1Nov
寒波直撃のタフ・トーナメントを、信念の「巻き」で圧勝!
北大祐が証明した、“本物”の姿とは何か?
あえてワイルドサイドを歩いた、挑戦者の歓喜に震えます。。。
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圧巻の完全勝利
皆さんこんにちは、KenD(けんでぃ)です。
先日お伝えしたように、祈念すべきバサーオールスタークラシック第30回大会は、北大祐選手の圧勝劇で幕を閉じました。
(写真提供:KAKEDZUKA.com)
今回は、大会中もろに寒波が直撃するという極めて難しいコンディション。
真冬を思わせる風と氷雨に、多くの選手が翻弄されるタフなトーナメントとなりました。
初日の朝イチこそ、水温上昇のタイミングを上手くとらえた選手達がスコアメイクに成功。
しかし冷たい北風が吹き始めてからは、トッププロすら手を焼く難コンディションに・・・。
そんな中、こうした状況をあらかじめ予想してプラを組み立てていた菊元俊文選手の3位表彰台は圧巻でした。
寒波を予測して探しておいた、「なるべく狭いテトラの穴」をスモラバで直撃。
一見「らしくない」フィネスな釣りは、何と腕の故障で満足にロッドを握れないための苦肉の策だったそうです。
そんな不利を抱えながらのベテランの奮闘に、多くの人が勇気づけられたのではないでしょうか。
(ちなみにC-4ジグ+C-4シュリンプの組み合わせ、ラインはフロロ10lbだったとの事です)
そして2位は、ナイススコアを連日持ち込み続けた小森嗣彦選手。
最終日は「いっぱい釣れて何度も入れ替えました」という驚異の発言で会場に衝撃が走ります。
2日続けて安定したウェイトを持ち込んだ選手がほとんどいないタフコンディションの中で、あらためて超人的な強さが際立った格好です。
使用ルアーはもちろん、伝家の宝刀“レッグワーム“。
今回はこれをテキサスでスイミングさせたのだそうです。
今季エコルールで封印された「世界一釣れるワーム」(本人談w)の威力をいかんなく発揮させ、怒涛の猛チャージでトータル8kgをマーク。
一気に暫定トップへとジャンプアップして、聴衆をどよめかせました。
これは小森選手の逆転か!?と会場が凍り付く中始まった、北選手の最終ウェイイン。
しかし次々と飛び出すキロフィッシュに、すでに4尾目にして勝負は決着!
そして最後は、単日ビッグフィッシュ賞まで飾るダメ押しの1600gオーバー!!
最終日5800gオーバー、そしてトータル10,080gのビッグウェイトで2位以下を2kg以上ブッチ切る圧巻の完全勝利!!
小森選手をして「あまり悔しくない」とまで言わせる、それほど圧倒的な優勝劇でした。
Congrats Daisuke Kita takes won BAC2016. 北大佑プロ優勝おめでとう。小森さんの表情が良し(笑) #bactr2016 #tairyoworks pic.twitter.com/LzbsnLniQw
— Takuji “Tac” Naruo (@tairyo28) 2016年10月31日
※リザルトは以下の通りです。
(2日通じてリミットメイクに成功した選手はたったの2名・・・いかに厳しかったかを物語ります)
貫いたスタイル、信じる勝ち方
大会後数日を経ても、各SNS等で絶賛されてやまない今回の勝利。
しかし「オールスター史上に残る名勝利」の呼び声が高い理由は、その爆発的なスコアだけではないように思います。
それはやはり、北選手の貫いた「勝ち方」にあるのではないでしょうか。
どんな釣りにも死角がない、まさにオールラウンダーのイメージが強い北選手。
しかしBasser誌の人気連載「ヒッパレ!ダイスケ!」を読んでいると、「巻き物で魚を引っ張る」スタイルが自身の信条である事が窺えます。
ところでタフな状況、特にトーナメント下においてはライトリグが絶大な有効性を発揮します。
ハイプレッシャーな国内フィールドにおいては、もはやフィネスな釣りが主軸と言っても過言ではないのかもしれません。
「巻く釣りも楽しいけれど、結局はライトリグの方が釣れるよね」
世間に満ちるそんな空気感に、巻き物が好きな人間としては忸怩たる思いを禁じ得ません。
しかし自分の信念たる「引っ張る釣り」を貫き通し、初日はクランクベイト、そして2日目はスピナーベイトで圧巻のビッグスコアを叩き出した北選手。
ライトリグは良く釣れるし、撃つ釣りも強力だけれど・・・巻き物だってこんなに凄まじい爆発力を秘めている!
その潜在力をトーナメントの頂点で証明し、ルアーの持つチカラと多様性を示してくれた「信念の勝利」に、拍手が鳴りやまない理由の1つがあるのではと感じています。
(日本全国のクランカーの皆様は、さぞかし胸アツだったことだろうと・・・)
“本物”の証明
ところで北選手がサポートを受ける新進気鋭のロッドメーカーの名は、“レジットデザイン”
「レジット」って何?と最初疑問に思っていたのですが、どうも英語で“本物”を意味するスラングなのだそうです。
ティムコとピュアフィッシングで活躍した日本ロッドビルダー界の匠、鬼形氏と飯高氏がタッグを組んだ本格派メーカー・・・という触れ込みを聞いて、私が初めてそのロッド“ワイルドサイド”シリーズを試してみたのが去年の春の事でした。
しかし実際に使ってみると、ややダルめのブランク、決して軽くない自重、さして良くもない感度・・・本音を言うと、実は最初は違和感しかありませんでした。
けれどもそれほどの名人が作り込んだ竿なのだから、きっと何かがあるはず・・・そう自分に言い聞かせて、勉強するつもりで使い込んでいきました。
詳しくはまたあらためて書いてみたいと思いますが、結果として今まで知らなかった「ロッドにとって本当に大切な要素」を学ぶことが出来たように感じています。
それ以来すっかりワイルドサイドのフィーリングにはまってしまい、1本、2本と次々手持ちが増えていく事に(笑)。
しかしそれだけ気に入っておきながら、正直「あまり売れないロッドだろうな」と思っていました。
なぜなら(自分もそうでしたが)、感度や軽さ、シャープさこそがロッドの価値だと考えられる傾向の強い日本市場において、このロッドはあまりにも異端だと思ったからです。
加えてその広告塔たる北大祐選手にも、「実力はあるけれど、マスコミ受けしづらい地味なプロ」という印象を持っていました。
(大変失礼な話ですが・・・汗)
作り手も使い手も、その実力は最高・・・だとしても、「良いモノであれば売れる」ほどマーケットは甘くありません。
大手メーカーを離れ、あえて険しい道を進んだスペシャリストたちの前途は、率直に言ってビジネス的には明るくないのではないかと考えていたのです。
さらに言えば、ワイルドサイドのトーナメントロッドとしての性能には私自身疑問を持っていました。
このロッドシリーズは良く言えば懐が広く、私のようなアングラーが少しくらい下手な操作をしても、投げやすくバレにくい。
いわば「アングラーの腕をカバーしてくれる」竿だと感じてきました。
しかし一方で、トッププロの作ったトーナメントロッドには「遊びが無くピーキー」な竿が多いと感じます。
それはアングラーに高いスキルを求める半面、上手い人が使えばとんでもない性能を発揮する・・・。
そんな使い手のミスを許さないカリカリのレーシング・スペックでなければ、トップトーナメントを制する事は出来ないのではと思ってきたのです。
けれども、今やワイルドサイドは幅広いユーザーから支持を受ける人気シリーズとなりました。
そして最高峰の戦いの場ですら、その実力が通用する“ホンモノ“である事が証明された・・・。
(写真は成尾さんのFBよりお借りしております<(_ _)>)
2度のTOP50チャンピオン、JBグランドスラム達成、そしてオールスター制覇・・・。
しかし輝かしいタイトルだけではない、ファンを“魅せる”チカラが北大祐という人間にあったからこそ、レジットの掲げる本質への想いがアングラーまで届いた・・・。
そんな“本物”のバスプロの姿を示してくれた、記憶に残る勝利だったように思えてなりません。
しかしこの偉大な勝利さえ、北選手にとっては「まだ2/4が終わったに過ぎない」(TOP50タイトルとオールスターの2つを獲っただけ、の意。本人談)。
その視線はすでに、残る2つのビッグタイトル「エリート5」、そして「ジャパンスーパーバスクラシック」へと向けられていました。
無敵を誇る王者の快進撃を、これからも応援していきたいと思います!
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