお願いいたします<(_ _)>
初めてコメントさせて頂きます。
私が住んでいる秋田には、八郎潟があります。僕はおかっぱりしか出来ないので参加出来ませんが、八郎潟で何度も大会が行われています。人数も多く、大手メーカーの冠がついた大会もあり有名アングラーが参加する事も多々あります。
そんな、バスアングラーならウェイインだけでも見たい、ましてや秋田に来てくれる数少ないチャンスでもあるのに、一般見学者は僕ともう1人。何もかもが閉鎖的、内向きでした。
ブラックバスは外来魚で悪。
それを釣る奴もゴミ捨てるしマナー悪いし悪。
そんなイメージに縛られてるのは釣り人自身である事を自覚して、コソコソ隠れてバス釣りをするのではなく、大会あれば周りにこれだけ利益があるよ、そのフィールドで決められたルール(マナーは当然)守るよ、バス釣りはスポーツとして面白いよ、と一般の方々への周知や説明をし続ける事が一番必要だと僕は思います。
かつての状況なんてどうでもいい。
僕たちは今生きているバスと対峙しています。
このバスを守る、バスを釣れる環境を守る為に、日本スポーツフィッシング振興会を応援します!
熱いコメント、ありがとうございます!
私もかつて東北地方に住んでおりましたが、他の地域に比べてもなかなかスポーツフィッシングへの理解が得られ辛いと感じておりました。
釣りが出来る環境を守り、広げていくためにぜひ頑張っていきましょう!!
初めてコメントさせて頂きます。
私は静岡県中部地方でバス釣りをしていますが、近年中西部の野池が干されたり釣り禁止を掲げられている現状を目の当たりにしています。
ただそれらの原因も釣り場の状況(ゴミ、路駐車、近隣住民とのトラブル)を聞く限りそうせざる得ないのも事実だと感じました。
ただしいくら禁止にしたところで全ての釣り人が守る訳ではありません。
釣り禁止の注意書きがあっても夜間こっそりと釣りをしている人や白昼でも堂々と竿を振る人を見てきました。
(もちろんそれを見ていた自分も注意出来なかった時点で黙認してしまった罪ではあります)
そんな現状を見ている内に野池に釣りに行く機会はどんどん減り、今は河口湖や芦ノ湖等の地域団体により管理されたフィールドがメインになっていきました。
そんな管理がされたフィールドでも湖畔に立つと足元にはワームのゴミや遊漁料を払わず釣りをする人、禁止時間帯での釣行等々例え管理された場所でもマナーを守れない人は存在します。
釣り場の開放や地域経済に貢献するのはとても賛同出来るのですが、それと同時に釣り人自身のモラルの面での改善策も大事な事だと感じました。
簡単に言えてとても難しい事ですが改善を見出せなければ例え釣り場を開放してもまた禁止になる繰り返しになるだけです。
ただそれでも自分では出来なかった事でもあるのでこれからの活動に是非期待してます。
それでは長文失礼致しました。
アツいコメントありがとうございます!
我々の住む静岡県は、特にフィールド環境の厳しい地域だと認識しています。。。
マナーの問題は、どこまでいっても絶対に守ってくれない方が一定数残るのは避けられないと思うのですが、その辺りが本当に難しいです。。。
どこまで出来るか分かりませんが、今より良い未来を目指して頑張ります!!
初めまして。こんばんは。
以前からマニアックな記事が楽しみで、よく拝見しております。
この度、一般社団法人を設立されたとの事、誠におめでとうございます。
つきましては、お手伝い出来る事がございましたらお声がけ下さい。
私の地元は愛知県某市です。
以前はバスフィッシングは盛んな地域でした。
数年を経て帰郷した現在、池の水は抜かれ、立入り禁止などの看板が立ち並び、農地整備課管理のゆうに100を超えるため池は、その一つを残し全てが釣り禁止です。池によっては監視キャメラが目を光らせる徹底ぶりです。
様々理由はあれど残念な結果だと感じています。
「創る」とは…凄まじいことと思いますが、応援させて下さい。
いつもありがとうございます!
私ももともと愛知に住んでおりまして、自分の育ってきた野池群が荒廃したのを目の当たりにしてきました・・・。
この流れに難とか一矢報いるため、努力していきますのでこれからもよろしくお願いいたします!
KenDさんの志の高さや考え方に少しぞわりとしました(いい意味でです)
遠い東北の地で応援させていただきます。
ありがとうございます!
私にとっても東北は第二の故郷ですので、大変嬉しく思います(^^♪
今後ともよろしくお願いいたします!
初めてコメントします。
素晴らしい行動ですね♪
しかし現実は厳しいと思いますよ。
自分は芦ノ湖をメインフィールドにしていますが、
ワーム禁止にもかかわらず、ほとんどの人がワーム投げてます。
朝早い時間には閉まっている遊覧船の柵を乗り越えたり、
私有地に入り込んだり、タバコはポイ捨てするし、
バサーはやりたい放題です。
悲しいかな、これが現実。
バサーはモラルが無い、マナーも悪い、というのは、
紛れも無い「真実」です。
高い志しに賛同いたします。
陰ながら応援しております。
コメントありがとうございます!
まさにご指摘の通りで、どこもマナーの悪い一部の釣り人によって、釣り人全体が苦しめられてきたと考えております。
解決は本当に難しいと思いますが、出来る限りのことを実行していきたいと思います!
挨拶って結構重要ですよね。釣り場というのは結構ニュートラルなところも多いんです。つまり「釣りは禁止でもないが、やっていいとも決まっていない」という黙認されている釣り場です。そういうところは水利組合とかその土地の持ち主とか、土地改良区とか、その場所を管理している人が、「釣りはやっちゃダメ」と言えば釣り禁止になるんです。ゴミを捨てないことも重要ですが、その前に人としてちゃんと地元の人と挨拶ができ、コミュニケーションが取れてお互いに理解することも重要な気がします。
コメントありがとうございます。
確かに人間関係って、ちょっとした挨拶で大きく違ってきますよね(^^♪
全国で釣り禁止の問題は大きくなっているようですね
私が住む茨城西部では肌で感じるほどではなかったので、ここまで深刻な事態になっているとは思っていませんでした
いつも行く水路や河川でも、明らかに釣り人のゴミとわかるものが捨ててあります
気づいたときには拾うようにはしているのですが、次から次へとよく捨てるものだと呆れるほどありますね
このままだと「でかいの釣れたね」と声をかけてくれた農家の方にも嫌な顔をされるようになりそうです
残念ながらこういう事には無頓着な人も必ずいるので、全員がマナーを守ると言うのも難しいでしょうね
ですが、KenDさんの活動を目にして気を付けるようになる人もまたいると思います
遠く茨城からですが応援しております
コメントありがとうございます!
地域差はあるようですが、フィールドの選択肢は確実に狭まってきていると感じます。
何とか一矢報いるべく、全力で取り組んでいきたいと思います!
素晴らしい発想と実行力に感銘を受けました。
ありがとうございます。
我々一般の釣り人でも何かできることがあるのだと改めて思います。東北支部(笑)何かお手伝いさせて下さい。
ありがとうございます!
ロールモデルを作り、全国へと展開していくのがわたしたちの夢です(^^)♪
東北支部創設の際は、ぜひよろしくお願いいたします!!