30Dec
トーナメントでの快挙から、テクノロジーの革命まで・・・
激動の2019シーズンは、まさに歴史的な変化の1年だった?
フィッシングシーンを駆け抜けた、トピックを一挙にお届けします。
※タイトル画像は伊藤巧選手のtwitterより(photo by seigo saito)
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2019年10大トピック
皆さんこんにちは、ディープストリームのKenD(けんでぃ)です。
年の瀬も押し迫る今日この頃ですが、今シーズンの釣りはいかがでしたでしょうか?
今回は本年の総集編として、2019年の10大トピックをお送りしたいと思います。
伊藤巧選手、Bassmasterエリートへ!!
さて2019年のトップニュースと言えば、何と言っても“エリートプロ・伊藤巧“の誕生でしょう。
今年いよいよ夢だった米国Bassmasterトーナメントへの挑戦を開始した伊藤選手は、何と参戦初年度でエリート昇格を決めて見せます。
一時は年間ランキングトップを快走するなど驚異的な活躍を見せた”Tak Ito”は、本場アメリカでもセンセーショナルな話題を集めました。
日本のバスフィッシングが世界でも通用すると証明してくれた伊藤選手に、大きな勇気をもらったアングラーは多いのではないでしょうか。
リック・クラン、史上最年長優勝記録更新!
そして来年伊藤選手が挑戦するエリートシリーズには、世界トップレベルの猛者たちが手ぐすねを引いて待ち構えています。
“バスフィッシングの神様”と呼ばれる伝説的アングラー、リック・クランもその一人。
今年のエリート開幕戦で見事な優勝を決め、72歳で自身が持つ最年長優勝記録を更新。
フロリダらしい10lbオーバーのビッグフィッシュを掲げる雄姿で、「生きる伝説」の健在を見せつけた格好です。
B.A.S.S. vs MLF,全面戦争へ!
その米国バストーナメントシーンには、今、数十年に一度と言われる大変革の嵐が吹き荒れています。
エリート選手を根こそぎ引き抜くクーデターで誕生したMLF(メジャーリーグフィッシング)が、何とFLWを買収。
BPT(バスプロツアー)へと直結する下部リーグを掌握し、トーナメントシステムのヒエラルキーを確立させました。
B.A.S.S.に取って代わる新たな団体として、いよいよその野心を剥き出しにしてきた形です。
これで一気にMLFが主導権を握るかと思いきや、ここにきてB.A.S.S.の痛烈な反撃が始まります。
かねてから「数釣り合戦」の批判を受けているBPTを皮肉るかのごとく、“Big Bass. Big Stage. Big Dreams.”のスローガンを高らかと掲げたBassmaster。
その好対照はフロリダでの開幕戦で、10lbオーバーをキャッチしたリック・クランの優勝劇が象徴的に示していました。
そして今シーズン末には、何と幾人もの有力選手がBPT離脱を表明!
ブランドン・パラニュークやジェラルド・スウィンドルなど、チャンピオン経験者がこぞってエリートへの復帰を決めたのです。
これにより米国バストーナメント団体の全面戦争は、勝敗の見えない総力戦へと突入していくことでしょう。。。
藤田京弥選手、最年少でTOP50チャンピオン獲得!
ここで国内のトーナメントシーンに目を移してみると、話題をさらったのは藤田京弥選手のTOP50チャンピオン獲得と言えるでしょう。
参戦わずか2年目にして、”青木大介超え”とも言える最年少でのAOYを決めた23歳の藤田選手。
早くも「日本バストーナメント史上最強」の呼び声も高く、まさに令和の怪物と言うにふさわしい活躍だったのではないでしょうか。
来シーズンの連覇に期待がかかるとともに、個人的には早期からアメリカに挑戦して欲しいなと思っています。
吹き荒れる”ライブスコープ”旋風
そんなトップトーナメントでのトピックと言えば、ガーミンの”ライブスコープ“を挙げないわけにはいかないでしょう。
振動子の前方をリアルタイムで映し出す「動画システム」は、まさにゲームチェンジャーという他ありません。
マスターズ最終戦をアッと驚くライブスコープ戦略で制した阿部貴樹選手など、最新テクノロジーをいち早く活用した新鋭の活躍が目立つ一年でした。
リチウムイオンバッテリー時代、到来!?
しかしライブスコープや複数の大画面魚探システムは、大容量電源の必要性という新たな問題を引き起こしました。
そこで一躍注目を集めたのがリチウムバッテリーで、国内市場にもリチビーやエヴォテックなどのボート用モデルが登場。
圧倒的な軽さとパワーを誇るリチウムは、特にエレキレイクで絶大な威力を発揮する事も知れ渡るようになりました。
今後日本のマリン業界でも普及が進んでいくとしたら、2019年はリチウム元年として記憶されることになるでしょう。
(ただし、価格や安全面など現時点ではまだまだ多くのハードルが残されている気がしますが・・・)
沢村幸弘選手、最年長優勝記録更新!
けれども止まらないハイテク化の流れに、「そんなにお金を掛けなければ勝てないのか?」と疑問を感じた人も少なくないでしょう。
そんな流れに一石を投じたのが、大ベテラン・沢村幸弘選手がTOP50での最年長優勝記録を更新した遠賀川戦だったと思います。
ハイテク魚探の申し子たる武田栄喜選手の猛追を、あえてライブスコープ無しで振り切った沢村選手の活躍は、バスフィッシングにおける“経験”の強さを再確認させられる一戦でした。
マザーレイクの大変革
ところで私のホームレイクである琵琶湖に目を移すと、2019年は本当に激動の1年でした。
激減したブルーギルにつられるようにして、南湖のバスが忽然と姿を消します。
これまでウィードレイクの経験を積んできたアングラーほど、逆にフィールドの変化に手を焼いたのではないでしょうか。
そんな変化の節目として、ミドストやi字系など新たな釣り方が大フィーバーしたシーズンでもありました。
夏のウィードの「中」から消えたバスたちが、まさかウィードの「外」で釣れるとは私自身予想だにしませんでした。
バスフィッシングの難しさと共に、変化にアジャストする事の大切さを教えられたように思います。
しかしフィネス全盛の一方で、マグナムルアーによるビッグバスラッシュも印象に残った一年でした。
10XDで飛び出したナナマルモンスターや、5尾・18800gの日本レコード更新は良い意味で新時代の到来を告げていると言えるでしょう。
フィールド環境こそ大きく変わったものの、琵琶湖のもつ魅力自体は少しも変わっていないと私は信じています。
忍び寄る”フィールド破壊”の影
しかしなぜこうした変化が生じているのか?という「原因」にフォーカスしてみると、抜き差しならない危機が迫っていると言わざるを得ません。
農薬等が水生生物に与える致命的な影響に、多くの専門家から鋭い警鐘が鳴らされています。
素人である釣り人が軽々しく断定的な事を言うのは憚られますが、そうした専門家の提言をよく学び、水辺の観察者としてフィールド環境を注視していく必要があるのではないでしょうか。
また水辺基盤協会や淡海を守る釣り人の会など、行動するアングラーたちの活躍もますます盛んになってきていると感じます。
私も農薬のみならずマイクロプラスチックの問題など、フィールドが複合的な汚染に蝕まれている現実を目の当たりにしました。
自分たちの釣り場を守るために、具体的なアクションをしていかなければならない時代が訪れていると思います。
“共に生きる”令和へ
そして最後のトピックとして挙げたいのは、令和という新しい時代の到来についてです。
食糧難を救うという大きな期待を受けて、外来生物が次々と移入されたのが昭和という時代。
ところが既存の生態系を変えてしまう事が判明し、一転して駆除する方向に転換したのが平成だったと言えると思います。
しかし「新たな外来種を入れない」事にコンセンサスが得られた一方で、むやみに命を奪い続ける駆除への疑問の声が次第に高まってきました。
「殺さない駆除」や「ゾーニング」、そして水産資源としての活用など、すでに定着した帰化生物との共生を模索する動きが広まってきた事を実感しています。
私たち人間の手によって変化してしまった自然環境と、ともに生きる道筋を探し続ける令和になる事を願ってやみません。
そんなわけで、個人的に印象深かった2019年の10大トピックを紹介させて頂きました。
来たる2020シーズンには、一体どんな驚きが私たちを待ちうけているのか?
ゆく年に深く感謝しながら、今は来る年へと胸を高鳴らせています。
それでは今年もお付き合いいただきましたフォロワーの皆さま、本当に一年ありがとうございました。
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