10Sep
ヘビーカバーを攻め落とす、豪快なフロッグフィッシング。
しかし老舗ブランク屋の出した答えは、意外にも“曲がる“竿だった!?
フィネスにしてヘビー、異端のフロッグロッドを紹介します。
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フロッグロッドの難しさ
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
次第に秋めく昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか?
秋と言えば個人的には、「フロッグ」が活躍する季節というイメージを持っています。
そんなフロッグ・フィッシングには、PEラインと専用ロッドがどうしても不可欠。
特にロッド選びはなかなか悩ましいものがありまして・・・。
個人的には現在の市場に多い7ft超のロング・フロッグロッドが扱い切れず、ちょっと短めで強い旧グロリアスの1611H+「ワイルドスティンガー」を愛用している次第です。
(ただしフロッグにはちょっとティップが硬過ぎるのが玉に傷ですが。。。)
え、ワイルドサイドのWSC65MH“frog special”は使ってないの?と思われるかもしれませんが、こちらは大型プラグ用にしています。
リザーバーなどのフロッグには悪くないと思うのですが、琵琶湖ではちょっとショートレングス過ぎるように感じるからです。
そんなわけで、なかなか「これだ!」と思える一本に出会えないフロッグ竿なのですが・・・。
色々試していたところ、非常にユニークで面白いロッドを発見しました。
というわけで今回は、ゼナックの”B67 Frog“を紹介してみたいと思います。
老舗ロッドメーカーZENAQ
ところでゼナックというブランドを、もしかしたら聞いた事の無いバサーもいるかもしれません。
古くから国内自社工場生産を貫く老舗ロッドメーカー(何でも60年くらい作り続けているとか?)なのですが・・・最近はもしかしたらソルトの方が有名かも。
いずれにせよ職人芸的な竿作りで、昔から溺愛する玄人アングラーが多いイメージです。
(ロッドメーカーは数あれど、自社でブランクを焼いている所はほとんど無いかと)
ただし全体に価格設定が高額な上に、なかなか店頭で見かける機会も少ないためこれまで購入経験が無かったのですが・・・。
釣り好きな皆様と話をしているとどうしても話題に上る事が多く、かなり気になる存在となっていました。
そんな折、知人づてにゼナックの方と知り合う事が出来・・・気になる番手を貸して頂ける事に!
そこで遠慮なくお借りし、アメリカにまで持っていって試させて頂いたというわけです(笑)。
それでゼナックには、“Spirado BLACKART”(スピラド・ブラッカート)というバスロッドシリーズがラインナップされています。
「絶対感度」をキャッチフレーズにしたこのシリーズは、今どき珍しい高弾性素材中心の構成。
これ、私の苦手なタイプかも(汗)・・・と思っていたのですが、その中に異端児を発見!
それがテクニカルなライト・フロッグロッド、“B67 Frog“だったのです。
(このロッドは少し弾性の低いカーボンを使っているみたいです。。。)
異端のフロッグ・ロッド
さてこの“B67 Frog”ですが、実際に使ってみると「???」の連続。
「コンパクト・フロッグをテクニカルに操作するためのライト&ショートフロッグロッド」というコンセプト自体が異端とも言えますが・・・。
これまで使ってきたフロッグロッドのイメージとは、かなりかけ離れたフィーリングに最初とまどいを隠せませんでした。
(片岡プロの監修だそうです。。。)
正直これをどう表現して良いか悩ましいのですが、ごく簡単に一言で言うと「曲がる」。
一般的なフロッグロッドは、アクションをつけるためのソフトティップ + 掛けるためのハードバットといった構成が多いと思うのですが・・・。
「フロッグロッドって、こんなに曲がって良いんだっけ???」と思うほど、B67 Frogは深くベンドすると感じたのです。
ライトフロッグロッドという謳い文句からすると、「それって単に柔らかくてパワー設定が弱いだけでは?」と思われるかもしれません。
ところがここから先が不思議なところでして、曲がってからのモリモリとしたリフティングパワーは圧巻!
フロリダのベジテーション・ジャングルでマッドフィッシュ(ナマズのお化けみたいな奴)を掛けても、グイグイと浮かせてくれたのです。
(私も釣ったのですが、ヌメヌメ過ぎて船べりリリースしました。。。)
公式動画でサポートプロの片岡プロは「MクラスのティップとMHクラスのバット」と解説されていますが、これトルク的にはXHなのでは・・・というのが実感。
曲がり方としては確かにMHクラスという感じなのですが、曲げれば曲げるほどパワーがみなぎってくる感じです。
調子に乗ってヒシモに絡みまくった魚を「大人の本気」で持ち上げても、ズズズ・・・と引きずり出してきたのには驚きました。
そんな事して折れないの!?と心配されるかもしれませんが、確かにフロッグロッドと言うのは良く折れると思います。
某メジャーメーカーのロッドが目の前で折れるのを二度ほど目撃しましたが(苦笑)、太糸PE直結でガチ合わせを入れるフロッグではある程度仕方ないと思っていました。
しかしB67 frogはシリーズ最強の破断強度(何と20kg以上!)を誇るブランクという事で、「折ろうと思っても折れないですよ」とゼナックの人は自信満々・・・。
(もし折れても“半永久保証”してくれるらしいです)
ここだけの話、本当かなぁと思ってフロリダやらレッドリバーやら琵琶湖やらで相当無理させてみましたがw・・・確かに全く折れる気配すら無かったのは認めざるを得ませんでした。
(海のオフショアアングラーならご存知と思いますが、20kgの負荷って超凄いですよ。むしろ人間が耐えられないです)
ヘビーなライト・フロッグロッド!?
最後になりましたが、ロッドとしてのコンセプトは基本的にメーカーの謳い文句通りだと思いました。
つまり軽量フロッグをピンポイントへ正確にアプローチし、移動距離を押さえたアクションで喰わせるためのテクニカルなショート・フロッグロッド。
ソフトティップと言うよりベリーから先がストレートテーパー的になっていて、ボヨンボヨンとしたこのセクションで繊細な動きが演出できるように感じました。
しかし一見フィネスと見せかけながらも、曲げ込むほどに盛り上がってくるパワー。
このロッドはライトなのか?それともヘビーなのか?使うほどにだんだんと分からなくなってしまいました。
しかも「どうしてこんなテイストになるんです?」と聞いても、企業秘密という事で全然教えてもらえなかったのです(苦笑)。
実はロッドを借りてからこのレビューを書くまで、だいぶ長く時間が掛かってしまいました。
それは「フィネスなのにヘビー級のトルクを備えた魔法のロッドです!」・・・とテレビショッピングみたいな感想だけ書くのが嫌だったので、何とかその秘密を暴いてやろうと四苦八苦していたからなのですが・・・(苦笑)。
先日ふと思い当たる節があったため、次回はそのメカニズムについての仮説を書いてみたいと思います。
(ちなみにこの時使っていたのもB67frog。短さもあってテクニカルキャストはしやすいです)
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コメント
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2018年 9月 14日
ゼナックの竿はいいですよね!重いダルいと良く言われますが魚をかけた後の安心感が凄いです!コアな番手が多いのも良いです!デプスの竿もゼナックのOEMと聞いて私はバスではデプスの竿を使っています!
はい、今回初めて試させていただきましたが、良さに悶絶しそうでした(笑)!
それにしても、サイドワインダーもゼナックのOEMだったとはΣ(゚Д゚)!!
でも、言われてみるとちょっと似た感じのテイストに納得です。。。
いつぞやは急かしてしまい大変失礼しました!汗。待ってましたのインプレ詳報ごちそうさまですm(_ _)m仕事疲れも吹っ飛びました!
ほぼ購入意思固まっているので、あとは実物を見て触って決断したいと思います。
イベントなどでも披露されてるようですがなかなかタイミング合わず、FS以降になりそうですが、、、
今後もblog楽しみに応援しています。
いえいえ、遅くなってしまい大変失礼いたしました!
近日中に続編もUPしたいと思いますので、楽しみにお待ちいただければ幸いです(^^♪
ゼナックの竿を手っ取り早く触るには、お店にコンファームサービスを依頼するのが一番です
そして疑問があればメールで親切丁寧に返答してくれるので、つい嬉しくなりますよ
ブラッカートはサイドワインダーやローディーラーとは全く違った味付けのシリーズですが、根本的なものは似ています
フロッグやフォート、カバーPEなど個性的な番手も魅力です。そしておそらくシリーズ共通の、訳の分からないリフティングパワーも
今コンファームサービス見てみました。
こんなサービスがあるのですねΣ(゚Д゚)!!
正直なかなか実店舗で見られないので、とてもうれしいですね!!