アメリカBASSトーナメント参戦を目指すアマチュアバサー、KenD(けんでぃ)の奮戦記をお送りします。。。

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丸型リールの存在意義はあるのか?12カルカッタ再レビュー

シマノ伝統の円形スタンダードリール、「カルカッタ」。
ロープロ系が主流となって久しい今、丸型リールのメリットは?
名作の存在意義を、もう一度問い直します。

●伝統の円形スタンダードリール、「カルカッタ」

さて、丸型リールの代名詞とも言える、シマノのカルカッタ。
これまでDeeeP STREAMでは、2回に渡ってインプレッションを書いてきました。

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関連記事:【12カルカッタ201
関連記事:【12カルカッタ201・実釣インプレッション

その後、様々なリールを使い込んでいく中で、あらためて円形リールについて思う事を書いてみたいと思います。

●丸型リールの絶対的メリット、「剛性」

結論から端的に言います。
丸型リールの絶対的メリットは、やはり「剛性」にあると思います。
(あるいは剛性「感」かもしれませんが・・・)

ロープロファイル系リールの剛性も、近年はだいぶ上がってきたと思います。
しかし絶対的な剛性という意味では、やはり今でもアルミ削り出しボディの丸型リールが上でしょう。

関連記事:【12アンタレスは必要なのか!?13メタニウムとの比較インプレッション①・剛性編

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(シマノHPより)

高いボディ剛性があれば、負荷がかかってもたわむ事無く、ギア面を綺麗に噛み合わせてくれます。
これによって巻き挙げ時のトルク感、あるいはスムーズさがもたらされると思っています。
(つまり同じギヤ比・巻上げスピードのリールでも、リーリングの楽さは剛性その他によって変わってくるという事です)

●必要な剛性のレベルとは?

しかし一口に剛性が「高い」「低い」と言っても、釣り方によって必要な剛性は変わってくるはずです。

たとえば1ozクラスのディープクランクを巻くとしましょう。
引き抵抗の強い物を巻けば、当然ボディはたわみやすくなります。
私は13メタニウムを溺愛していると書いてきましたが、さすがにこれ位の負荷になると、カルカッタとのカッチリ感の差を感じます。

20150405_152156

関連記事:【「他に何も要らない」13メタニウム純情物語 – ①

しかし3/8~1/2oクラスではどうか?と言えば、正直言って私には差が分かりません。
13メタニウム等のロープロ系も、今ではだいぶ剛性が上がってきています。
そのため、この程度のサイズではどちらも大してボディの歪みは生じず、結果として差が出ないのではないでしょうか。

20150405_145126

 

ロープロ系と丸型リールの剛性の差が縮まってきている現代。
そのメリットが生きる場面は、次第に減りつつあるというのが現実ではないでしょうか。

●37mm大径スプールと、豊富なラインキャパシティの200系

12カルカッタの200系には、37mm系の大径スプールが採用されています。
溝も深く、5号(20lb)-100mが巻ける豊富なラインキャパシティ。
太糸を使うアングラーには非常に嬉しい設定だと思います。

スクリーンショット (143)

5号-100mを巻くだけなら、スコーピオンやクラド、あるいはシティカでも良いのでは?と思われるかもしれません。

関連記事:【ところで、シティカとクラドとスコーピオンは何が違うわけ?

しかしこれらのリールのスプール径は、34mmです。
20lb以上の太糸を使うと、コイル状のクセが強くついてしまい、キャスト後半の伸びが悪くなりやすいと思われます。
その意味で、大径スプールを搭載したカルカッタ200系は、例えば25lbを使用するビッグベイターなどに最適なのではと思います。
(私自身は、そういう釣りをしませんが・・・)

●重いスプール重量で、軽量ルアーには不向き

しかしその代償として、軽量ルアーのキャストには向かない事に注意が必要です。
一般に、スプール径が小さいほど回転の立ち上がりが早く、軽量ルアーのキャストに向きます。
つまり大径スプールはその反対で、重量ルアーのロングキャストで後半が伸びます。

また、12カルカッタは大径のためスプール重量が重めです。
しかもたくさん巻いたラインの重量も加わるため、これを回し切るにはかなりのルアー重量が必要です。
(この辺りの詳細は↓をご参照ください)

関連記事:【【永久保存版】スプール重量一覧表と、ベイトリールセッティングの秘訣

結果として、個人的には最低でも3/4oz以上、快適に投げるには1oz以上のルアーが適していると感じました。
そうした意味でも、大型ルアー向きのリールなのかなと思います。

●100系は33mm径スプールだけれど・・・

ちなみに私自身は使ったことがありませんが、100系は33mm径スプールが採用されています。
メタニウムなどの34mm系と、アルデバラン等の33mm系の間で、3/8oz前後位に向きそうな設定です。

ただし、4号(16lb)-100mとやはりラインキャパが多め。
これだとスプール総重量がかなり重くなってしまうので、結局あまり軽いルアーに向かないような気もします。

あと、100系は最大巻上長61cmとロースピードに設定されています。(200系は66cm)
コンクエストより手頃な巻き物リールとして魅力的ですが、多めのラインキャパを持て余すシーンも少なくないのではないでしょうか。

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●スプールの取り外しが困難!重さはネガにあらず?

個人的に12カルカッタ最大のネガと感じたのは、スプールの取り外しが困難という事です。
ソルトでも使う機会が多いため、スプールを外して乾燥させたり注油したり・・・という作業が多いため、これは致命傷でした。
(もちろん不可能ではないのですが、結構面倒です)

また、当然ながら255gと重めなのですが、ヘビー目のロングロッドには、むしろこれ位の重量感がマッチするようにも感じられました。

●アフターパーツは期待薄

また、アフターパーツが少ないのもネックです。
スプールの取り外しが難しいためか、知る限りでは社外品の浅溝スプールなどは発売されていないようです。

ハンドルもX-ドラグという特殊な構造のために会うものが少なく、DRESSなど数社に限られているようです。

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(DRESS HPより)

関連記事:【巻き物用ベイトリール・ロングハンドル体験記

スクリーンショット (144)

▼最高レベルの高剛性リール。用途は狭いがハマれば貴重

というわけで12カルカッタは、絶対的な高剛性と大径スプールで、ヘビーな巻き物に最適なリールだと思います。
20lb以上の太糸、特にフロロを使う際には明確なメリットが感じられるのではないでしょうか。
前述したように、ビッグベイトや大型プラグなどの釣りには代用の効かない貴重な一台となることでしょう。

ただし、ロープロ系リールの性能が上がってきている今、使いどころが狭くなってきているのは否定できない所だと思います。
私自身も、汎用性の低さから手放すことになりました。

しかし独特のカッチリした巻きフィーリングは快適そのもので、古くからのファンが多いのもうなずけます。
(尚、今さらという事であえて書きませんでしたが、巻き上げトルクにはX-SHIPもかなり貢献しているはず)

トラッドな雰囲気もプラッギングにマッチして格好良いですし、その辺りも含めて、なかなかに魅力的な1台だと思います。
 

 
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